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コンドルズバンドプロジェクト ストライク KATSUΦ(勝山)×MAN WITH A MISSION Jean-Ken Johnny

SPECIAL TALK SESSION:狂おしいほどロックに魅せられ続けている2人に訊いた!

ロックに魅せられた狂おしいほどの初期衝動を、持ち前のバイタリティとエネルギッシュなステージで快活に鳴らすストライク(ダンスカンパニー・コンドルズのメンバーによるバンドプロジェクト)が、過去2枚のアルバムに続き、このたび3枚目となるアルバム『全肯定』をリリースした。東京と大阪でのレコ発ワンマンが控えている今月号のJUNGLE☆LIFEでは、ストライクのフロントマンにして仕掛け人・Vo.勝山と、過去に対バン経験もありお互いをリスペクトし合っているというMAN WITH A MISSIONのG./Vo.Jean-Ken Johnnyを迎えてのSPECIAL TALK SESSION。表現方法は違えど、いつまでもロックに魅せられ続けている2人に訊いた。

「少年の頃に見ていた夢は全部失敗じゃないかなと最近思ったんです。“ああなったらいいな”、“こうなったらいいな”と思っていた風には結局ならなかった」(勝山)

「ダカライチバン最初ニ音楽カラ受ケタ衝動トイウモノハ、青臭イクライ大事ニシタイ要素ノヒトツデス」(Jean-Ken Johnny)

●最初に両バンドのなれそめを伺いたいんですが。

勝山:いちばん最初はMAN WITH A MISSION(以下、MWAM)がデビューされる前、2010年11月に下北沢のライブハウスで対バンしたんですよね。

Jean-Ken Johnny(以下、Johnny):イエス! ストライクトMWAM、アト劇団鹿殺しRJP。

●すごいメンツですね(笑)。

勝山:アハハハ(笑)。すごいメンツですよね(笑)。

Johnny:度肝抜カレマシタ。

勝山:僕も最初にMWAMを観たときにびっくりしたんです。ロックバンドってバカだから自分に自信があって“絶対に他のバンドに負けねぇ!”と思って対バンに挑むんですけど、MWAMを観た瞬間に“負けた!”と思いました(笑)。

Johnny:我々モアノ日ハ、“世ノ中ニハ濃イ人ガイッパイ居ルナ”ト改メテ思イマシタ。

一同:ハハハハハ(笑)。

勝山:その後はあっという間にガーン! とMWAMは人気が出て。で、その後は渋谷eggmanで2マンをやらせてもらいましたよね。

Johnny:イエース、イエス!

勝山:そのときの状況からしたら絶対にMWAMの出番は後のはずなんですけど、なぜか「先ニヤラセテクレ」と言われて。MWAMの後はやり辛いやり辛い(笑)。

Johnny:私モストライクハ最初カラ度肝ヲ抜カレマシタ。ステージノ両脇ニ旗ヲ降ッテイル人モ居マシタシ。観テイテ楽シイデスシ、エネルギーニ溢レテイテ、正直ナトコロスゴク勉強ニナリマシタ。“人ヲ楽シマセル”トイウトコロト、エネルギーヲ発散スルトイウトコロガ。

勝山:MWAMはとにかく楽曲が素晴らしくて。うちのバンドのスタッフが何人か来ていたんですけど、全員MWAMのCD買ってました。

Johnny:アリガトウゴザイマス! デモ2010年11月ノライブデ、我々ハ今オ世話ニナッテイルメーカーサンニ決マッタンデス。レコードメーカーノ社長サンガ観ニ来テイテ。ダカラソノチャンスヲ与エテ下サッタストライクト劇団鹿殺しRJPニハ頭ガ上ガラナイデス。

●そうだったんですね。

勝山:衝撃的だったのが、ライブが終わって客出しをするときにお客さんがMWAMのメンバーに抱きついてくるんですよ。あれおいしいなって。

Johnny:イエース。シカシ我々ハコレガ持ッテ生マレタ姿ナノデ、何ガオイシイカワカラナイノデスガ。

勝山:ハハハ(笑)。僕はMWAMがCDをリリースするごとに聴いてるんですけどあの曲すごいですね、「Get Off of My Way」(2ndフルアルバム『MASH UP THE WORLD』収録)。抜群ですね。

Johnny:アリガトウゴザイマス!

勝山:PVも観たんですけど、めちゃくちゃかっこよくて。あのモデルっぽいお姉さんのおっぱいがプルン! となるところとか、“これ無理矢理差し込んだんだろうな〜、いいな〜”って(笑)。

Johnny:私モ大体アソコデ一時停止デス!

一同:アハハハハハ(笑)。

Johnny:デモアノ女性タチトハ一切共演シテイナインデスヨ。

勝山:あっ、そうなんですか。

Johnny:オ姉チャンガ出ルトイウコトデ我々モ意気揚々トクランクインシタンデスケド、一切共演シナイママ「マンウィズさんお疲れ様です! これからお姉ちゃんたちの撮影するんですけど、あなたたちは終わったので帰ってください」ッテ。

一同:アハハハハハ(爆笑)。

勝山:あと、MWAMは音楽だけじゃなくて毎回作品のジャケットもかっこいいなと思っていて。僕がいちばんいいと思ったのは1stシングル『distance』のやつなんですけど。

Johnny:スカイダイビングノヤツデスネ。ウチノDJ Santa Monicaガ実際ニ飛ンデイルトコロヲ写真ニ録ッテイルンデス。

勝山:あっ、そうなんだ。

Johnny:ミンナオオカミニ注目シテイルンデスケド、ドウ考エテモ写真撮ッテルヤツノ方ガスゴイッテイウ。

勝山:ハハハハ(笑)。

Johnny:ストライクノ今作『全肯定』ノジャケットハスゴククールデカッコイイデスケド、アレハメンバーサンガ考エテイルンデスカ?

勝山:そうですね。僕とデザイナーとで考えるんですけど、今回はちょっとがんばって若々しさをアピールしていこうかなと(笑)。

Johnny:アハハハ(笑)。楽曲モタイトル通リ熱イメッセージガ入ッテイテ。デモ、直球ニポジティブナ“全肯定”ヲ表現サレテイルノカナト思イキヤ、チョット陰ナ部分モ含メテ表現サレテイマシテ。トテモ印象的デシタ。

勝山:今回で3枚目のアルバムなんですけど、1stは『新兵器』、2ndは『逆転王』というタイトルを付けて、今回も漢字3文字にしようと考えていて。真面目な話をすると、結局は“絶望”とか“暗さ”とか“哀しみ”みたいなところを肯定しなくちゃいけないのかなっていう気持ちになったんです。

Johnny:ナルホド。

勝山:震災とか色々とあったじゃないですか。20世紀生まれの僕らからしたら、少年の頃に見ていた夢は全部失敗じゃないかなと最近思ったんです。あの頃に“ああなったらいいな”、“こうなったらいいな”と思っていた風には結局ならなかったなと。

Johnny:自分タチガ子供ノ頃ニ描イテイタ未来トハ違ッタト。

勝山:うん、違ったけど、大人の悪いところって間違いを認めないじゃないですか。

Johnny:イエース、イエス!

勝山:でも間違いは認めようと。「俺たち間違えちゃったけど、ここから修正すればいいな」という気持ちで『全肯定』というタイトルにしたんです。あと、女子にリサーチしたところ、女性は自分のことを肯定して欲しいらしいんです。「私のすべてを認めてほしい」と。

Johnny:オウ、ナルホド。トイウコトハ…要スルニモテタカッタト。

一同:(爆笑)。

Johnny:ジャケットカラシテ「若々しさをアピールした」トオッシャッテイマシタシ(笑)。全バンドマンノイチバンサイショノ動機デスネ。モテタイトイウ。

勝山:そういうことです(笑)。

●両バンドに共通して感じるのは、ロックから受けた初期衝動が音楽に詰まっているということなんですよね。ライブやステージングはエンターテインメントという色合いも強いですが、両バンド共に狂おしいほどロックに取り憑かれているというか、病的なほどの熱を感じるんです。

Johnny:ソウデスネ。ナンダカンダ言ッテ、我々モマダソンナニ長イコト生キテイルワケデハナイデスケド、イチバンデカイ衝撃ノヒトツトイウノハ、色ンナバンドサンノ音楽トノ出会イナンデス。アル時期流行ッテイタ音楽ガイツノ間ニカ消エテイタリ、「モハヤ古イ」トカ言ワレタリスルコトナンテイクラデモアルカモ知レナイデスケド、ヤッパリ自分ノ中ノ強サトイウカ、信ジタイモノヲ否定スルツモリハ全クアリマセンシ、ソノ過程ヲ経テ今ノ自分ガアルト思ッテイマスシ。

勝山:うんうん。

Johnny:ダカライチバン最初ニ音楽カラ受ケタ衝動トイウモノハ、青臭イクライ大事ニシタイ要素ノヒトツデス。

●なるほど。

勝山:わかりやすいところで言うと、NIRVANAの「Smells Like Teen Sprit」をカヴァーしていますよね(2ndミニアルバム『Trick or Treat e.p.』収録)。あれもお見事だと思ったんですけど、「普通はやっちゃいけねぇだろ!」っていうくらいのカヴァーアレンジで(笑)。

Johnny:イエス! コナイダアメリカデモ演ッタンデスケド、思イノホカ“それやっちゃ駄目だろ”トイウ空気モ流レテイマシタ。

一同:ハハハハハ(笑)。

Johnny:「マアソリャソウデスヨネ」ッテイウ。本国ノ人ハ尚更デスヨネト思イマシタ。

勝山:ハハハ(笑)。

Johnny:タダ。ソウイッタモノモ含メテ、現在進行形デ生キテイル人デモ、昔活躍シテイタ人タチデモ、カッコイイモノハカッコイイノデ、“ソコヲナゼ恥ズカシガルノダロウ?”トイウノガ自分ノ意見デス。痛イ視線ハ感ジマシタケド。

勝山:MWAMがやってくれるギターリフとか、どこかしら僕も好きな音楽の匂いがするんですよね。いい意味で“◯◯っぽいな”みたいな。

Johnny:イエース!

勝山:そういうことをMWAMがやってくれて、しかも若者に支持されているっていうのが、ロックを復権させてくれているのかなっていう感じがするんですよね。

Johnny:恐縮デス。曲ヲ書イテイル自分トシテモ、ヤッパリ自分ノ好キナ音楽カラ刺激ヤ影響ヲ受ケテ、ソコカラ色々トアイディアガ出ルトイウノハ隠シヨウノナイ事実トイウカ、逆ニソッチノ方ガ自然ダト思ッテイルンデス。ダカラ「◯◯っぽいな」ト言ワレルト嬉シイデスヨネ。「ア? ワカル?」ッテイウ。

勝山:話を聞いていて思い出したんですけど、バンドって最初はパクリというか真似から始まるじゃないですか。でも10年くらいバンドを続けてきていて、曲を作ったときに誰かのバンドの雰囲気を感じたとしても、「もうこれは真似じゃなくね?」みたいな気がするんですよ。もう血肉になっているでしょっていう。だから今回はそういうことが出てきてもそのままやろうと思ったんです。振り切ってやるというか、「これ◯◯っぽいよね」と言われたら、さっきまさにJohnnyさんが言われたように「わかる?」って嬉しくなっちゃう。それも『全肯定』というタイトルに繋がっていて。

Johnny:ソウデスネ。最近特ニソウ思イマス。真似シヨウトシテ作ッタワケジャナクテ、出来上ガッタモノガモウ全力デ似テイル。

勝山:アハハハハ(笑)。

Johnny:自分デモビックリスルナッテイウ。カト言ッテソレヲイジルト、チョットイメージカラ遠ザカルナトイウコトモアッテ、逆ニモウソレハソノ形ノママ出シテ、判断ハ聴イタ人ガドウ感ジルカニ委ネル。音楽ハ本来ソウアルベキダト思ウンデス。

●ちなみに、勝山さんがロックに目覚めたのはいつくらいなんですか?

勝山:僕は高校のときですね。それまではアニメソングしか聴いていなかったんですよ。

Johnny:ワオ! アニソン!

勝山:みんなが聴いていたような歌謡曲はなぜか受け付けなくて、“アニソンはかっこいいな”と思ってずっと聴いていたんです。で、僕の中ではアニソンにいちばん似ていたのがパンクロックだったんです。

Johnny:ヘエ〜。

勝山:サビを連呼するところというか。“燃え上がれ燃え上がれ燃え上がれ ガンダム〜♪”とか、なんかパンクに近いものを感じたんですよね。

Johnny:アノ曲ノベースラインタマンナイデスヨネ。「ドンナ音色使ットンネン!」ミタイナ(笑)。

●ハハハ(笑)。

勝山:高校のときにロックに目覚めたので、中学校の友達とからは「勝山くんは高校に行って変になった」と言われたんです。中学校のときは優等生で学級委員長とかやっていたんですけど、ロックに目覚めた若者は服装とかも変わるじゃないですか。最初にハマったのはTHE BLUE HEARTSなんですけど、初めてラジオからTHE BLUE HEARTSの「リンダリンダ」が流れてきたとき、ラジオの電源を消したんです。

Johnny:オウ? ソレハナゼデスカ?

勝山:それまではまったく聴いたことがないような音楽だったから、なんか怖くて。でもニッポン放送が推していて何度もかけていたんですよ。かかるたびに怖くなって電源を切っていたんですけど、自分でなぜかな? と考えたら、「リンダリンダ」を聴くと今まで聴いてきた音楽が全部崩壊しそうな気がしたんです。

Johnny:ホ〜ウ。

勝山:でもそれは興味があるからじゃないですか。案の定、最終的には聴いちゃって、さっき言ったように高校に入っておかしくなるんです。生き方が劇的に変化しちゃいました。ヒロトさんみたいな赤のジーンズが欲しかったけど売ってないから、無理矢理ペンキでジーンズを塗ったこともあります。

Johnny:ハハハハハ(笑)。

勝山:そこから色んなロックを聴くようになって、最終的には洋楽の方にガーン! といっちゃうんですけど。だから色々と聴きましたよね。

●あと、もう1つの両バンドの共通点は、ライブに於いて“お客さんを楽しませる”という志向性が異常に強いところだと思うんです。サービス精神というか。

Johnny:ソウデスネ。ソウイウ意識ハ自覚トシテアリマスシ、自分タチモSHOWトシテ何カヲ観ル場合、音ダケジャナクテ音以上ノ何カヲ貰ッテ「コノバンドカッケーナ」トカ「オモシロイナ」ミタイナ、プラスアルファノ部分ガ作用スルコトモ結構アリマシテ。更ニ、ソノプラスアルファノ部分ニ余裕ヲ感ジルカラコソ、マタ音ニ立チ返ッタトキニ「ヤッパリイイ曲ダナ」ミタイナ、色ンナ相乗効果ガアルモノダト思ウンデス。

勝山:うんうん。

Johnny:ダカラ非常ニ考エテイルトイウカ、気ヲツケテイルトコロデス。

勝山:僕はコンドルズで舞台の方もやっている影響もあって、ライブは演出も需要だなと思うところがあって。例えば僕が観てきたライブの中で、ステージの前に白い幕が張ってあって、ドーン! と落ちたらなまだ1曲もやってないのになぜか感動するじゃないですか。

Johnny:イエス!

勝山:それだけで“観に来た甲斐があった”と思うじゃないですか。ああいうのは、やっぱりロックが持つダイナミズムだと思うんですよ。例えば演劇で同じことをやってもロックほどかっこよくないんですよ。なぜロックはあれがかっこいいかわからないんですけど、ああいうのはロックバンドでしかできないことなので、どんどん追求してみたいを思っちゃいますね。

Johnny:ナルホド。

勝山:だからロックと演劇の舞台は違いますよね。ロックのステージはなぜかアンプとドラムセットで成立するじゃないですか。でも演劇はそれだけでは成立しなくて、曲は脚本だと考えても、色んな舞台装置が必要で。バンドは装置が要らないというのがすごいと思うんです。機材だけで成立するし、なぜあれがあんなにかっこいいのかなって思うんです。

●うんうん。

勝山:何が違うのか難しいし判断できないんですけど、MWAMとか当然そうですけど、バンドはやっぱりアグレッシブに動くじゃないですか。

Johnny:イエス!

勝山:生の人間が目の前に居て、ガーッと歌って演奏しているだけでもすごくたくさんのエネルギーがあるんですよね。肉体自体がちょっと右から左に移動するだけでも、それですごいエネルギーの量が人に伝わっているんだなと思うし。逆に、演劇はすべて計算されている動きなんですよ。演出がキッチリと付いているから。でもバンドは好きに動いているじゃないですか。あの荒々しさと生々しさというのは、例えばアイドルグループが踊っているのとはかなり違うと思うんです。

●MWAMも、ステージから出る生々しさというか人間性…あ、ごめんなさい…オオカミ性は以前と比べてより強く濃く出てきていると感じるんです。

Johnny:実際ソウデスネ。ヤッパリステージヲ重ネルゴトニソウナリマス。最終的ニハ、演出モ演奏モ、自分ノ内面カラ出テイルモノガ溢レ出ルモノダト思イマス。今後ハソコヲモット突キ詰メナケレバイケナイナト思ッテイマス。

勝山:キース・リチャーズというおっさんが「俺の人生は6つの弦でできている」とか言ってますよね(笑)。

Johnny:アノ人ハ永遠ノ厨二中2病デス。人生ガ6ツノ弦デデキテルワケネーダロ!
一同:(爆笑)。

Johnny:勝山サンハ舞台モヤッテイラッシャルノデ、ヤッパリバンドノ演出面ニツイテドウ考エテオラレルノカナ? ッテイウコトハスゴク聞キタカッタコトナンデス。サッキオッシャッテイタダイタヨウニ、バンドノ場合ハ機材デモウ成リ立ッテイルモノニ、演出ハプラスアルファトイウコトデスヨネ?

勝山:そうですね。きっとそうだと思います。なんで機材ってあんなに美しいんだろうなって。

Johnny:本当ニ言ワレテイルコトガ良クワカルンデスケド、アレダケデ舞台ガ完成シテイマスヨネ。演出ノヒトツトシテ。

勝山:でも色んなバンドが同じような機材でやっているわけじゃないですか。だから見飽きているはずなのに、なぜ見飽きないんだろう? って思うんです。あれは不思議ですよね。

Johnny:イエース! 不思議デス!

interview:Takeshi.Yamanaka

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