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Addy

総勢12名のミュージシャンとクリエイターの“個性”と“遊び心”が せめぎ合いながら融合する比類なきNEW CREATIVE UNIT

 総勢12名のミュージシャンとクリエイターからなる“個性”と“遊び心”をコンセプトにした新しいクリエイティブユニット、Addy。

ハイレベルなパフォーマンスと最高のエンターテインメントを目指し、2009年7月から彼らは動き始めた。楽曲制作の他にミュージックビデオ、CDジャケットデザイン、WEBデザイン、キャラクターデザイン、グッズデザインなど全ての制作をメンバー自身が担当。各分野に精通したクリエイターたちと高いプレイヤビリティを持ったミュージシャンたちが、NAO☆(Vo.)の歌を軸に1つとなることで唯一無二の作品を生み出している。

そんな彼らが昨年9月に発表した1stミニアルバム『Futures』を経て、より進化を遂げた2ndミニアルバム『ZIG-ZAG』を2/1にリリース。JUNGLE☆LIFEでは初となるインタビューで、その比類なき存在の正体に迫った。

Interview

●Addyの特徴として、まず12人もいるメンバーの多さが気になるんですが…。

NAO☆:結成当時は10人だったんですけど、途中で2人増えました。

TSUYOSHI:マニピュレーターのKSKとプログラマーのSHINYAは後から入ったんですよ。

●最初からミュージシャンとクリエイターが集まったユニットというコンセプトがあったんですか?

TADAHIRO:それありきですね。

NAO☆:基本的にはみんな、以前からの知り合いで仲も良かったんですよ。

ATSUSHI:全員が全員を知っていたわけではないんですけど、全員が共通して知っている人がいて。そこからつながって、このメンバーが集まったんです。みんなで一緒にいる時に「面白いことを何かやろうよ」という話から始まりましたね。

●やりたいことのイメージはあったんですか?

NAO☆:最初、私は全く想像できなかったです。"このメンバーが1つになると、どんなものが生まれるんだろう?"っていう感じだったんですけど、面白そうだなとは思ったので参加することにして。

TSUYOSHI:本当に手探りだったよね。

ATSUSHI:ミュージシャンとクリエイターが集まって、それぞれに輝けるようなユニットができればとは思っていました。最初はそのイメージだけが先行していたので、そこに追い付くように頑張っていた感じというか。

●人数は多いけど、各メンバーの個性がちゃんと出せることが重要だった。

NAO☆:だからユニット名も、「付け加える」という意味の"Add"にちなんで付けました。そこに"y"を足しているのは、数学の"x軸とy軸"から取っていて。"色んな個性が集まって、y軸方向に上昇していこう"っていう意味で、BOSSが考えたんです。

BOSS:誰かが考えないと、まとまらないので…(笑)。

一同:(笑)。

●普通のバンドでも意見をまとめるのは大変なのに、これだけ大人数だともっと難しいのでは…?

TSUYOSHI:大変ですね。もう日々戦争ですよ。むしろまとめるのは無理だから、逆にまとまらなくていいんじゃないかって。

NAO☆:自分達の意見も言うんですけど、最終的にはそれぞれの分野のプロに任せています。元々リスペクトしている人達ばかりなので、ぶつかり合いながらもスムーズに進むんですよ。

ATSUSHI:ぶつかり合って、最近ようやく丸くなってきたというか。だから今は、やっとみんなで1つのところに向かえている。

BOSS:本当にやっとですね。それまでは"Addyって、どういうものなんだろう?"っていうことを誰もわかっていなかったから。

●ぶつかり合う中で、全員がビジョンを共有していったんですね。

TSUYOSHI:正直、1stミニアルバム『Futures』を出した頃はインタビューを受けていても、何を言えばいいのかわからなかった。「こういうことでいいんだよね?」って確認しながら話す感じだったけど、今はみんなが"思っていることを言えばいいや"みたいな感じになって。

ATSUSHI:最初は色んなことをやりたかったから、ちょっとカッコつけてしまっていたんですよね。そこから自分にできるものとできないものが選別できるようになってきたというか。

NAO☆:それが見えてきたので、今の方が気持ち的にも楽ですね。

●初めはメンバー間でも少し遠慮している部分があったりもしたのでは?

ATSUSHI:僕らとNAO☆の間には最初、そういう部分がありましたね。

NAO☆:私は一番最後にみんなと知り合ったから、色々と遠慮する部分はあって。でもそこで萎縮するのは絶対に違うと思ったので、不器用ながらも自分のやり方でぶつかっていくと、みんなも徐々に心を開いてくれたんです。

●そこもぶつかり合うことでつながっていった。

TSUYOSHI:一緒にやっていく内に、化学反応が起きたように思います。

ATSUSHI:彼女は僕らが何を言おうが絶対に負けない人なので、ちゃんと戦ってくれるんです。

NAO☆:私はすごく負けず嫌いなんですけど、そこをちゃんと出さないとここにはいられないっていうのは、このプロジェクトに入った時から思っていたんです。良くも悪くもみんなが思っていることをバシバシ言ってくるから、私も逆に言いやすかったりして。バンドの中で女は私だけということで、みんなもすごく気を遣ってくれていると思います。

TSUYOSHI:昔はね。今は上下ヒートテック姿でリハをしていますから。

NAO☆:ヨガの先生みたいな格好で、ベースを弾いているんですよ(笑)。

●そんな裸に近いような姿を見せられるくらい、今は向き合えているということですね(笑)。

TADAHIRO:きれいにまとめて頂くと、そんな感じになります。

一同:(笑)。

●音楽的な方向性はどんなイメージだったんですか?

TADAHIRO:僕達をつなげてくれた人から「女の子ボーカルのバンドをやりなよ」ってすごく軽いノリで言われて始めたんですけど、僕はずっと男ボーカルのバンドしかやってこなかったので最初はとにかく試行錯誤の連続でしたね。だから『Futures』はモロに試行錯誤の塊で、"これかな?"っていう手探り状態で作ったアルバムなんです。それが今作『ZIG-ZAG』でやっと、どういうものか明確になってきたのかな。

●『Futures』を作ったことで、バンドの方向性が見えてきた。

TADAHIRO:何かしら元になる部分がないと、方向性をどっちに振るかも考えられないから。『Futures』があったから、"次はこうしよう"っていう考えも出てきた。

ATSUSHI:最近は日に日に、明確になっていますね。

TSUYOSHI:今新しく作っている曲もすごくバンド感が出ているので、やっている側としては楽しいんですよ。

●音源を聴くと打ち込みの音やデジタル的な印象が強いんですけど、ライブを観るとゴリゴリのバンドサウンドでそのギャップに驚きました。

NAO☆:それはよく言われますね。対バン相手にも「意外とバンド色が強いんですね」と言われたりして。

ATSUSHI:バンド隊の僕らとしては、自然な感じなんですけどね。元々はバンドスタイルでやってきたところをAddyを組んでから1回ゼロに戻して、また今はそういうスタイルに戻ったというか。"やっぱり自分達にはこういうのが合っているんだな"っていうところに辿り着いた。

TADAHIRO:結局、捨てきれない部分があったということですよね。打ち込みを入れたりして、最初はカッコつけていたわけです。でも本当は内心で"何か違うな"と感じていたし、ライブになれば自然とバンドっぽくなっていて。カッコつけきれず最終的に残ったものが、今の形だったんだと思います。

●カッコつけなくなったんですね。

NAO☆:私はAddyをやり始めてから歌詞を書くようになったんですけど、最初は伝えたいことがあっても何をどうしたらいいのかわからなかった。でも最近は自分の言いたいことが明確になってきて、逆に前はみんなに合わせようとし過ぎていたんだと気付いたんです。去年ライブを重ねていく中で、"私こそカッコつけていたらダメだな"と思って。どれだけ頑張っても私はロックの畑で育ったわけじゃないから、ロックボーカリストには一生なれない。"私は私だ!"と吹っ切れたので、今は歌詞の言葉選びも無理することなくできていますね。

●ところでクリエイター陣は、Addyにどんな関わり方をしているんですか?

BOSS:ジャケやグッズ、WEBのデザインからPVやアプリの制作もしていて。たとえばグッズのTシャツがカッコいいっていうキッカケで、クリエイティブ方面からAddyを知ってもらってもいいと思うんです。それができたらクリエイターチームとしても成功というか、入り口は色んな方向に開いておきたいから。

●音やライブ以外からの入り口もAddyにはある。

BOSS:そこもこれだけの大人数である強みですね。

NAO☆:私はライブの時に着る衣装で作ってもらっているものもあって。デザイナーにジャケット制作をお願いする時は、曲のイメージを伝えるミーティングをしたりしています。

●まず音のイメージがあって、そこから色んなデザインがなされている。

ATSUSHI:でも『Futures』に収録されている「D.D.D」は逆で、BOSS達が作ったデザインから曲を書いたんですよ。

NAO☆:この間、WebデザイナーのYcomさんと話をしていたら、「俺も歌詞を書きたい」と言っていました。

TSUYOSHI:酔っぱらっている時、彼はそういうことを言うんですよ。「俺がリリックを書く!」とか(笑)。

●(笑)。デザイナーとマニピュレーターがそれぞれ2人ずついるのは、何か役割分担がある?

BOSS:デザインを作る時は、僕とDAN326の2人で一緒にやっているんですよ。

ATSUSHI:TOSHIYAはクラブ担当のマニピュレーターなので、普段はあまりステージに立たないんですよ。でもクラブでライブする時には、彼がリーダーとして動いていて。KSKは逆にライブ担当なので、ステージに立つんです。

NAO☆:『ZIG-ZAG』の中にはTOSHIYAが作った曲が3曲入っているんですけど、前回のワンマンでは私とTOSHIYAの2人だけでステージに立ったりもして。そういうことは今後もやっていきたいですね。

●色んな形態でのライブができそうですよね。

NAO☆:今度は初めてアコースティックセットでやるので、楽しみで仕方がないです。

ATSUSHI:どのパターンでもNAO☆が軸になっているので、そこはブレないようにしたいなと。色々とやり過ぎると何をやっているのかわからなくなってしまうので、そこも試行錯誤しながらやっています。

●バンドの軸には、NAO☆さんの歌がある。

TADAHIRO:NAO☆がいないと始まらないですね。

ATSUSHI:NAO☆が歌詞を書いて、TADAHIROが曲を書いているので、この2人がバンドの軸になっているんですよ。クラブサウンドの方は、TOSHIYAが曲を作っていますけど。

●今作は後半のM-5「Sign」、M-6「Callin' out」、M-7「Hurry」の3曲がクラブ仕様ですよね。

NAO☆:今回の収録曲を決める時に「TOSHIYAの曲も入れよう」となって、その3曲がセレクトされたんです。私の歌って、どっちかというとポップス寄りなんですよ。でもTOSHIYAのやりたいことはゴリゴリのクラブサウンドなので、そこに私の歌が入ることでそういうジャンルを聴かない人でも聴きやすくなっていると思うんです。そういう部分から、今作のタイトルも決まって。

●バンドサウンドとクラブサウンドの両方を行ったりきたりするから、"ジグザグ"ということ?

TADAHIRO:バンド的な部分を持ちつつクラブでも活動しているっていう"二面性"がAddyにはあるから、そこをイメージした時にこの言葉がピンときたんです。

●そういえばジャケットのデザインも、ジグザグな感じになっていますね。

BOSS:二面性という話が出たんですけど、僕らクリエイターからするともっと"多面性"があるように感じていて。だから、今回のジャケットはどの角度から見ても成立するようなデザインにしました。実は『Futures』のジャケットを作る時は大苦戦したんですけど、今回はみんなの話を聞いたらすぐにできたんです。

●それくらいアルバムのコンセプトが明確だったんでしょうね。色んな個性が上手く合わさっている中で、Addyとしての芯は何だと思いますか?

TADAHIRO:音楽的な部分では、僕が好きなようにやらせてもらうっていうことですね。僕がブレるとみんながブレてしまうので、そこだけは変えられない。

ATSUSHI:TOSHIYAとTADAHIROが自分のカッコいいと思う曲を作ってくることが、一番の芯なんじゃないかな。結成当初は色んな方向性があり過ぎてまとまらなかったものが、今では"いっそ好きなことをやるぞ"っていう感じになっていて。

NAO☆:『Futures』で可能性がたくさん見えたから、逆に他人の意見も聴けるようになったんだと思います。

●『Futures』の反響もフィードバックされたからこそ、今作ができた。

ATSUSHI:本当にそうだと思います。

TADAHIRO:周りからは色々と言われましたね。前にやっていたバンドと比べて「すごく変わったね」という人もいれば、「お前は変わらないな」と言われたりもして。そこで"誰がなんと言おうと、新しいことをやるなら変わることが大事だな"と思ったんです。『Futures』と『ZIG-ZAG』の2枚を作った今でも、まだ新しい何かを探していますからね。

●まだまだ変わっていく可能性もある?

ATSUSHI:常に変わっていくと思います。「D.D.D」みたいにクリエイターのアイデアから曲が生まれるっていう、逆のパターンがもっと生まれてきたら面白いですね。

●今回の『ZIG-ZAG』を作ったことで見えた新しい方向性もあるんじゃないですか?

ATSUSHI:実はもう既に見えていて、それに向けて動いているんですよ。

TSUYOSHI:今までみたいにみんなで足並みを揃えようとするのはやめて、バンドで引っ張っていく感じを出していきたいと思っていて。

●バンド隊のモチベーションが上がっていると。

ATSUSHI:モチベーションは上がっていますね。今度のワンマンでも新曲をやるつもりだし、純粋にどんどん新しい曲をやりたい気持ちがあるんです。

NAO☆:『Futures』からだいぶ時間が空いたし、"やっと2枚目が出せる"っていう感じですね。待ってくれている人達が知っている曲も知らない曲もワンマンだといっぱいできるから、その反応を見られるのが楽しみです。

TSUYOSHI:前回のワンマンよりも生々しいものになると思います。

●"生々しい"というのは?

NAO☆:今作はみんなの考え方がよりシンプルになったので、そういう意味でより生っぽいものになるんじゃないかなって。そうなるとお客さんからの見え方も変わってくると思うので。

TSUYOSHI:お互いにすり合わせようという気がないし、個々のやりたいことを全部詰め込みたいんです。クラブセットについてもTOSHIYAが一生懸命考えて構築しているし、それとバンドセットをぶつけ合いたい。

BOSS:当日になってみないとわからないところがすごくあるので、僕らクリエイター陣は1人のお客さん的な視点から楽しみなんですよね。いつも実際に想像している以上のライブになるので、何だかんだ言ってもAddyはライブバンドなんだなって。今回もとんでもないことになりそうです。

TADAHIRO:もうライブじゃなくて"ショウ"って言わなきゃダメですね。

●ライブ自体も変わってきているんですか?

ATSUSHI:徐々にアグレッシヴさは増しているかもしれません。初ライブでは客席にイスがありましたからね。

NAO☆:対バン相手が変わったというのが、一番変わったことかも。すごくロック寄りになりました。

●自分達の活動するシーンが変わった?

NAO☆:たぶん、そうですね。初めは誰と対バンすればいいのかもわからなかったけど、今は自分達が一緒にやりたいと思う人に声をかけているんです。

TSUYOSHI:僕ら的には対バンが誰だろうと、別にいいんですよ。ただカッコいいと思える人とやりたいし、僕らもそういうところに行きたいから。

ATSUSHI:最近はすごくアグレッシヴな曲が続々とできあがってきているんです。

TADAHIRO:ヒートテック姿でスタジオに入りたくなるくらい、熱い曲ができていますね。

一同:(笑)。

Interview:IMAI
Assistant:森下恭子