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音楽スタジオ246 ジャングル♪ミュージシャンズ Special!コラムVol.13

音楽スタジオ246 ジャングル♪ミュージシャンズ Special!コラムVol.13


NuCUPCOFFEE
店主:西岡 良庸

今月のコラムは、スタジオ246で販売しているコーヒーの、豆の焙煎・卸しから、機械の選定・設置等の相談までいつも僕達スタジオ246がお世話になっている、京都・出町柳にお店を構える「NuCUPCOFFEE」の店主・西岡さんに執筆して頂きました。

コーヒーの美味しさ

コーヒーの美味しさとは何でしょうか。日々コーヒー店を営んでいて、様々なお客さんから様々な好みを耳にします。
 お店として、プロとして数ある豆の中から厳選し、最適であろう豆をおすすめして飲んでいただきます。当店のメニューには豆の国名ぐらいしか記載せず、なるべくお客さんの話やこれまで飲んできたコーヒーがどんなもので、且つ今飲みたいのはどんなものか、酸味や果実味がどうで、苦味や甘味はどうか、という人によっては面倒くさがりそうな話を伺ってなるべくお客さんの希望に沿った一杯を提供できるよう努めます。もちろん人によって、ですが折角ご来店いただいたからには可能な限りお客さん好みのものを提供したいという気持ちは変わりません。

 好みというのは人それぞれで、最適に調整され管理され正確に実直に淹れたコーヒーが美味しいとも限りません。インスタントコーヒーが好きな方、苦味がただただ強いだけのコーヒーが好きな方、ミルクと砂糖を入れて始めてコーヒーとして認識しておられる方、コーヒーなら何でもいいという方など、千差万別です。

 味わいとなるとさらにそれぞれです。コーヒーの味の要素は、甘味・苦味・酸味からなると言われています。香りは味に影響はしますが要素ではないかなと思うので省きます。

 コーヒーの味において、引き出したいのが甘味です。甘味なくしてコーヒーの美味しさは語れないのではないかとも思っています。いかに甘味を引き出せているか、いかに甘味を引き出すために、苦味や酸味を豆の特徴に合わせてどこまで引き出すかという感覚で焙煎と抽出を考慮します。
 苦味は豆由来のものと、焙煎によって焦がす焦味に分類できます。
 酸味はというとこれが実にさまざまで、果実味と表現されるようにベリー系や柑橘系、マスカットやピーチなどなど、酸味の違いが豆の違いの大半を占めていると僕は考えています。嫌われがちな酸味ですが、大抵の場合は抽出してから時間が経ったものや、古い豆、保温されてしまい出てしまった舌の奥に残るような嫌な酸味を指して嫌われてしまう事がよくあります。
 それはコーヒーの酸味ではありません。鮮度が明確で、質の良い酸味というものは、実に清々しいものです。パッと明るいものから、フワッと香りだけを残すものまで多岐にわたります。

 こうして、考慮され抽出された一杯はやはりブラックです。コーヒー由来の甘味は、砂糖やミルクに簡単に負けてしまいます。砂糖やミルクを入れるのであれば、それを前提に抽出する方が美味しく仕上がります。
 ブラックで美味しいコーヒーは、砂糖やミルクを入れてもブラックより美味しくなりません。ブラックで美味しくないコーヒーは砂糖やミルクを入れるとましになるだけです。体にも良くありません。

まずはブラックで、ぜひお召し上がりください。
そこから全てが始まります。

 戦後、喫茶店ブームから始まった日本のコーヒー文化は多様化を極め、手軽に飲めるようになった事で生活に寄り添いさらに浸透しました。が、生活に密接になってしまったが故に大衆化し、嗜好品でありながらその枠から外れてしまったように思います。煙草や音楽のそれのように。生活に密接な事は有り難いですが、大衆化され手軽になってしまったそれらは大量に消費され産業は発達していく影で、資本に大衆に翻弄される農家や業者がいるのも事実で、本質を見失い衰退の一途を辿りかねません。そうなると非常にもったいない事です。

 手軽なものは美味しいものでしょうか。手軽な[割には]美味しいだけなのではないのでしょうか。手軽や簡単にするべきではない事を、手軽や簡単にする事で失われる何かが確かにあります。そしてその何かが万物にとって重要なのではないのかなという気がします。
 厳選された生豆を使い、最適であろう具合に焙煎し、13.0gの豆を150cc分のコーヒーを出したい味になるよう抽出しながらそんな事を考えます。

音楽スタジオ246




NuCUPCOFFEE

〒602-0823
京都府 京都市上京区三芳町163-1
075-202-8050
info@nucupcoffee.com
http://www.nucupcoffee.com