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ポルノ超特急2016

ROTTENGRAFFTY presents “ポルノ超特急2016”

2016/12/24(土).25(日)京都パルスプラザ 2DAYS

12/24     ARTIST

ROTTENGRAFFTY / キュウソネコカミ / サンボマスター / The BONEZ / 四星球 / Dragon Ash / 04 Limited Sazabys / MUCC / OZROSAURUS / Dizzy Sunfist / PAN / My Hair is Bad / ヤバイTシャツ屋さん / 山嵐 / yonige / ザ・プラン9 / ファミリーレストラン / テンダラー / 村上ショージ

12/25    ARTIST

ROTTENGRAFFTY / KEYTALK / THE ORAL CIGARETTES / SHANK / DIR EN GREY / Fear,and Loathing in Las Vegas / MAN WITH A MISSION / WANIMA / ENTH / 岡崎体育 / GOOD4NOTHING / SHINGO★西成 / SWANKY DANK / MELLOWSHiP / 夜の本気ダンス / ダイアン / ダイノジ / かず(花団) / 大自然

 

2016/12/24

2016年を締め括るのは、ROTTENGRAFFTYが響く都で主催するフェス・ポルノ超特急。ちぎれ雲が浮かぶ真っ青な空の下、京都パルスプラザに続々とキッズが集結する。今年は初の2日間開催。ミュージシャンと芸人がしのぎを削って“ライブ”をするこのスタイルは、ROTTENGRAFFTYでしか作り得ないもの。果たしてどんな2日間になるのか、期待で胸を膨らませた乗客たちと一緒に発車時間を待つ。

ROTTENGRAFFTYのメンバーがステージに登場して発車宣言を行った後、金閣のトップバッターを飾るのは、2年前に銀閣のトップバッターだった04 Limted Sazabys。「monolith」の軽快なギターとリズムに会場が揺れ、「かかってこいよ!」と4人の気合いはのっけから最高潮。G./Cho.RYU-TAとHIROKAZがダイナミックにステージを使い、Dr.KOUHEIが怒涛のリズムを繰り出し、Ba./Vo.GENが最高にキャッチーな歌を紡ぎあげる。4人が一体となって作り出す極上の場所で、オーディエンスは最高の笑顔を作り出す。曲を重ねるごとに会場の興奮はぐんぐんと上がり、エモーショナルな「Horizon」を聴かせた後、「ポルノ超特急の未来に光が射しますように! 京都の未来に光が射しますように!」とGENが叫び、最後は大合唱とモッシュとサークルとクラップでフロアが埋め尽くされた「swim」。攻めに攻めた気迫のステージで魅了し、そして乗客たちの魂を沸騰させた。

銀閣のトップを飾るのは、ROTTENGRAFFTYや他の出演者が見守る中、勢いよく銀閣のステージに飛び出したDizzy Sunfist。「銀閣! 発車していいですか!」「暴走していいですか!」と、既に熱気が充満していたフロアを更に煽り、1曲目の「Someday」からモッシュ&ダイヴが乱発。金閣の04 Limted Sazabysもそうだったが、ポルノ超特急のトップバッターを務める意味とROTTENGRAFFTYの想いをしっかりと受け止めたがビシビシと伝わる熱いステージに、観ているこっちも胸が熱くなる。バンドマン主催のイベントは、バンドとバンドとの繋がりを随所から感じることができるのがいい。

ずっとダイバーが途切れない。The BONEZが放つ音に反応して腕を振り上げ、宙を舞い、叫び、汗だくになって歌うオーディエンス。Vo./G.JESSEが「暴れろ!」と叫び、魂に火をつけられたオーディエンスの中にJESSEが身を投じて歌う「Louder」。時に荒々しく、時に神々しく、そして時に人間くささをみせる彼らのステージからは一切目が離せない。ソリッドなサウンドと重厚なコーラスで圧倒した「Leaf」の後、バンドマンとしての熱い想いを爆発させた「Thread & Needle」「Hey, You」。「お前ら! 一緒に最後まで暴れるぞ!」「暴れろ!」と叫ぶ彼らの気迫を目の当たりにして、じっとしていられるわけがない。ステージの上もフロアも熱気で埋め尽くされた。
そして銀閣では、YONIGEが観客を熱狂させていた。Vo./G.牛丸の中毒性が高い歌に魅了された観客が、身体を揺らし、腕を振り上げ、声を振り絞る。まだイベントは始まったばかりだが、すべての出演者が熱い。芸人たちも熱い。そして何より観客たちが熱い。金閣と銀閣では、次から次へと全員で作る“ライブ”が繰り広げられていた。

Vo./G.山口が叫ぶ。何度も何度も叫ぶ。オーディエンスはサンボマスターが爆発させた想いに応え、大きな声を出し、3人が練り上げた極上のグルーヴに身を任せ、拳を振り上げ、笑顔をはじけさせる。山口は叫ぶ。「このクリスマスイブに、アホになれるやつかかっていらっしゃい!」と。彼は何度も何度も歌うように叫び、叫ぶように歌い、オーディエンスと一緒に次から次へとミラクルを起こしていく。会場をひとつにした巨大な一体感は、最後の「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」まで一切弱まることはなかった。強烈な会場支配力と音の引力。「メリークリスマス!」と叫ぶ山口。会場に居るすべての人間を味方につけ、すべての人間をファンにする、サンボマスターの実力と愛をまざまざと見せつけられた。

そして銀閣に登場したのはOZROSAURUS。ヒリヒリとした緊張感をまといつつ怒涛のごとく押し寄せるサウンドは強靭にして凶暴、次から次へと放たれるリリックは言霊を帯びて強く響く。圧巻のステージングでオーディエンスを心の底から見惚れさせた。
MUCCが金閣に降臨し、オーディエンスが歓喜の声をあげ、限界にまで弓を絞ったかのような興奮が解き放たれる。重厚なグルーヴとキレのあるギターに、Vo.逹瑯のどこまでも伸びやかな声が乗り、神聖なる音像で会場を塗りつぶす。起伏の大きな展開でサークルモッシュをフロアに何度も作り出した「KILLEЯ」、Dr.SATOちが繰り出すタイトなドラムでクラップを誘発させ、やがて観客をジャンプさせ、ヘドバンやモッシュで会場を興奮の渦に落とし込んだ「G.G」、その歌の力で居合わせた全員を魅了した「ハイデ」など、その多面的な魅力を惜しげもなく披露。コール&レスポンスで最高に盛り上げた後、最後は「Mr.Liar」。最初から最後まで圧倒し尽くした素晴らしいステージだった。

他のどの出演者よりもアグレッシブかつ貪欲に、自らのライブを楽しんでいたのはヤバイTシャツ屋さん。銀閣のフロアに溢れた観客が笑顔のまま続々とダイヴする様は壮観。すべての曲で客を惹き付け、暴れさせ、楽しませた。

ROTTENGRAFFTYのNOBUYA(サンタクロース)とHIROSHI(トナカイ)と共にステージに登場した四星球は、笑いあり、涙あり、熱さあり、感動あり、一体感あり、強い意志とバンドにかける想いを感じさせる、一見無駄ばかりのように見えて実のところは一切無駄がない、1秒たりとも客を退屈させない完璧なライブだった。ネタが多すぎて詳細は割愛するが(笑)、あんなに大きな一体感、そしてあんなに大きなサークルモッシュ、そしてあんなに多数のサークルモッシュ(1サークル辺り5人くらい)は見たことがない。2017年の四星球からますます目が離せなくなる、そんな素晴らしいライブだった。

銀閣に登場したのはROTTENGRAFFTYの盟友・山嵐。ステージ袖から多くの出演者たちが見る中、放たれたタフなミクスチャーサウンドは強烈な説得力を帯びて鳴り響き、聴く者の理性を吹き飛ばす。心と記憶の奥底まで刻まれるステージに歓喜&狂乱。ミクスチャー・ロックの真髄を見た。

激キャッチーかつ超激しい「MEGA SHAKE IT!」でライブの幕を開けたキュウソネコカミ。相変わらず彼らのバイタリティは溢れんばかりの満タンで、最前列からいちばん後ろの観客まで全員巻き込んでいく。「ファントムバイブレーション」「サギグラファー」で盛り上げた後、スケールの大きな世界観のサウンドに妄想を綴った歌詞をのせた新曲「桃源郷」で魅了し、Vo./G.ヤマサキセイヤが「今年の“ヤンキーこわい”今年のうちに」と告げて大歓声、「DQNなりたい、40代で死にたい」がスタート。フロア全員を巻き込むコール&レスポンスでガンガンに揺らし、「金閣」と書かれたボードを客の上に投げてそこまで客の上を練り歩くという壮絶な流れに。最後の「ビビった」ではROTTENGRAFFTYのNOBUYAも乱入し、激しくて楽しくて熱くて聴かせて歌わせて暴れさせるという濃厚な時間を、最高の盛り上がりで締め括る。

銀閣のステージ上でそれぞれ握手を交わし、拳を合わせて気合い一閃、激しいライブを展開したMy Hair is Bad。3ピースから繰り出されるサウンドは真っ直ぐで強いエネルギーに満ちていて、フロアには汗まみれの笑顔が溢れている。

「陽はまたのぼりくりかえす」でライブをスタートさせたDragon Ash。歓喜するオーディエンスを前に、Vo./G.Kjが「俺たち20年ロックンロールやってきました。最初のベースがいちばん好きだったバンド、いちばん応援していたバンド、それがお前らのROTTENGRAFFTYです」とROTTENGRAFFTYの「This World」をカヴァーしてN∀OKIが乱入、フロアは突然のサプライズに大興奮させる。そしてKjが「俺は東京出身だけど、夏と冬、年に2回だけ、年に2回だけ京都最高だなって思います」とROTTENGRAFFTYと10-FEETへの想いを告げ、11月にリリースした「光りの街」を披露、更に最後の「FANTASISTA」ではThe BONEZのJESSEがゲスト参加するという最高のサプライズ。トリのROTTENGRAFFTYへ重くて熱いバトンを繋いだ。

金閣でKjとJESSEがコラボしていた同じ時、銀閣ではPANのVo.川さんが「俺は今、餃子が食べたいんやー!」とエモーションを爆発させていた。「ギョウザ食べチャイナ」の途中で「響く都」をカヴァーしてROTTENGRAFFTYへのリスペクトを叫び、全4曲というこの日の出演者の中で最も少ない曲数ながら、最初から最後まで(途中でパンを投げたりしながら)観客を暴れさせまくったPAN。彼らもまた、最高の形でROTTENGRAFFTYへと熱いバトンを繋いだのだ。

そしていよいよROTTENGRAFFTY、「PORNO ULTRA EXPRESS」で幕を開けた彼らのステージは、最初から凄まじかった。幾重にも重ねられるN∀OKIとNOBUYAのヴォーカルのアンサンブル、そしてG./Programing.KAZUOMI、Ba.侑威地、Dr.HIROSHIの3人が組み上げるアンサンブルのキレが尋常ではない。NOBUYAが「最後まで残ってくれてありがとうございます」と頭を深く下げた後、「前から後ろまで1人残らずかかってこいよ!」と牙をむいて「This World」。声を振り絞って歌う客席からの声の数と大きさも凄まじい。N∀OKIが「嫌なことは全部ここに置いていけ!」と叫び、NOBUYAが客席に突入して歌い、KAZUOMIもギターを置いて客前の柵の上で吠える。会場のテンションは最高潮に達し、フロアはカオス状態。いったい何度サークルモッシュが起きたことか、いったい何人が宙を舞ったのか。興奮が限界を超え、全員がアドレナリンを放出し、会場の温度がグングンと上がっているのが肌でわかる。
N∀OKIが「おい、ここがどこかわかってるか?」と問う。京都で聴く「響く都」は格別で、オーディエンスは前から後ろまで、1人残らずお祭り状態。歌いながら両手を振り上げ、汗だくの笑顔で飛び跳ねる。客席は素晴らしい景色。こんな光景、ライブハウス以外では絶対に見れないだろう。
ステージ左右のミラーボールが輝いて全員を踊らせた「D.A.N.C.E」、N∀OKIが「すべての熱き旅人に贈る」と言って想いを爆発させた「マンダーラ」、巨大なコール&レスポンスで一体感を作り出した「STAY REAL」。全曲がキラーチューン、オーディエンスが自分の歌のように歌い、自分の曲のように踊り、ライブを全身全霊で楽しんでいる。そして「金色グラフティー」では5人が感情を爆発させ、オーディエンスが僅かに残った体力を振り絞り、大きなライブハウスは狂気の領域へと突入したまま本編終了。
アンコールでは、観客や出演者、スタッフに何度も何度も感謝の気持ちを告げたあと、まだタイトルも決まっていないという新曲を披露。大きな緩急のある、熱くて痛みと悲しみを内包した同曲は、深く突き刺さる強さとエモーショナルを携えていた。
そして最後はもちろん「Bubble Bobble Bowl」。オーディエンスを散々暴れさせた後、曲の途中でドラムにBunta(OZROSAURUS/TOTALFAT)、ベースにKenKen(Dragon Ash)、ギターにセイヤ(キュウソネコカミ)を招いて大団円。「すべてのバンドマン、すべてのスタッフ、すべての集まってくれたみなさんありがとう!」と感謝の気持ちを伝え、ポルノ超特急は初日を全速力で走り抜けた。
出演した全バンド、すべての芸人が、全力でライブしたポルノ超特急2016初日。明日の2日目も、ラインナップを見る限り今日に負けず劣らずの猛者ぞろい。どんな感動が待っているのか、どんなすごいライブを観ることができるのか。明日も全力で楽しもう。

2016/12/25

昨日の興奮がまだ覚めないのだろう、朝早くから京都パルスプラザにはテンション高いオーディエンスが続々と詰めかけていた。よく晴れた京都の空の下、クリスマスに開催されるポルノ超特急2016、2日目。今日はいったいどんなライブが繰り広げられるのだろうか。

ROTTENGRAFFTYと乗客による出発進行宣言の後、金閣ステージの始発はKEYTALK。客席エリアには今か今かと待っていた観客が押し寄せ、1曲目の「YURAMEKI SUMMER」から爆発的な盛り上がり。1/25リリース予定の「ASTRO」も、新曲とか関係ないとばかりにオーディエンスは前から後ろまで楽しそうに腕を振り上げて楽しんでいる。フロアがクラップで埋め尽くされて会場全体がめちゃくちゃハッピーな空気に包まれた「Love me」を経て、巨匠(寺中)がガソリン(アサヒスーパードライ)を注入し、「MATSURI BAYASHI」「MONSTER DANCE」という激盛り上がり鉄板の流れ。オーディエンス参加型で最高にハッピーな幕開けを飾る。

「ポルノ超特急、銀閣、始発、初めていいですか?」「全員まとめてかかってこい!」と攻撃的にライブを始めたENTH。ダイバーの数とモッシュの激しさがハンパない。まさにこれぞライブハウス。銀閣も激アツのテンションでスタートを切る。

Vo./Ba.庵原将平の伸びやかな声が響く「Set the fire」でライブを始めたSHANK。Dr./Cho.池本の迫りくるビートに火を点けられたオーディエンスはダイヴで気持ちをステージに返す。大きなコールとサークルを作り出した「Cigar Store」も爆発的な盛り上がりで、廣原が「どうしたんだよ、朝から(笑)」と冗談を言うほどオーディエンスの仕上がりは完璧。観客1人1人が最高のレスポンスをステージに返すものだから、各出演者たちは否が応でもテンションがいつもの2割増しくらいなるのだろう。SHANKは怒涛のキラーチューンを連発し、「ROTTENGRAFFTYに感謝の歌を」と告げて「My sweet univerce」を演り、「Departure」「Long for the Blue moon」「submarine」とガンガンに盛り上げて終演。曲の尺が短いということもあってフェスでもたくさん楽曲を披露する彼らだが、35分で12曲を演りきったこの日のステージ、最初から最後まで濃密で贅沢な時間だった。

ROTTENGRAFFTYの後輩、MELLOWSHiPの気合いは凄まじいものだった。タイトなアンサンブルから放たれる楽曲は貫通力が高く、Vo./Ba.tomokiとVo./G./Prog.$ENKIN、2人のヴォーカルのコントラストも抜群。タフな現場を積み重ねてきたアンサンブルは抜群で、ROTTENGRAFFTYのNOBUYAとHIROSHIも乱入して銀閣のオーディエンスを熱く熱く盛り上げた。

痛快なロックで金閣を揺らしまくったのはTHE ORAL CIGARETTES。リハの段階からフロアはガンガンに熱くなり、「DIP-BAP」「カンタンナコト」と最強の一体感。Vo./G.山中は「ポルノ、全員で来い!」と挑発するように煽り、客席からは大合唱が沸き起こる。「もしかしたら今日はアウェイかもと思っていたけど、安心した」と山中は笑顔を見せ、今年お互いのツアーに出演したというROTTENGRAFFTYに感謝の気持ちを告げる。そして「狂乱 Hey Kids!!」の大合唱コール&レスポンスで会場全体が狂乱、最後は肩車からのダイバーが続出したエモーショナルな「5150」で締め。ステージと客席の気持ちがひとつになった、素晴らしいライブだった。

同じ頃、銀閣でも肩車ダイヴが乱発していた。SWANKY DANKがタイトかつ小気味よいロックを鳴らし、オーディエンスの魂を揺さぶらせまくっていたのだ。4人が繰り出すロックは激しくも心地よく、笑顔の観客たちはジャンプしたりモッシュしたりダイヴしたりと、出演者に負けじと全力でその瞬間を楽しんでいた。

金閣を巨大なダンスフロアへと変えたのはFear, and Loathing in Las Vegas。「Acceleration」で一気にフロアの温度を沸点まで上げた後、「ポルノ超特急、全員で暴れなさい!」とVo.Soが叫んで「Scream Hard as You Can」。1組目のKEYTALKからずっとオーディエンスの興奮がピークのままだったせいか、大きな金閣のフロアには湿気と熱気が充満し、壁や床がぐっしょりと濡れ始めていたのだが、Fear, and Loathing in Las Vegasのライブで更に熱気が渦巻き、息苦しくなるほどに湿度が高くなり、会場全体が異様なテンションに。そして彼らもまたROTTENGRAFFTYとの繋がりをMCで説明して感謝の気持ちを告げ、Soが「ぶちかまします!」と吠えてライブは佳境に入る。重低音が頭の芯を揺さぶる「Virtue and Vice」でガンガンに攻めた後、「Starburt」でダンスフロアを思い切りシャッフルして終演。汗だくで踊り切ったオーディエンスの歓声に包まれた6人の笑顔が眩しかった。

銀閣ではSHINGO★西成がリリックを繰り出し、ライムを紡ぎ、オーディエンスが歓声を上げ、更にSHINGO★西成がまた言葉を繋ぐ。ステージとフロアはどんどん一体感を増す。リアルな現場でしか感じることが出来ない極上のグルーヴは、どんなジャンルでも関係なく最高だ。

もともと観客でいっぱいだったフロアに、WANIWAのライブを楽しもうという観客が更に殺到し、まさに金閣はギュウギュウのライブハウス状態。3人が楽曲を重ねるごとに、熱気と興奮と期待が限界を超えて膨らんでいく。懐の大きな彼らのロックは、会場に居合わせた全員を瞬時に虜にしてしまう。「ともに」の、歌の一部をオーディエンスが担当する最高のコラボを目の当たりにすると観ているこっちも嬉しくなってしまうのだが、その極めつけが「THANX」。観客1人1人が大声で、まさに自分の歌のごとく思い切り歌う同曲は、客席からの歌声があまりにも多く大きいものだから、Vo./Ba.KENTAの歌が聴こえないほど。最初から1秒も余すことなくハッピーな瞬間の連続だったWANIMAのステージは、オーディエンスとコラボした大団円で幕を閉じた。

銀閣のステージにたった1人で降り立った岡崎体育は、ニヒルな視点から繰り出されるキャッチーなサウンドと抜群のステージングで、会場を完全に支配した。銀閣のフロアいっぱいに詰めかけた観客は、踊り、笑い、叫び、全力で彼のステージを楽しんだ。個人的には、ライブ開始早々に観客を左右に分け、ウォール・オブ・デスをさせるかと思ったら曲が終わった後でゆっくり戻らせるというのがツボだった。

金閣のステージに悲鳴にも似た歓声がこだまする。2回目の出演、DIR EN GREYの登場だ。「G.D.S」が鳴る中でメンバーが1人ずつ姿を現すたびに歓声がどんどん大きくなり、「詩踏み」で興奮が爆発。ヒリヒリとした緊張感を帯びた硬質なサウンド、魂を大きく揺さぶる重いリズム、意識を分断するVo.京の歌。まるで全能を手に入れたかのような神がかったステージに、オーディエンスは釘付け。曲と曲の間の静寂の間でさえも、歓声が途切れることはない。大きなOiコールを巻き起こした「Chain repulsion」、大きなスクリーンに歌詞が映し出され、言葉の1つ1つがより胸の奥に突き刺さった「THE FINAL」。迫りくる彼らのステージは、観る者が目にした映像と聴いた音と生んだ感情を、それぞれの記憶にリアルな感触で焼き付けていく。MCが一切無いストイックなステージはカリスマ性を帯び、京が「ラスト!」と告げて「激しさと、この胸の中で絡み付いた灼熱の間」でピークへ。押し寄せる音の1つ1つがまるで雨粒のように強く降り注ぎ、G.薫とG.Die、そしてBa.Toshiyaがステージ最前へと迫り出してオーディエンスを煽る。狂おしく感情を震わせて歌う京の歌が会場全体に鳴り響く。圧倒的だった。

銀閣に詰めかけたオーディエンスを踊らせまくり、跳ねさせまくった夜の本気ダンス。ポジティブなエネルギーに満ち溢れている彼らのステージング、シェイプされたアンサンブルと極上のビートは、その場に居る人たちの心を自然と揺さぶり、身体を跳ねさせ、そのテンションはまた隣の人へと伝播していく。客席の前から後ろまで万遍なく観客が楽しんでいる光景がぐっとくる。

金閣がヤバい。前から後ろまで観客がぎっしりで満員状態。この人達は全員、MAN WITH A MISSIONのライブを欲しているのだ。オオカミたちがステージに現れて大歓声、「Get Off of My Way」で興奮が爆発。彼らのライブを観る度に感じることなのだが、MAN WITH A MISSIONのライブを観てテンションが上がらない人間がこの世に居るのだろうか。そのキャラクターだけではなく、楽曲としてライブキッズを熱くする音楽的ライブ的キャッチー要素満載、要するに極上ライブ仕様のキラーチューン揃い。オーディエンス全員参加する激盛り上がり必至の「FLY AGAIN」の後、Vo./G.Jean-Ken Johnnyがポルノ超特急に誘ってくれたことに対して感謝の気持ちを告げ、「Hey Now」「Raise your flag」で更にオーディエンスの感情と魂を揺さぶりまくって終了。最終列車を前に、金閣の温度はMAXにまで到達した。

Vo./G.U-tanが「銀閣ステージでトリやらせてもらいますわ!」と叫ぶ。昨日の銀閣のトリはPANで、今日のトリがGOOD4NOTHING。Dragon AshとROTTENGRAFFTY、そしてMAN WITH A MISSIONとROTTENGRAFFTYの間を務めるのは共に関西で主催イベントを開催してきた関西在住のバンド。バンド同士の繋がりがはっきりと見えるタイムテーブルにぐっとくる。バンド主催のイベントはこういうところが素晴らしい。
GOOD4NOTHINGの気合いは凄まじく、1曲目の「WALK A WINDING ROAD」からダイバーが続出。「君、跳ぶの何回目?」と聞きたくなるほど何度も宙を舞うキッズもいれば、「君、なんで跳んでるの?」と聞きたくなるほど普段着(Tシャツ短パンのライブスタイルではなくどう見ても普段着のセーターを着た女の子)の観客もいて、全員が大興奮でテンションMAX。夜の本気ダンスとGOOD4NOTHINGがステージで言っていたが、昨日と今日、全出演者の楽屋にはROTTENGRAFFTYからのメッセージが書かれた手紙が置いてあったという。そりゃあ出演者たちは気持ちが自分のステージに表れるというもの。全身全霊のGOOD4NOTHING、最後の「Right Now」まで想いがビシビシと伝わってくる素晴らしいライブだった。

N∀OKIが「ポルノ超特急、最終列車! 俺達がROTTENGRAFFTYだ!」と名乗りを上げる。客席の興奮がエグい。「STEY REAL」ではクラップ、サークルモッシュ、ダイヴ、ハーコーモッシュが入り乱れ、N∀OKIの合図で客席全体が飛び跳ねてパルスプラザが揺れる。N∀OKIが「その瞬間を生きろ!」と叫んだ「世界の終わり」では会場のテンションがいよいよ高くなってまさにカオス状態。刹那に体力のすべてを燃やし尽くし、刹那を全力で生き抜くような5人のステージは凄まじく、鬼気迫るものがある。オーディエンス1人1人にもROTTENGRAFFTYの想いが伝わっているのだろう、客席エリアは前から後ろまで異常なほどの興奮状態で、ライブハウスでしか味わうことができない非現実的な感覚に包まれている。「ここがどこかわかっているな?」というN∀OKIの問いに大歓声で応えた観客は「響く都」でお祭り騒ぎ。会場の至る所で笑顔がはじけ、至る所で両手を振り上げて歌う人が溢れている。だめだ。こんな素晴らしい光景、見ているだけで涙が出る。
「So...Start」「D.A.N.C.E」と曲を重ねるごとに、ステージの5人はますます研ぎ澄まされ、フロアのオーディエンスはますますテンションを上げていく。NOBUYAが「後悔すんなよ、お前ら」と言って「This World」。そう、ROTTENGRAFFTYはきっと、1mmも後悔しないように今を全力で生きているのだ。今のステージを全力で駆け抜けているのだ。NOBUYAが客席に突入し、N∀OKIが吠え、Ba.侑威地が煽り、G./Programing.KAZUOMIがギターを置いて客席に続き、Dr.HIROSHIが4人を支える。いつでも全力でライブをするこんな5人、最高だ。
その後のMCで、18歳のときのクリスマス、彼女もいなくて冴えなかったNOBUYAとN∀OKIは2人でゲームセンターに行き、2人でバッティングセンターに行ったという話をする。そんな彼らが始めたROTTENGRAFFTYが今、クリスマスの日に最高の景色を作り出しているのだ。そんなエピソードを聞いた客席から大きな歓声が沸き起こり、N∀OKIが「すべてはテメエがどう思うかによって変わっていく。それを今ここでROTTENGRAFFTYの5人が証明してやる!」と叫ぶ。大歓声。気持ちがビシビシ伝わってきて、自分の心が震える音がする。
エモーションが爆発する新曲を全力で演り切り、「零戦SOUND SYSTEM」の凶暴なリフと攻撃的な展開で更に客席をぐちゃぐちゃにした後、本編最後は渾身の「金色グラフティー」。数え切れないほどの肩車からのダイバーが舞い、数え切れないほどの歌声がフロアから鳴り響き、N∀OKIが客席エリアに突入し、侑威地とKAZUOMIがそれぞれステージの左右で暴れる。1日中暴れまくって僅かにしか残っていない体力を更に燃やしてライブするステージ上の5人とオーディエンス。「俺達がここ京都で生まれ育ったROTTENGRAFFTYだ!!」とNOBUYAが名乗り上げてライブ終了。素晴らしかったし、凄まじかった。こんなライブ、観たことがない。体験したことがない。
アンコールでは、みんなへのクリスマスプレゼントとして「悪巧み -Merry Christmas Mr.Lawrence-」で沸かせ、最後は昨日に続いて出演者が参加した「Bubble Bobble Bowl」。ドラムにSUNE(GOOD4NOTHING)、ベースにKamikaze Boy(MAN WITH A MISSION)、ギターに薫(DIR EN GREY)を招き、出演者が入り乱れて最高にハッピーな締め括り。2日間を全速力で走り続けたポルノ超特急は、無事終着駅へと到着した。

この2日間、最高に楽しくて、最高に興奮し、最高に感動した。ROTTENGRAFFTYによる、出演者全員の気持ちがビシビシと伝わってくる、とても人間くさくてROTTENGRAFFTYらしくて、ROTTENGRAFFTYにしか作り得ない最高のフェス・ポルノ超特急。来年の冬もまた、響く都でバカ騒ぎしよう。

TEXT:Takeshi.Yamanaka