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ナノ

ハイブリッドなルーツを武器にさらなる独自進化を遂げていく。

2017年3月にデビュー5周年を迎えてから、それを記念した5大企画を展開してきたナノ。様々な試みを実施する中で、今年の5/26には生誕の地であるアメリカでの初ライブも大成功に収めた。そして約1年半ぶりにリリースする今回のニューシングル『ウツシヨノユメ』では、また新たな一歩を踏み出している。特にTVアニメ『かくりよの宿飯』2期のオープニング主題歌である表題曲は、従来のハードなロックサウンドに三味線や尺八などの和楽器が絡み合う、今までにないタイプの楽曲だ。カップリングも含めて、ナノが持つハイブリッドなルーツを活かしたカラフルな3曲に、今後への期待も高まらずにはいられない。

 

「今回の3曲は、自分の中で色んな新しい引き出しを開けたものになりましたね。“こんなナノがいるなんて今まで知らなかった!”と感じる人もいるだろうし、新しいナノと出会えるシングルになったんじゃないかなと思います」

●デビュー5周年企画として様々な活動をしてきた中で、5/26には生誕の地であるアメリカでの初ライブも行われたわけですが、どんな実感がありましたか?

ナノ:とにかくデビューした時から“アメリカでライブをやりたい”という目標があったので、5周年でそれを叶えられたという喜びがまずありました。でも決まってからは、“ハードルが高いな”という気持ちも湧いてきて。アメリカの人たちもナノの母国だということを知っているし、相当な期待感を持ってくれているのが伝わっていたから。ハンパなものは届けたくないし、自分自身も後悔したくないという想いがあって、色々と葛藤はありましたね。でも実際にやってみたら“本当に幸せだな”と感じられたので、全てが良かったんだなと今は思えています。

●アメリカではシングル曲だけではなくアルバムの収録曲でも盛り上がったそうで、現地での認知度の高さも感じられたのでは?

ナノ:みんなが曲を知ってくれていることにすごくビックリしました。日本語だろうと英語だろうと一緒に歌ってくれていたので、そこも驚きましたね。“国境は関係ないな”ということを、この5年間で一番実感した体験かもしれないです。

●日本とはライブしている時の感覚も違う?

ナノ:日本人は耳でじっくり聴いてくれている感じなんですけど、アメリカの人たちは肌で感じているのが伝わってきて。“自分もその中に入って一緒に盛り上がる”というスタンスだから、常に歌ったり動いたりしていて、もうパーティー状態でしたね。常にハイテンションな感じで、こちらとしてもすごく楽しかったです。

●ライブを終えての達成感もあった?

ナノ:達成感や満足感が、今回はすごかったですね。でもアメリカでやって“これで満足だ。ありがとう!”ではなく、それを経て日本に帰ってきてからやりたいことがもっと増えたんです。もっと自分のハードルを上げたくなったし、早く次に挑戦していきたいという気持ちにもなれたので、すごく良い扉を開いてくれたなと思っています。

●アメリカ凱旋を経て今回のニューシングル『ウツシヨノユメ』をリリースするわけですが、表題曲では逆に“和”のテイストを強く押し出しているのが面白いなと思いました。

ナノ:そうなんですよ。やっぱり帰国したばかりなので、もっとアメリカに染まったものを想像する人もいると思うんです。でも次に出てきたのがガチの“和ロック”というところで、驚いてもらえるんじゃないかなって。そういうところもハイブリッドなルーツを持つ自分としては、すごくしっくりきているんですよね。

●アメリカと日本の両方をルーツに持っているのが、ナノさんの大きな特徴ですからね。

ナノ:アメリカに行ったからこそ、自分の中にある“和”の部分を再確認できたところもあって。そういう意味では、両方ともこれから大事にしていかないといけないなっていう意識が今はありますね。

●「ウツシヨノユメ」の2番では和メロにあえて英詞を乗せて歌っていたり、三味線や尺八といった和楽器以外にもチェロを入れていたりするのも、ナノさんのハイブリッドなルーツを象徴している感じがします。

ナノ:やっぱり英語と日本語、両方あってこその自分だと思っているから。自分の中ではそれがやりたかったことだし、すごくしっくりきたんです。ずっと日本で生まれ育った人が和ロックを歌うのと、自分が歌うのとでは色々と聞こえ方も変わってくると思うんですよ。今回の作品では“ナノにしかできない和ロック”というものもテーマになっていたので、それをみんなにも受け入れてもらえたら嬉しいですね。

●こういう曲調になったのは、TVアニメ『かくりよの宿飯』のオープニングテーマということも関係しているんでしょうか?

ナノ:もちろんです。『かくりよの宿飯』のオープニングテーマというお話を頂いた時に、そこで洋楽的な曲を持ってくるのは違うだろうということになって。和風の曲で、古語を使って欲しいというリクエストも頂いていたので、自然とこういう曲になりました。最初は“えっ、和風の曲ってどうやるの?”みたいなところはあったんですけど、色々と勉強しながら制作していく中で新鮮な刺激もあったんですよ。だから自分自身もリスナーと同じような感覚で、“新しいタイプの曲だな”と思えていますね。

●歌詞もアニメの内容に沿ったものになっている?

ナノ:そうですね。タイアップ曲なのでまずはその作品を見て自分なりに解釈してから、歌詞にしていくという流れがあって。『かくりよの宿飯』の世界観を歌詞にも出したいとは思っていました。

●サビの“天上天下 届くまで”というフレーズが特に印象に残りました。

ナノ:みんな、そう言ってくれるんですよ(笑)。でもそれが一番、自分にとっては嬉しくて。実はその言葉が全部をひっくるめてのテーマになっているんです。アニメだけじゃなくて現実世界においても、誰もが抱くような“乗り越えたい”とか“ブッ壊したい”といった想いを表している言葉なので、そこには自分の気持ちも重なっています。

●この曲はミュージックビデオも和のテイストを前面に押し出していて、すごく面白かったです。

ナノ:まさかあそこまで“和”な感じになるとは思っていなかったんですよ。でも芸術的な要素もすごくある映像なので自分でも見ていて面白いし、海外の人たちにも喜んでもらえたので良かったです。

●遊び心も発揮されている作品だなと。

ナノ:すごく楽しんで作ったMVですね。実際、現場も楽しかったんですよ。出演者の方が白塗りしているところから見ていたし、撮影中はまるでステージを見ているような感覚があって。舞台上で展開される和の芸術作品を見ているような気分も味わえて、満足度も高かったです。

●【ナノ盤】カップリングの「Gloria」は舞台『大正浪漫探偵譚 -六つのマリア像-』の主題歌ですが、舞台のテーマ曲を担当するのも初の試みだったんですよね?

ナノ:今回のシングルは3曲とも、初めてづくしで。どれも自分がやったことのないものへの挑戦だったので、すごくワクワクする作品でしたね。5周年という1つの区切りを超えて次に進むには、新しいことをどんどんやっていかないといけないから。一発目の作品からこんなに新しいことをたくさんできるのは自分の意欲にもつながるし、すごく楽しかったです。

●新たな挑戦も恐れずに楽しめている。

ナノ:自分にとっては、“楽しい”という気持ちしかないですね。逆に“怖い”という気持ちは、あまりないんです。新しいテーマや自分が今までやったことのないアイデアを頂いた時は、“怖い”というよりも“ぜひやらせて!”という気持ちになります。

●挑戦したいという気持ちが強い。「Gloria」の歌詞は『大正浪漫探偵譚 -六つのマリア像-』の内容に沿ったものなんでしょうか?

ナノ:『かくりよの宿飯』もそうなんですけど、こちらも既にたくさんのファンがいらっしゃる作品なので最初はちょっと緊張しましたね。でもその人たちを楽しませる作品を作るために精一杯やらなきゃいけないと考えているうちに、“怖い”という気持ちよりも“頑張ろう!”という意欲が湧いてきて楽しくなりました。

●タイアップ作品のファンの人たちをいかに楽しませるかということも意識しながら制作したんですね。

ナノ:タイアップ曲に関しては、やっぱりその作品のファンありきだと思うから。自分がどうしたいかよりもその作品にちゃんと合っていて、見ている人が違和感なく楽しめた上で、さらに曲に感情移入できるものにしたくて。その結果、曲自体をすごく好きになってもらうことが大事だと思っているんです。そこのハードルは高いですけど、やり甲斐があって楽しいですね。

●アニメと舞台では、曲を作る上での意識も違ったりする?

ナノ:やっぱり違いますね。舞台は“生(なま)”のものなので、躍動感やダイナミックさを大事にしていて。あと、舞台を観終わった余韻に浸っている状態で聴くことになるので、あまりにも世界観がガラッと変わってしまうと(観客を)ガッカリさせちゃうじゃないですか。今回の舞台は教会をテーマにした作品ということで、その世界観も大事にしました。だから今回の「Gloria」に関しては、とことん“マリア”的な要素を出そうと意識したんですよ。

●「Gloria」という曲名も、舞台の世界観から?

ナノ:そうですね。キリスト教関連の曲だと“Gloria”という祈りの言葉がよく出てくるので、自分の中ではすごく適していると思って付けました。

●“サンクチュアリー”という言葉も、普通の日本人にはあまり馴染みがないですよね。

ナノ:“サンクチュアリー”に関しても、自分は子どもの頃から馴染みがあったんです。でもそういえば日本ではあまり聞かない言葉だし、意味がわからない人も多いんだろうなと思って。あえてその言葉を入れることで、より引き立つというか。意味を知らない人にとっては勉強にもなるだろうし、そういう面でも面白いなと思って取り入れました。

●日本だとキリスト教の信者以外にはあまり馴染みがない言葉でも、アメリカでは自然に使われるものだったりする。

ナノ:自分はキリスト教徒ではないんですけど、周りにはたくさんいて。普段触れている文化の中にはキリスト教の要素も自然と入り込んでいたので、特に違和感もなく受け入れていましたね。

●そういう文化の中で育ってきたことも、今のナノさんを形成しているのでは?

ナノ:育ってきた環境としてはちょっと不思議な感じで、仏教やキリスト教だけに限らず色んな宗教や文化が変テコリンな感じで混ざっていたんです。だからこの世には色んな宗教があるけど、自分の中では特に好き嫌いもなく、何でもアリだと思っていて。逆に1つの人種ばかり集まっている国のほうが、馴染みのない外国の人に対して距離を取ってしまいがちだと思うんですよ。

●ナノさんの中では、そういった壁が全くない?

ナノ:そうですね。“自分の境界線を一歩超えて、わからないところに出るのは別に怖くないんだよ”ということを自分は音楽を通して日本人にも伝えたいし、逆に海外の人たちにも日本に興味を持ってもらいたいと思っているんです。たとえば自分の曲を通じて日本のファンが英語を好きになってくれたり、色んな人種の人たちともっと友だちになってみたいと思ってもらえたりする、キッカケの1つになれたら良いですね。

●自分の音楽をキッカケに新たな一歩を踏み出して欲しいんですね。【アニメ盤】カップリング曲の「A Thousand Words」では、どういった新しい試みをしているんですか?

ナノ:これまでバラード曲があまり多くなかったので、久々にやりたいというのがまず最初にあって。あと、歌詞もこれまでは幻想的なものや雰囲気で伝えるものが多かったんです。でも「A Thousand Words」の歌詞はリアリティを前面に出していて、「Gloria」とは真逆の世界観というか。この曲では日常的な描写に初めて挑戦しました。

●こういうリアルな恋愛を描いた歌詞も初めてですよね?

ナノ:ここまでリアルな恋愛ストーリーの歌詞を書くのは初めてなので、自分にとってもすごく新しい挑戦でした。でもこういうものを求めていたリスナーさんもいると思うし、リアリティがある歌詞だからこそ共感できる部分もあると思っていて。今までの歌詞以上に、共感しやすい曲かもしれないですね。

●J-POPでは日常を歌う曲が多いわけですが、逆にナノさんにとっては新しい試みだった。

ナノ:そういう意味では、今までで一番“J-POP”に近い曲になっているとは思います。今回のシングルは、どちらかといえば自分の“日本人”の部分に触れた作品だと思っていて。そういうものが作れたことも嬉しいですね。

●今作で色んな初挑戦をしたことで、表現の幅がさらに広がったのでは?

ナノ:今回の3曲は、自分の中で色んな新しい引き出しを開けたものになりましたね。“こんなナノがいるなんて今まで知らなかった!”と感じる人もいるだろうし、新しいナノと出会えるシングルになったんじゃないかなと思います。

●12/22にはAiiA Theater Tokyoでのワンマンライブも予定されています。

ナノ:久々の日本でのワンマンライブになるので、すごく楽しみですね。やっぱりアメリカに行って帰ってきたことで、自分の中で色々と気持ちが変わった部分もあるんですよ。5周年を経て1つの扉を閉めて、また次の扉を開けたという感覚が今はあって。日本のファンの方たちに、新しく生まれ変わったナノを楽しんでもらえたら良いなと思っています。

Interview:IMAI

 

 
 
 
 

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