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Drop’s 私たちの大切な、新しい、ちっちゃな地面。

Drop's 私たちの大切な、新しい、ちっちゃな地面。


 
 
2018年12月より現4人体制となり、ミニアルバム『organ』と『trumpet』で新境地を切り拓いたDrop's。バンド結成10周年イヤーとなる2019年、彼女たちは5枚目となるアルバム『Tiny Ground』を自らの手で完成させた。多保孝一(元Superfly/作曲家)とのコラボを通して経験したことは、彼女たちの気持ちに大きな変化をもたらした。自身のルーツと10年の軌跡、そして未来の自分たちを照らすアルバム『Tiny Ground』。Drop'sの大切な、新しい、ちっちゃな地面は、多くの人を祝福するだろう。
 
 

INTERVEW #1

 
 


「今までと一緒じゃつまらないし、この4人になってから初めて作るアルバムだったので、やっぱり変えたいという想いが強かった」


 
 
●今年は10周年イヤーで、春にはミニアルバム『trumpet』をリリースされて、あまり間を空けることもなく今回アルバムがリリースで。10周年イヤーはライブや制作で忙しく活動している感じですか?
 
中野:忙しいですね。『trumpet』が出たくらいからすぐ今回のフルアルバムの制作に取り掛かったんです。
 
●秋にアルバムを出すっていうのは結構前から決めていた?
 
中野:はい。『trumpet』を出す前くらいから決めてはいたんですけど、その時点ではそんなに曲があったわけではなかったんです。
 
●今作は11曲収録で、そのうち既発曲が2曲なので、要するに9曲は『trumpet』以降で形にしたと。
 
中野:中には前から原曲があったものもあるんですが、そういう曲も含めて新しい物にしたい気持ちがあったんです。だからイチから全部見直そうって。
 
●前2作は多保孝一さんとのコラボレーションでリード曲を作りましたが、今回のアルバムはその延長線なんでしょうか?
 
中野:気持ち的にはむしろ延長線でもない。
 
●ほう、延長線上にある作品ではない。
 
中野:前の2作は、私たち的には以前からあった曲とか、ライブで演っていた曲を入れたという感じだったんです。その中で音作りから多保さんと一緒にやって色々と感じたこととかもあって。多保さんから学んだ新しい音楽や要素も採り入れつつ、今回のアルバムは自分たちだけで出来ることをやってみようと思って。
 
●『trumpet』のインタビューの時にも「今後は、Drop'sが大事にしている泥臭さとか土臭さなどのルーツミュージックに受けた影響を残しつつ、新しいものや自分たちにしか出来ないものを作りたい」というようなことをおっしゃっていましたよね。要するに自分たちが好きなものとかやってきたことに、今までと違う音楽や要素を採り入れて、2019年のDrop'sが出来るものをやろうと。根幹的なところから再構築したという感じでしょうか?
 
中野:はい。もちろん今作にも原形が前からあった曲もあるんですが、「じゃあこのまま録ろう」ではなくて、もう一回イチから考え直す感じで作っていきましたね。
 
●何日か前にMVが公開になったM-8「アイラブユー」は前からあった曲で、ライブや弾き語りでも演ってるじゃないですか。これはもう一度アレンジしたんですか?
 
中野:そうですね。この曲はずっと大事にしていて。
 
●いつ頃作ったんですか?
 
中野:東京に出てきた時なので…2年半くらい前ですね。
 
●2年半くらい前に作って、ライブでもたまに演っていた。
 
中野:はい。だけどなんか物足りない感じがしていたんです。もうちょっとひねりが欲しいというか、なんとなくそういう感覚がずっとあって。それで多保さんに相談したんです。前の2作は音作りの面で結構変えるっていう方向だったんですけど。
 
●多保さんとコラボした前の2曲は、音の印象がガラッと変わりましたもんね。
 
中野:でも今回はそういうわけではなくて、結果的に音も工夫されたものになったんですけど、「アイラブユー」ではコードを提案してくださったんです。最初の段階ではシンプルなコードだけだったんですけど、私からしたら使ったことのないような難しいコードを提案してくださって。“コードでこんなに曲の印象って変わるんだ!”とびっくりしたんです。
 
●なるほど。コードが変わった。
 
中野:「アイラブユー」は当初からコードを変えつつ、The Beatlesを意識したりして、結構楽しんで作れたんです。曲の印象としてクラシカルな風にはなったし。それで「アイラブユー」の経験から、コードを変えるだけで印象が変わることを他の曲にも採り入れて、原曲からコードを変えてみたりとか。
 
●その話からすると、中野さんは今まであまり複雑なコードは使っていなかったんですか?
 
中野:使ってこなかったですね。
 
●それは、歌を重視してたということ?
 
中野:そうですし…あまりギターが得意じゃないというか(笑)。
 
●ハハハハハ(笑)。
 
中野:なので、今作では荒谷がコードを勉強してくれて。
 

 
●彼女はギターヒーローですもんね。
 
中野:はい(笑)。それに彼女は勉強するのが好きで、色んなことを深く掘り下げるタイプなんですよ。だから結構他の曲でも、もともと私が持って行ったコードに対していろいろなアイディアを提案してくれました。
 
●先程おっしゃっていましたが「アイラブユー」のThe Beatlesっぽさっていうのは、音色なんですか?
 
中野:「アイラブユー」は敢えて楽器の音を右と左で別々にしてクラシカルな雰囲気を出しつつ、後は楽器選びですかね。
 
●MVで持っていた楽器とか?
 
中野:はい。中にはお借りしたものもあったんですけど(笑)、私も12弦ギターをお借りして。そういうこだわりは多保さんが率先して提案してくださったんです。
 
●アルバム制作の全体像としては、「今のDrop'sが良いと感じる音楽を自分たちの手で具現化しよう」という方向性だったんですか?
 
中野:そうですね。だからなんでもやってみようと。多保さんとのコラボで作ったM-5「Cinderella」とかM-3「毎日がラブソング」の経験から、曲の印象がガラッと印象が変わっても、歌やDrop'sが大事にしてきた部分が変わらなければ大丈夫っていうことがわかったんです。それに変わることを自分たちでも楽しんでやれているとも思ったので、今回は自分たちのパート以外の楽器も…例えば荒谷が鍵盤を弾いたりとか。
 
●あ、確かに今作は鍵盤が結構入ってますよね。あれは荒谷さんなんですか。
 
中野:そういうアプローチは多保さんに教えていただいたことだったりもするんですけど、自分たちが自然に鳴らしていた音域より広い音を出すために鍵盤を入れたんです。私はあまり専門的なことはわからないんですけど、荒谷がそういうのを勉強してくれました。
 
●今までの音域より広い音…なるほど、言われてみれば確かに。
 
中野:だから耳障りが違いますよね。そういうアプローチの中で今っぽい要素も採り入れたら面白いんじゃないかと。今までと一緒じゃつまらないし、この4人になってから初めて作るアルバムだったので、やっぱり変えたいという想いが強かったんです。だからあらゆることを試そうと。
 
 

 
 

INTERVEW #2

 
 


「今までの自分たちのストレートな部分を無くしたくない”と私が思っていて、今作の中で今までのDrop'sをストレートに表現するのはこの曲だと決めていた」


 
 
●アルバムに取り掛かったのは『trumpet』後ということですが、あまり時間がない中で、やることも多かったんじゃないですか?
 
中野:多かったです(笑)。多保さんとは「アイラブユー」とM-4「Lost in Construction」を一緒にやらせてもらったんですけど。
 
●その「Lost in Construction」ですが、リズムが大人っぽくてダンサブルで、今までのDrop'sには無いテイストですよね。そのリズムによって中野さんの歌も雰囲気が違っていて。
 
中野:これも曲自体は前からあったんですけど、いまいちパッとしないなと思ってちょっと置いといたんです。
 
●ライブでも演らずに?
 
中野:演ってませんでした。歌詞も一応あったんですが、置いといて。途中ちょっとジャズっぽい雰囲気の部分があったり、自分の中でもやりたいことは見えていたんですけど、どうまとめるかっていうのがピンときていなくて。それで多保さんとやらせてもらえるんだったら、ちょっとバキバキしたというか、自分たちだけでは出来ない音にしたいなと思って、相談したんです。
 
●「アイラブユー」と「Lost in Construction」は多保さんと一緒に作ったということですが、それ以外の曲はセルフプロデュースですよね?
 
中野:はい。自分たちだけで作る曲は、多保さんに手伝ってもらった曲に引けをとらないというか、自分たちだけで今までとは違う感じにしたいなって。
 
●曲を並べて聴いたときに引けをとらないもの。
 
中野:「Cinderella」と「毎日がラブソング」を入れることは決めていたし、「アイラブユー」と「Lost in Construction」は多保さんと一緒に作らせていただきましたけど、自分たちだけで作る曲もアップデートしたいという意気込みで。だから「気持ち的にはむしろ延長線でもない」なんです。
 
●その「自分たちだけで作る曲」のうちの1曲、「Tシャツと涙」は歌のインパクトがかなり強いですよね。
 
中野:「Tシャツと涙」は3年近く前に作ったんです。さっき「アップデートしたい」と言いましたけど、一方で“今までの自分たちのストレートな部分を無くしたくない”と私が思っていて、今作の中で今までのDrop'sをストレートに表現するのはこの曲だと決めていたんです。
 
●新しいことをやりたいと思っていても、今までのDrop'sを無くすわけではない。
 
中野:この曲の鍵盤は爆弾ジョニーのロマンチック☆安田くん(Key.)に弾いてもらったんです。爆弾ジョニーは同い年で昔から仲が良くて。
 
●爆弾ジョニーとは高校生のときから一緒に全国ツアーをしたりスプリットCDをリリースしたり、という古い仲ですよね。
 
中野:それで「Tシャツと涙」は彼に弾いてもらおうと思ったんです。その結果、今までのDrop'sっぽさもありつつ、グッとくる華やかさみたいなものが表現できたかなと思います。
 
●「Tシャツと涙」はピアノとギターの掛け合いというかアンサンブルがすごく絶妙だと思ったんです。コントラストが明確になっている。
 
中野:ギターも今回歪みを少なくしたんですが、この曲のリフはすごく太く弾いてもらっているんです。ギターがグイグイ出るわけでもなく、ピアノとの兼ね合いがいい感じですよね。
 
●そういうギターの音色や音像は全曲共通していると思うんですが、制作を始める時に「あまり歪ませない」みたいなことを決めていたんですか?
 
中野:はい。「Cinderella」とか「毎日がラブソング」の制作を通して、現代の音楽シーンを考えた時に「確かにギターが歪む感じは無いよね」っていう話をしていたんです。そういう曲が主流な世の中ではないなと。
 
●なるほど。
 
中野:荒谷も“今までとは違うことをしたい”という想いがあったみたいで、「中野は今回アコギだけでいいんじゃない?」と提案されて。なので私は基本アコギしか弾いてないし、荒谷もギターソロというよりは、鍵盤もかなり弾いている。ギターもメインっていうより、必要なところに入れるアプローチというか。
 
●鍵盤は色んなところに入っていますけど、荒谷さんがアレンジを考えたんですか?
 
中野:そうです。「天使とラストシーン」と「Tシャツと涙」は安田くんにやってもらって、それ以外の曲で入ってる鍵盤は全部荒谷がやりました。
 
●曲を作る段階で「この曲は鍵盤の音が欲しい」という感じでアイディアが出てくるんですか?
 
中野:曲によって違うんですけど、最初から怖がらずに入れていった曲もありますね。
 
●今作は鍵盤とギターが曲の世界観を作り上げるポイントになってると思うんです。歌詞の内容は日常のことや景色を歌ってる曲が多いですが、聴いたときに情景を描いたり、歌詞の世界観を増幅させるような作用を鍵盤やギターが担っている。中野さんが作ってきた曲をメンバーが汲み取って、それぞれがアレンジを詰めていったんですか?
 
中野:基本的にはそういう感じなんですが、あとは「こういう感じにしたい」という具体的なものをみんなで出し合って、そこから音作りをスタートしたり。そういう作業も楽しかったです。
 
●その中でM-7「Little Sign」のアレンジが素晴らしいと感じたんですが、ロックのルーツというかオールドスクールな音楽からの影響を感じさせつつ、音がすごく洗練されていて。
 
中野:この曲は冬のイメージではあるんですけど、土っぽさというか乾いた音と、でもギターと鍵盤で濡れたような質感を出したくて。その両方を表現することによって艷っぽさを出したかったんです。この曲、ギターの音も我ながらいいなと思います(笑)。
 
●今作の音作りも素晴らしいですよね。頭の中にあるイメージに合う音はどうやって探していくんですか?
 
中野:みんなで話し合ってしっくりくる音を探したり。ただ、鍵盤といっても色んな種類の音があるじゃないですか。例えば荒谷が何パターンか提案してくれるんですけど、その中で「絶対これ!」って私がピンとくるものがあるんです。そういうやり取りをしながら決めていく感じでしたね。
 
●曲を作る段階で、中野さんには景色みたいなものが見えているんでしょうか?
 
中野:そうですね。なので結構みんなが選択肢を何個か出してくれて、最終的には私が選ぶというか。
 

 
 

INTERVEW #3

 
 


「一時的には収まるけど、またやって来るし、これからも変わんないし。だったら明るく開き直ったというか、歌ってしまえば楽しいんじゃないか」


 
 
●先程少し言いましたけど、歌詞の背景には共通して“日常”がありますよね。“日常”と、その中での1対1の視点というか。
 
中野:歌詞はずっと変わらないというか…歌詞に関しては、自分の生活で感じたことをそのまま言いたいという気持ちがあって。ただ、今回はそこを強く意識していたわけではなくて、書いた後で自分で振り返ると、という感じなんですけど。1対1だったりここに自分が“いる”っていう存在というか。
 
●自分が“いる”。そうですね、その“いる”という意識は強いかも。
 
中野:大事な人だったり。歌詞を書くのは“いる”ということを確かめる作業でもあるんです。東京に来てから自分の大事なものとか人とか、それを強く持っていないとしんどくなっちゃうことがあって。「毎日がラブソング」もそういう歌詞で、今までと視点は変わっていないんですけど、今回改めてより濃く思ったという感じですかね。
 
●そんな中でも中野さんの特徴的な比喩表現が以前から僕は好きなんですが、「アイラブユー」に“虫めがねの中の暮らしです”とありますよね。これ、聞いたことがない表現ですけど、言いたいことがわかる。
 
中野:この歌詞は東京に出てきたばかりの時に書いたんです。東京に対してすごく憧れがあったのに、すごく広くてたくさんの人がいる中なのに、毎日自分のことでいっぱいいっぱいだし、自分のことだけで一日が終わってしまう。すごく小さく生活してるなっていう。
 
●だから“虫めがねの中の暮らし”だと。東京だからこそ感じたことでもあるし、先程おっしゃっていた“いる”ということを確かめている。
 
中野:そうなんです。
 
●その一方で、M-2「EAST 70」の歌詞は札幌のことをモチーフにしていますよね。これ、バスの系統ですよね?
 
中野:あ、わかりました?
 
●調べたんですけど、札幌に“東70”という系統のバスの路線があるんですよね。
 
中野:バレましたね(笑)。この歌詞を書いたのは東京なんですけど、今までずっと札幌にいたので、改めて北海道のことを考えたことは無かったんです。私は北海道が本当に好きで。
 
●ホームシックなんですか?
 
中野:常にその気はあるんですけど(笑)。「EAST 70」は北海道のことというか、友達のことを書いてみようかなって思って。
●いいですね。これも1対1の視点ですよね。
 
中野:そうですね。親友と高校の時にいつも東70という系統のバスに乗っていて、その時のことを思い出したんです。
 
●この曲、ギターがめちゃくちゃキラキラしてて綺麗じゃないですか。親友との思い出を音で具現化したんですか?
 
中野:そうですね。朝とか昼とか、バスの中で太陽の光がキラキラって入ってる感じというか。ちょっと遠い昔を思い出してる懐かしい感じを出したかったんです。
 
●あとM-11「マイハート」ですが、かなり大胆に始まりますよね。ライブが観たくなるアレンジ。
 
中野:本当はこの曲が無い段階でアルバムが完成の予定だったんですけど、速い曲が無いなと思って。
 
●速い曲…確かに「マイハート」以外はそこまで速くないか。
 
中野:なので「じゃあ勢いで1曲作るか!」っていう感じになって。
 
●ロックでエネルギッシュな曲を作ろうと。
 
中野:“ライブで楽しい曲があったほうがいい”とも思ってたので。最初の部分のこのアレンジは…なんでこんな感じになったんだっけな?
 
●歌とクラップだけという、かなり大胆な始まりですよね。
 
中野:確かミナ子さんがアイディアを出してくださったと思うんですが、本当にその場の思い付きですね。クラップとアカペラで始まって、そのクラップも曲の後半に入れられそうだったのでそういうアレンジにして。そういう感じで勢いで作っていったんですけど、この曲はアルバムのラストでもいいかなって。
 

 
●この曲でDrop'sが持つロックな部分をすごく感じ取れたんですけど、歌詞の内容はちょっとやるせない気持ちじゃないですか。悲劇とまでは言いませんけど、そういう気持ちを明るく歌い飛ばすのがロックでいいなと。
 
中野:普通にというか、毎日思っている自分の中の暗い部分をそのまま歌詞にしたらこうなったんです。自分で読み返してみて、バンドを始めた時からずっと何も変わってないなと思って。
 
●というと?
 
中野:上手くいったこととか楽しいことももちろんあるけど、基本的には誰かのことが羨ましかったり、ぐるぐるわかんなくなることとかがあるんです。そういう気持ちは一時的には収まるけど、またやって来るし、これからも変わんないし。だったら明るく開き直ったというか、歌ってしまえば楽しいんじゃないかと思ったんです。
 
●この曲を聴いて以前のインタビューを思い出したんですけど、前に中野さんは「自分が音楽を好きになったのは、自分が苦しい部分とかモヤモヤした部分を代弁してくれるから」と言っていて。「マイハート」はまさにそういう曲なのかなと。
 
中野:失恋とか別れとかのすごく深い悲しみではなくて、日常的にうっすらくる憂鬱みたいな気分は誰にでもあると思うんです。そういうモヤモヤしたものを楽しく歌ってみたんです。
 
●すごく中野さんらしい歌詞ですね。あともうひとつ歌詞のことで気になったことがあるんですが、「Lost in Construction」に“赤い靴”という言葉が出てきますが、「Cinderella」やM-6「Blue」には“スニーカー”という言葉が出てくるんです。
 
中野:あっ。
 
●それでちょっと調べてみたんですが、「空はニューデイズ」に“新しい靴”、「C・O・F・F・E・E・E」に“ぴかぴかの革靴”、「ローリングバンドワゴン」に“ぼろぼろのブーツ”、「Stage Dog」と「moderato]」に“ハイヒール”、「ビート」に“靴紐がほどけたスニーカー”、「恋は春色」に“白い靴”、「CLOUD CITY」に“お気に入りのスニーカー”。靴めっちゃ出てくるんですよ。
 
中野:アハハハ(笑)。恥ずかしい(笑)。
 
●中野さんにとっては、靴は気持ちの象徴なのかなと。
 
中野:無意識なんですけど、毎日履くものだし、服とかもそうなんですけど気分が変わるんです。靴や服は気分を表してると考えていますね。それに歩くことも好きなので、歩いたり踊ったり…そういう気持ちの変化を靴で表しているのかなって。いま思いました(笑)。
 
●例えば新しい靴って気持ちが良い方向に変わりますよね。
 
中野:例えば「Cinderella」はシンデレラなのにスニーカーなんですよ。そこは敢えて意識して書いた歌詞なんですが、他の曲に関しては生活の中の一部の風景として書いてますね。
 
●じゃあ今後も出てきそうですね。
 
中野:フフフ(笑)。
 

 
●あと、今作は全体的にがなるとか力強く歌うことはあまり無いですよね。
 
中野:曲調も変わってきたし、抑揚とかあったほうが伝わるし。それと私は弾き語りもやらせてもらっていますけど、弾き語りでは自分のギターと歌だけなので、声の出し引きが楽しいんですよ。
 
●ああ、なるほど。歌で抑揚や気持ちの変化を表現するという。
 
中野:それをバンドでも出来たらいいなとずっと思っていたんです。なので今回は裏声も使って、柔らかいところを表現するチャレンジをしたんです。
 
●歌の表現もかなり広がりましたよね。ライブが楽しみな曲が多いですが、ツアーはどういう感じになりそうですか?
 
中野:今まさにこのアルバムの曲をライブでどうやるのか考えてるところで(笑)。
 
●ということは、ライブの表現が難しい作品なんでしょうか?
 
中野:難しいですね。そこでバンドの力が試されるというか。お客さんを前にした時に、空間をどうするのか。今回はワンマンでツアーをまわるので、曲数も多いし、表現の幅が必要だと思うんです。だからツアーが終わったら見えてくることもあるんじゃないかなと。
 
●今回はアルバムのツアーでもあり、10周年のワンマンでもある。濃密なものになりそうですね。
 
中野:そうですね。もちろん昔の曲もやりたいですし、今作の曲をどうやっていくのか。私は基本的に4人で出来ることをやるのが大事だなと思っているんです。だから音源は音源、ライブはライブで楽しく出来たらいいなと思います。例えば今作でいうと「Blue」とかライブでどう表現するかが難しいと思うんです。荒谷が鍵盤を弾くのか? どうなのか? っていう(笑)。
 
●確かに「Blue」は幻想的な雰囲気のサウンドなので、ライブがどうなるのかすごく気になる。
 
中野:そういうところも含めて楽しみにしていてもらえたら(笑)。
 
 
interview:Takeshi.Yamanaka
assistant:Yuina.Hiramoto
 
 
 
 

リリース情報
5thフルアルバム

『Tiny Ground』
ROCKBELL / Bellwood Records
BZCS-1179
¥2,778+税
2019/9/20 Release
Drop's 10th Anniversary ONE MAN TOUR 2019
“Tiny Ground”

10/23(水)名古屋CLUB UPSET
10/25(金)高松TOONICE
10/26(土)広島セカンドクラッチ
10/28(月)福岡graf
11/01(金)仙台enn3rd
11/04(月・祝)札幌KRAPS HALL
11/12(火)心斎橋JANUS
11/15(金)渋谷CLUB QUATTRO
 
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