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にこいち

みんなで作り上げた300mの道

2016/3/5@神戸国際会館こくさいホール
“We areNIKOICHI.〜心、耕してる?今日も風、吹いてる?〜ワンマンコンサート”

IMG_5208 神戸出身のアコースティックデュオ「にこいち」が、ずっと憧れていた神戸国際会館こくさいホールにてワンマンコンサートを開催した。開演前に流れた注意アナウンスでは「匂いでメンバーがお腹が減ってしまうので、飲食は禁止です」「撮影は原則禁止ですが、Twitterで“神公演だった”とつぶやけばOKです」など、至る所に笑いとユーモアが折り込まれている。みんなに楽しんでほしいという彼らのサービス精神が如実に表れているようだ。そしてついにメンバーが登場し、「ナキムシピエロ」でライブがスタート! バンドアレンジによる豪華なサウンドも相まって、サビではオーディエンスがタオルを回してのっけからの盛上りを見せる。

「たまねぎ日和」や「幸せのサイン」など、兵庫で実際に経験したことをモチーフにした楽曲を披露したあと、ステージ場のスクリーンに彼らが初めて三宮でストリートライブをしたときの映像が映し出される。そして、今までのにこいちを象徴するような曲である「捨て猫のラブソング」。先程の初々しい映像と、頼もしさの増した今の台上で歌う姿との対比が印象的だ。

ライブも後半に差し掛かり、2人による長めのMCコーナへ。ここ1年で淡路の魅力を再発見したという彼らが、特に印象的だった出来事について語っていく。見どころ聞きどころ盛りだくさんのトークをはさんでから、映画『種まく旅人 くにうみの郷』の主題歌「今日も風が吹く」、自分達のふるさと、兵庫に根を張って活動していきたいという想いのこめられた「こころね」を聴くと、いっそう沁み入るものがある。本当に初期の曲だという「願いのかけら」で本編ラストを飾った。止まないアンコールに再び現れた彼らは、2人の異なるハモりが耳に心地よい「翼」、そして最後は「故郷」で大団円!

路上ライブをやっていた場所からこくさいホールまで、距離にすれば300m。しかしこの場所に立つためには、とてつもない苦労と努力があっただろう。この日、にこいちと彼らを応援する仲間たちが8年7ヶ月かけてたどり着いた、長い長い300mの軌跡を目の当たりにした。

TEXT:森下恭子