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MURASAKI

飛べなくて泣いた過去を糧に現在を踏みしめ、想像を超えた未来へと旅立つ

vivid

一度聴いたら耳から離れないポップでキャッチーなメロディとダンサブルな楽曲を武器に、時にはライトセーバーを振り回す圧巻のライブパフォーマンスで魅せるヴィジュアル系ロックバンド、MURASAKI。2015年から渋谷aubeを中心に精力的な活動をスタートした彼らが、初のフルアルバム『MURASAKI』を作り上げた。12/9の“2016 SUMMER VACATION FINAL「激」ONEMAN”から発売される今作には、これまでの彼らを集約したような代表曲から、今の姿へとつながる転換点となったキラーチューン、さらには今後の進化を予感させるような新曲まで全11曲を収録している。まさにMURASAKIというバンドの過去・現在・未来を全て網羅するような傑作を武器に、ここから彼らによる怒涛の快進撃が始まっていく。

 

「色んなところで涙を呑んできて。売れたくても売れなくて、でも負けっぱなしは嫌だから一矢報いてやろうという気持ちが今もあるんです」

「文化祭やクラスの催し物をみんなで作るような感じでやるのが本当に自分たちらしいなと。垣根なくお客さんと肩を組んで、一緒にわかりやすい曲をみんなで歌えているというのが一番“らしい”のかなと思うんです」

●今回は初のアルバムをリリースされるわけですが。

TORU:これまでシングルはコンスタントに出してきたんですけど、アルバムという形は選んでこなくて。シングルもこだわりを持って作っていたので、アルバムを出すという発想自体があまりなかったというか。でも今回は色んな転換期があったので、いったんまとめる作業をしてみようかなと思ったんです。アルバムタイトルにも自分たちのバンド名を掲げて、昔の曲から最新の曲まで含めて自分たちの“これだ!”というものを出してみようじゃないかという話になりました。

●転換期だったというのは?

TORU:元々は浦和を拠点に活動していたんですけど、“自分たちはどこに向かっていくべきなのか?”ということを考える中で新しい活動の場所を去年は探していて。そんな中で“ここで勝負しよう!”と思ったのが、渋谷aubeだったんです。そして渋谷に拠点を移して自分たちに何ができるかと考えた時に浮かんだのが、アルバムのリリースとワンマンだったんですよね。

●音楽的な変化もあったんでしょうか?

YASU:中身はそこまで変わってはいないんですけど、この2年はMURASAKIらしい方向というものに向かって新しいチャレンジをしてきたんです。2年前くらいからは、コメディ要素を取り入れたりもしていて。

●コメディ要素?

TORU:渋谷という場所に来て、それまでと同じようなことだけをしていてもしょうがないなと思ったんです。そこで考えた新しいことの1つがM-4「東京GAME」なんですけど、この曲の歌詞はYASUが言葉遊び的な感じで書いていて。

YASU:素直な気持ちを書いただけなんですけどね。“やっぱり負けたくない”というか。俺たちは今までかなり負けてきたので(笑)。

●負けてきたんだ(笑)。

TORU:色んなところで涙を呑んできて。売れたくても売れなくて、でも負けっぱなしは嫌だから一矢報いてやろうという気持ちが今もあるんです。そういう話を曲にしてみたら、お客さんにもウケたんですよね。この曲をライブでやる時はYASUがライトセーバーを振りまわすんですけど、元々はライブ当日にいきなり買ってきたものなんですよ。

YASU:誰にも何も言わずに買ってきました。

●なぜライトセーバーを買おうと思ったんですか?

YASU:去年は『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』が公開になったじゃないですか。街でたまたまライトセーバーが売っているのを見かけて、“これはこの楽曲に合うんじゃないか”と思ったんですよね。そこでメンバーには何も言わずに買ってきて、当日にいきなり使ってやろうと考えたんです。

TORU:そういうことが多いんですよ(笑)。最初は「何を考えているんだ?」と思ったけど、それがウケたことで“正義”になったというか。それはそれで良かったんだろうなって、今では思います。

●最初は遊び心からだったものが上手くハマった。

YASU:良い曲をたくさん作ってきた自負はあるので、もっとMURASAKIの曲を使ってファンの人たちと一緒に遊べたらなという想いがあったんですよね。そこが1つの可能性になって、自分たちで殻を壊せたところがあったんです。新たな活路が見出せたというか。

TORU:そこで“あ! これじゃない?”っていうものが1つできたんです。この曲には初見のお客さんでも一緒にできるような、インパクトのあるフリみたいなものもあって。元々はヴィジュアル系のシーンだけでやってきたんですけど、もっと広いロックのシーンにも出ていきたいと思っていたので“フリとかがあるのはどうなんだろう…?”という想いも正直あったんですよね。でもロックだろうがヴィジュアル系だろうが、曲もフリも自分たちが自信を持ってやらないといけないんだということを悟ったのが「東京GAME」で。自分たちがブレなくなった曲でもありますね。

●「東京GAME」とライトセーバーの導入によって、方向性が1つ定まったわけですね。

TORU:そうですね。“ここだな”というのを1つ掴んだ感はありました。お客さんにも“MURASAKIはこの路線で行くんだな”というのが伝わったと思うんですよ。もちろん今までどおりの“相変わらずMURASAKIだよね”っていう曲もやっているから、お客さんたちもついてきてくれていて。そういう意味では、二足のわらじを上手く履けたのかなという感じがします。

●今までどおりのMURASAKIらしい曲とは?

YASU:今作にも入っているM-6「LOVER SOUL」は再録版という形になっているんですけど、MURASAKIというバンド像の全てがこの1曲に集約されているというか。長年やってきた楽曲なので、ファンの人や自分たちの思い入れも深くて。いつ演奏していてもメンバーとファン共々グッとくるような曲に成長したと思います。

TORU:まだ知らないものも多くて、でも夢だけは見ていた頃の自分たちを等身大に歌ったような曲なんですよ。この曲は自分が歌詞を書いているんですけど、上京したての頃の気持ちも込めて書いた曲で。みんなへの応援歌でもあるし、自分たち自身の応援歌でもあるというところで、普遍的な曲になれば良いなっていう想いも込めていますね。

●普遍的という言葉も出ましたが、MURASAKIの曲はそこまでヴィジュアル系的な色が濃くないように感じます。

TORU:どちらかと言えば、ヴィジュアル系っぽいというよりもポップスに近いですね。メロディもキャッチーだし、展開も本当にわかりやすいというか。そこは昔から変わらないんです。

YASU:なぜお化粧をしているのかと言えば、カッコ良い男子になりたいからという理由くらいで。あと、ライブはいつもとは違う場所なので、それを演出するためにお化粧をしているというか。

●先ほども話に出たヴィジュアル系独特のフリみたいなものもあるんですよね?

YASU:“MURASAKIチョップ”というのがあって、ほとんどの曲のサビでみんなが手を折り曲げたりするフリをやっています。でも自分たちの親がもしライブを観に来た時に、やって欲しくないような動きは取り入れないようにしていて。だから手を叩いたりジャンプしたり、簡単な動作だけにしているんですよね。

TORU:あまりに複雑なフリだと、初めての人も入りづらいですからね。MURASAKIの曲はどんな人でも聴けるようなものなので、そこに敷居は作りたくなかったんです。バンギャの子もそうじゃない人も一緒に楽しめるライブっていうところは、常に心掛けています。

●歌詞で使われている言葉もすごくわかりやすいものが多いなと。

YASU:自分はできるだけストレートな歌詞を書くようにしているんですよ。誰にでもわかりやすくて届きやすい言葉と、キャッチーなメロディというのも常に心掛けていますね。

●特にM-11「ALL BLUE」はすごくストレートな曲ですよね。

TORU:この曲を作った時に、YASUには「何も考えずにやりたい曲なんだよね」と言って。そのイメージどおりの歌詞が返ってきたので、これだなと。やりたかったことにバッチリ応えてくれた感じがしました。

●M-10「Echo」はバラードですが。

TORU:アルバムで唯一の落とし曲というか。sho(Ba.)が歌詞を書いた曲なので、そういう意味でも異色ですね。今作の中ではトリッキーなほうで、“MURASAKIってこんな曲もやるの!?”っていう感じでちょっと違った一面を見せられるようなものにしたつもりです。

●shoさんが歌詞を書くというパターンもあるんですね。

TORU:歌詞はみんなが書きますね。SHINJI(G.)は去年加入したばかりなので今作の時点ではまだないですけど、他の3人は全員書いています。

●M-2「stray sheep」は作詞・作曲がshoさんという。

TORU:これもライブで愛される曲になってきたかなと思います。本人はネクラなんですけど、かなり前向きな歌詞を書いてきて(笑)。

●“ずっと感じていた孤独”っていうところにネクラ感が出ていますけどね(笑)。

TORU:そこに集約されていますね(笑)。shoが加入した時に「記念に1曲作るか」という話になって、できたのがこの曲なんですよ。だから思い入れもあるし、「今回のアルバムには絶対入れようね」と話していました。

●そういえば、現メンバーの4人になったのはいつなんですか?

TORU:SHINJIは元々サポートという形で去年の6月から参加していて、その年の12月の主催イベントから正式加入したんです。この4人でやるようになったというのも、大きく変わったことの1つですね。

●今のメンバーになったというのも大きい?

YASU:そうですね。夢はツインギターだったから。

TORU:これまではできなかったことが、今は全てできている感覚があって。僕ら2人だけでやっていた時代もあって、その頃はできないことがいっぱいあったんですよ。そこにまずshoが加わり、サポートメンバーとして手伝ってくれるドラムも加わり、最後にSHINJIが加わって、ようやく5人でライブができるようになったんです。今年は“バンドができるって、こんなに嬉しいことなんだ!”とか“ライブができるって、こんなに素晴らしいことなんだ!”っていうのを実感した1年でもありましたね。

●その1年の締め括りとして12/9にワンマンを開催して、そこで今回のアルバムを販売開始すると。

TORU:そこを今年のゴールに設定して、今までやってきました。

YASU:“2016 SUMMER VACATION FINAL「激」ONEMAN”と銘打っているんですけど、タイトルになっているM-8「激」は初のダンスナンバーなんです。今まで1回も踊ったことのない自分が、振り付けを考えてもらってダンスするっていう(笑)。

●なぜダンスを取り入れようと思ったんですか?

TORU:「東京GAME」を経て、今年は何ができるのかを考えた時に「次は踊るしかないでしょ!」となったんですよね。結果として、初めてMVを作ったにもかかわらず、YASUはマイクを持たずに踊るっていう(笑)。

YASU:ダンスまではイケるなと思ったんですよ。ライトセーバーがイケたから、次はもうちょっと踏み込んでみたくて。“ダンスしながら歌えたらカッコ良いんじゃないか?”っていうところからでしたね。ダンスを初めて取り入れた曲を掲げてやってきた、この1年のファイナルなんです。そこでアルバムを発売して、来年のヴィジョンを見せるようなものにしたいなと思っています。

●しかし12月にSUMMER VACATIONのファイナルということは、えらく長い夏だったんですね…。

TORU:自分たちでも「今年のMURASAKIは秋がないから、よろしく!」と言っていました。今年は三季しかないんですよ。

●MURASAKIの2016年は四季ではなく、三季だったと(笑)。

TORU:“SUMMER VACATION”は去年もやったんですけど、その時にTシャツを作ったんですよ。“MURASAKIのSUMMER VACATION”を略して、“ムラサマ”っていうフレーズを入れたものを作って。それがすごく良かったので、今年もTシャツを作ってファンと一緒に着て、文化祭やクラスの催し物をみんなで作るような感じでやるのが本当に自分たちらしいなと。垣根なくお客さんと肩を組んで、一緒にわかりやすい曲をみんなで歌えているというのが一番“らしい”のかなと思うんです。来年もまたやりたいですね。

●今後も継続してやっていこうと考えている。

TORU:そうですね。来年もまた面白いことができたらなと。

YASU:ファンの人たちにも来年の夏を楽しみにしてもらえるような、2017年の“ムラサマ”にするつもりです。その前にまずは今回のアルバムを武器にして、来年はもっと色んな人たちに届けたいですね。「これを聴いたらMURASAKIがわかる」と言えるような曲ばかりなので色んな人たちに聴いてもらって、ライブで一緒に踊ったり、手を叩いたりして楽しめたら良いなと思っています。

●ちなみに今作のジャケットはYASUさんの手描きだそうですが、何かテーマがあったんですか?

YASU:昔からやっている楽曲も含めて今作の収録曲を眺めてみると、春夏秋冬を歌っているようなものが多かったんですよ。だから春夏秋冬を意識して、それぞれの曲のモチーフになっているようなものを自分で描いた絵を並べてジャケットにしました。

●春夏秋冬…って、さっき「今年のMURASAKIは秋がない」とか言ってませんでしたっけ?

YASU:やっぱり四季があるのが日本の良いところだから…世界は変えられないんですよ!

一同:ハハハハハ(笑)。

Interview:IMAI
Assistant:森下恭子

 

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