音楽メディア・フリーマガジン

惑星アブノーマル

魔法の言葉は“VIVI de VAVI de LOVE”。 誘われた先は非日常のマジカルパーティ。

『VIVI de VAVI de LOVE』リリースイベント
“ビビとバビのマジカルパーティ”
2016/6/12@渋谷WWW

PH01_wakusei いきものがかりやYUIなどを手がける鈴木Daichi秀行をプロデュースに迎えてポップに突き抜けた前作『ココロココニ』から約1年、惑星アブノーマルがニューミニアルバム『VIVI de VAVI de LOVE』を完成させた。7/6の発売を前に渋谷WWWで開かれたリリースイベント“ビビとバビのマジカルパーティ”には、新たな名作の誕生を祝うべく大勢のオーディエンスが集結。開演を待つ会場内に期待感が満ち溢れているところに、アレックスたねこ(Vo.)とテナ・オンディーヌ(Syn./Key.)の2人がいよいよステージへと登場する。

観客からの拍手と歓声を浴びる中、たねこの挨拶に続いてテナのピアノが鳴り響き、ワンマンライブの幕が上がる。オープニングナンバーは、前作の1曲目を飾った「ムテキの恋人」だ。静かな始まりから徐々にアッパーに盛り上がっていく楽曲展開に、観る側の心も否応なく高ぶっていく。たねこはピンク系の衣装をまとい、キュートでありながらも力強い歌声でオーディエンスを扇動。そこにブルー系の衣装をまとったテナが多彩かつ華やかなシンセマジックを振りかけることで、フロアは瞬く間に非日常空間へと誘われてしまう。

もちろん新作に収録されている楽曲も、惜しむことなく披露されていく。特徴的なシンセ音のイントロがテンションをブチ上げる「こゝろ死なせないで」では、たねこの動きに合わせて手拍子が自然発生。切なげな歌声から始まる「スターライトマリッジ」ではきらびやかな音に包まれて、まるで星空へと連れ去られたかのような夢見心地になる。MCでは今までの中で制作に一番こだわったがゆえに発売延期となってしまったことをたねこが詫びていたが、こうして新作の楽曲たちを聴けば誰もが納得することだろう。どれもが前作以上にポップで鮮烈な輝きを放っているのだ。

それを体現するかのごときハイパーポップな「BE P!NK」では、振り付けで観客を巻き込んで一体感を生み出す。PlayStation®4用ゲーム『LET IT DIE』の音楽コラボ企画に参加した「LET IT DIE 〜時をかける殺し屋〜」は“今からおまえを殺しに行く”などと過激な言葉を矢継ぎ早に吐き出しながらも、どこかハッピーな雰囲気を漂わせている。ポピュラリティと狂気が共存するこの曲こそ、惑星アブノーマルというアーティストの真骨頂と呼ぶべきものかもしれない。彼女たちの代表的な名曲「愛してやまない」の最後にたねこが“VIVI de VAVI de LOVE!”と叫ぶと、新作収録の「愛してやむなし」に突入。普遍的なキャッチーさを持つ新たな名曲でオーディエンスを魅了し尽くして、本編を締め括った。

鳴り止まない歓声に応えてのアンコールで披露した「変身」まで、全16曲を披露した今回のワンマンライブ。“愛と魔法”をコンセプトに制作されたという新作『VIVI de VAVI de LOVE』に収められた、ハイパーでミラクルでマジカルでファンタジーな楽曲群を心ゆくまで堪能することができた。これぞ“マジカルパーティ”と言える非日常の世界はライブハウスで、そして新作の中でいつでもあなたを待ち受けている。未体験の人にはぜひ一度、彼女たちの魔法に触れてみて欲しいと願う。

TEXT:IMAI / PHOTO:美澄

 

 
 
 
 

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