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ZEPPET STORE 五味誠プロデュース 8g(エインジ)メールインタビュー

PHOTO_8g2008年地元高知にて前身バンド結成、メンバーチェンジを機に2012年活動を開始した8g(エインジ)。coldrain、SHANK、Dolls realize、Crossfaithなどと共演を果たして精力的に活動を続ける彼らが、12/12に1stミニアルバム『Geny』をリリースした。同作のプロデュースは、Vo./G.水田樹志がかつてローディーを務めていたというZEPPET STOREのG.五味誠。先月号では、その五味に8gと“五味家の長男”と呼ばれる水田について語ってもらったが、今月号では8gのメンバーにメールインタビューを敢行。嵐のように鳴り響く轟音の中に潜む繊細な精神性、高い完成度を誇るバンドサウンドについて訊いた。

 

「ライブ中は曲の感情が入り過ぎて泣いてたりするんですよね。理性の箍が外れて本質が感情が剥き出しになるんです。恥ずかしいとか、いや、そもそもの思考がある意味欠落するんです」

●水田さんは東京でバンドを組んで活動されていたらしいですが、ZEPPET STOREの五味さんの話によると東京で挫折して高知に帰ったらしいですね。それはどういう経緯で、どういう心境で地元に帰ったんですか?

水田:ん〜、それはですね…。“五味家の次男”と言われる、僕と幼なじみのベーシストが居るんですけど、その彼と当時東京でバンドやってたんですが、彼が辞めちゃって…。それでバンドは活動休止。僕も一旦音楽から少し離れる形をとったんですが、そしたらプライベートも見事にズタズタな傾向になってしまい、東京に居る意味もないなと…。で、帰郷しました。まぁ彼は大切な存在で、今でも連絡取り合ってる仲なんですが。

●東京で挫折して高知に帰り、そこで組んだバンドが8gだったんですね。一度挫折したにも関わらず、なぜまたバンドを組もうと思ったんですか?

水田:帰郷してから脱け殻みたいになったんです。毎日刺激もないし、ただつまんない時間だけが過ぎて。実家が田舎なので、川なんかで釣りしながらボケーっと考える時間は沢山あったんですよ。そこで、東京で結果が出せなかった事への想いや、生きてきた証を残したいと思い、音楽をもう一度やろうと決意したんです。

宮内:僕としては、水田が高知にいてくれたおかげで活動が出来てるので、感謝してますね。

中川:僕も水田が高知に帰ってきたことも含め、互いに色んな縁が重なって今が在るので感謝してます。ただそうなると、水田が帰郷することになった理由に対してまでも感謝になるんで、水田には申し訳ないんですが…(苦笑)。

●このメンバーはどうやって集まったんですか?

宮内:元メンバーのBassのISUKE(ex:La'Mule)の誘いで、2008年に前身バンドを結成したんです。そこに水田と中川が加わって活動を開始しました。でも、ISUKEが突然脱退しちゃったんですよ。だから残ったメンバーで活動を続け、いいタイミングで中山の加入が決まり、心機一転バンド名を“8g”として活動を始めました。元メンバーのISUKEは今でもライブを観に来てくれたり、仲良くしてるんですけどね。

水田:帰郷して、必死にメンバー募集したんです。そのメンバー募集を見た宮内とISUKEから声がかかって。

中川:僕は最初ヘルプでの参加だったんです。キッカケはその当時、親友を病気で亡くしてしまって、自暴自棄になって何事にもやる気がでなくなってて。そんな時、ある先輩から「ドラム探してるバンドが居るんだけど、やれよ!」って言われまして…今考えたら相当強引ですよね(笑)…最初は渋ってたんですが「とりあえず音源聴いてから決めろ!」って言われ、音源を初めて聴いたのが今作『Geny』のM-2「UTA」だったんです。

●そうだったんですね。そこで何かを感じた?

中川:聴いた瞬間、歌詞や世界観がその当時の自分に重なって絶句したのを今でも覚えてますね。このバンドで演奏してたら自分は救われるんじゃないか? 変われるんじゃないか? って。今思えば、それは自己実現の欲求だったのかもしれません。そんな想いを持って参加させて頂いて、時間と共に傷も癒え、正式に加入しました。

●中山さんはどういう経緯で加入されたんですか?

中川:メンバーの脱退があり、ベースを探しながらの活動を続ける中で、僕にはどうしても誘いたい奴がいたんですけど、それが中山なんです。彼とは以前、別のバンドで長いこと一緒にやっていて、彼の持ってる世界観やイメージを知っていたのもあり、8gに絶対共感してもらえると思って。…ですが大人になるにつれて各自色々な事情があり、最初は誘うのをためらっていたんですよ。でも諦めきれずダメもとで誘ったら「うん、いいよ」ってあっさり言われて、逆に拍子抜けしたんですけど(笑)。

中山:そうそう、そんな感じで誘いを受けたよね。ドラムの中川から数年ぶりに連絡があって、いきなりベース弾かない? って感じでした(笑)。曲を聴いて一発で加入を決めたのを覚えてます。

●結成当初から今のような音楽性だったのでしょうか?

水田:基本的には変わってないと思いますが、今でも色々な音楽から刺激は受けてます。個人的には特にDeftonesやWeezer、Smashing Pumpkins、RADIOHEAD、Silverchairなど、自分が若い多感な時期に聴いてたバンドに一番影響受けてると思います。最近では民族音楽やクラシック、グレゴリオなどにも強い刺激を貰ってます。少しずつ変化はあるかもしれませんが、時代に合わせるような音楽をする事はないですね!

宮内:音楽性は一貫して変わってないと思うんですが…結成してからメンバーと時間を共有してきたので、結成当時に比べると今の8gでの楽曲は自分たちの世界観を出せれているのかなって感じてます。

●今作『Geny』を聴いて、8gというバンドは内面の感情、心情、心の状態、心の動き、怒り、悲しみ、生きていく上で感じる痛み、そしてそれらを払拭したいという想いが音楽になっているのかなと思ったんです。言ってみれば、一個人のすごくパーソナルなものが音楽のきっかけになっているのではないかと。

宮内:おっしゃる通りで、人間の内面を表現しています。なので聴き手がどう受け止めるかはきっとバラバラだと思います。自分なりの解釈で僕達の音楽を聴いてくれたらそれでいいのかなって…。

中川:僕も同じで、人間の感情や欲求、精神など、自分たちが向き合いたい命の本質ですね。バンド名の8g(エインジ)もそうなのですが、人は命を消化(昇華)すると、体重が8g〜9g少なくなるという俗説があり、その8g〜9gの間、8(エイト)9(ナイン)を掛け合わせて“エイン”、gをそのまま“ジー”と読み、表記は“8g”(エインジ)にして、表しきれない“命”の想いを表現することから付けた名前なので、自分たちはそれを大事に表現してます。

●一方でサウンド面からは非常に表情豊かというか、細やかというか、ストーリーや情景、心象風景、景色などを描いているような印象を受けたんです。五味さんの表現にも共通性を感じるんですが、アレンジ面ではどのようなものを表現したいと考えていますか?

宮内:アレンジ面で心掛けていることは、どうすれば曲の奥行きを広げられるか。ツインギターを活かし、耳に残るようなフレーズで曲に広がりを作りたいと考えています。

中川:あと、やっぱりアレンジしていく上で、元にある情景やイメージを常に共有できるように、かつ壊さない様に、曲には奥行きを、メンバーの想いは同じ一点を目指して、というイメージでやってます。

●サウンドアレンジは重厚かつ壮大で、いわゆるメタルやハードロックなどのラウドシーンに通じる要素も感じるんです。いつもどのように楽曲の世界観を決め、どのようにアレンジを詰めていくんでしょうか?

水田:まず、青写真的な所から曲作りは始まります。バンドでアレンジをしながら作っていくにつれ、風景や映画のワンシーンみたいな世界が見えてくる時があるんですね。それをメンバー全員が共有出来た時はかなり高揚してしまいます。

宮内:曲はバンドでアンサンブルしながら作り上げることが多いですが、水田の音楽性や世界観が大きく影響してますね。あとは曲のイメージをメンバーで話し合って、同じベクトルに向かって世界観を作ってます。

中川:水田の世界観、音楽性の影響力は凄いですね。それが好きだから一緒にやってるのもありますし、みんなが近い世界観を持ってるんですよね。

●ところで、五味さんのプロデュースはどんな感じでしたか? 五味さんからは「歌は全部録り直しさせた」とお聞きしたのですが。

水田:とにかく、俺にあるもの全ておもいっきり吐き出せとアドバイス頂き、邪念をとっぱらい歌いました。さらに、最初に曲を聴いてもらった時点でバンド側のイメージを即理解してくれた上で、ベーシックなバンド側のアレンジに自分達が求めていた広がりのある世界観を足してくれました。パットや鍵盤などのウワモノ系は五味さんによるものです。ミックス、マスタリングに関しても手掛けて頂きました。完成したときはシビレましたね!

●重厚かつ壮大なサウンドと、その節々から繊細さを感じさせる洋楽っぽいテイストと、ザラザラとした質感の男臭い水田さんの日本語メインの歌…というのが一見ミスマッチのようで、それは8gにしか作り出せないオリジナリティだと感じますし、とても人間味があると思うんです。想像ですが、みなさんはこのバンドで思いっ切り自己表現が出来ていると思うんですけど、そういう自覚はありますか?

宮内:気持ち悪いかもしれませんが、僕は自分たちのバンドが大好きなんですよ。今できる段階での自己表現はしているつもりですが、まだまだ楽曲で表現したいことは沢山ありますね。おごることなく8gとしての表現と、僕個人はギタリストとしてのスキルをもっと高めていきたいって…そう思ってます。

中山:楽曲も勿論のこと、ライブでの表現も大事に考えています。楽曲に対する各々の感情を演奏にのせ、思い切り演っています。是非、ライブにも遊びに来て欲しいですね。

中川:そうですね。思いっきり自己表現させてもらってます。更に言うと、本質や感情を曝け出させてもらってる感じです。普段、生活してると理性というフィルターがかかって出せない感情や想いってあるじゃないですか。例えば人前でわんわん泣くと恥ずかしいとか…。でもライブ中は曲の感情が入り過ぎて泣いてたりするんですよね。理性の箍が外れて本質が感情が剥き出しになるんです。恥ずかしいとか、いや、そもそもの思考がある意味欠落するんですよね。で、ライブ終了した後で、あれがやっぱり自然体なんだろうなって痛感してます。メンバー全員がそうだと思います。

Interview:Takeshi.Yamanaka

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