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GOOD4NOTHING

ライブハウスキッズの心を永遠に持つ男たちがまたやらかした! 驚愕のショートチューンアルバムはG4Nのすべてが詰まった激名盤!

 関西人ならではの天真爛漫さと、音楽に対するストイックなまでの前傾姿勢を併せ持ち、どんな会場であってもライブハウスで遊ぶ感覚を大切にしてきたGOOD4NOTHING。そんな“キッズの心を永遠に持つ男たち”がニヤリと笑いながら発表した新作は、全21曲トータルタイム約24分という驚愕のショートチューンアルバム。同時発売のDVDにはそんな彼らの“やんちゃぶり”と“真骨頂”を収めたLIVE&ドキュメンタリー映像を収録。音楽を貪欲に楽しみながらどんどんタフになっていくG4Nは誰にも止められない。

Interview

「前奏は21パターン必要やし、歌詞も21パターン必要やし。"これはちょっと、俺らものすごいところに挑戦してるぞ"って(笑)」

●5/19にstudio coastでの"BACK 4 GOOD TOUR '10-'11"ワンマン(3/26の振替公演)を観させていただいたんですが、その前のstudio coastでのワンマンは2009年2月ですから、約2年ぶりでしたよね。5/19は前のstudio coastワンマンと比べてリラックスした雰囲気が出ていたように思うんです。

U-tan:ああ~。

●普段のライブハウスと変わらないような感じでリラックスしつつ、でもちゃんと今までの経験も活かしつつっていう。いいツアーだったということが伺えたワンマンだったんですが、SUNEくんはどうでした?

SUNE:単純に楽しかったです。前の"BRAND NEW FIRST STEP tour '10"(2010年2-3月全21公演)のときよりかは明らかにリラックスして、楽しませてもらいました。

●studio coastも緊張せず?

SUNE:若干緊張はありましたけど、その前の"CHINA TOUR 2011"(2011年4-5月全16公演)がやっぱり大きくて。あの中国ツアーで初心に戻れたというか、例えば音の返しとかがないような劣悪な環境でやってきたので"なんでもこい!"みたいな感じになれたんですよ。

●ああ~、なるほど。

SUNE:それで日本に帰ってきたらめっちゃ環境いいし。だからブリブリの状態でやれました。

●何も恐れることはないと。

SUNE:そうですね。あれ以上はないでしょ? っていうくらいだったので。

●その"CHINA TOUR 2011"の様子は今回リリースされるDVDにたっぷり収録されていますが、中国はどうだったんですか?

MAKKIN:おもしろかったですよ。

U-tan:こっちみたいに"ライブだけを楽しみに来る"という概念がないんですよ。ほとんどがバーなんですよね。みんなテーブルで飯食ってる中でリハやったりしてて。飲みに来た人とか玉突きやってた人が「なんか始まったぞ?」ってライブを観に来て暴れて、また玉突きするみたいな。

●はいはい。

U-tan:そういう感じやったので、俺らもすごい挑戦やったんですよね。「この人らをどう動かす?」みたいな。言葉も通じへんし「音楽だけでどこまで俺らできんのやろ?」っていうのが全箇所であったので、なんか一皮剥けた気がしますね。

●ちなみに中国ツアーで印象に残っていることはありますか?

U-tan:出演者はビールが無料なんですよ。で、ちょっとこっちのビールよりも薄くて、アルコール度数も低いから全然酔わないんですよ。

MAKKIN:バドワイザーみたいな感じ。

●ああ~、ちょっと軽めの。

U-tan:会場入ったらとりあえず飲んで、ライブが始まったら持って来てくれるのでステージドリンクみたいにガブガブ飲んで。

MAKKIN:飲んだくれてました(笑)。

●それでDVDの映像にもなってますけど、現地で知り合った日本人夫婦の家に押し掛けてみんなで焼き肉食べさせてもらって…質の悪いチンピラですね(笑)。

一同:(笑)。

MAKKIN:その日本人のこと「いい金づる見つけた!」って言うてもうてますからね(笑)。

U-tan:でも不思議なもんで、その人は名古屋出身で仕事の関係で今は広州に住んではるんですけど、10年くらい前に日本でバンドをやってたらしいんです。で、名古屋のライブハウスにGOOD4NOTHINGが来るってなったとき、ライブハウスの人に誘われたらしいんですよ。だから「あのときやっとけばよかった」って言うてはりました。

MAKKIN:当時は「そんなバンド知らんわ」って断ったらしいですよ。

一同:(爆笑)。

●要するに"BACK 4 GOOD TOUR '10-'11"は途中で挟んだ"CHINA TOUR 2011"も含めていいツアーだったと。
4人:そうですね。

U-tan:こいつ(SUNE)とロングツアーをやるのは今回が初めてだったんですよ。だからツアー初日の去年の10/27から「とにかく色んな課題を見つけてその都度4人でイチから組み立てていく地道なツアーにしようや」って言って、バックドロップも全箇所段ボールにマジックで手書きで描いて。

●あれstudio coastで見てびっくりしました。手作りにもほどがあるやろ! って。

一同:アハハハ(笑)。

●で、そのstudio coastでもオーディエンスコールをレコーディングしていましたけど、今回超ショートチューンが21曲入ったトータル約24分のアルバム『It's shoooort time!!』をリリースされますよね。前からアルバムにはショートチューンをちょこちょこ入れてましたけど…全曲ショートチューンて。

一同:(笑)。

TANNY:6枚もアルバム出してるから「なんかちょっと違うことしようや」って。「普通にアルバム作るんじゃなくて、俺らもなんかちょっと楽しめるようなことが何かないかな?」って。で、もともとショートチューンばかり集めたアルバムの構想はアイディアとしてあったので、「じゃあ今やったらええんちゃうん?」って。

U-tan:みんなが驚くようなことをしたかったんですよね。いい意味でみんなの期待を裏切るような。

●今作には音楽的なアイディアのみで勢いでジャーン! と演れる曲もありますけど、結構世界観がしっかりある曲も多いと思うんです。要するに自分たちにすごく高いハードルを課したような企画だったんじゃないかなと。

U-tan:そうなんですよ(笑)。今までのアルバムでもショートチューン作ってきたし、自分では得意分野やと思ってたから、制作は割とサクサク進むやろうと思ってたんですよ。

●あ、ちょっとナメてたと(笑)。

U-tan:ナメてたというか、「俺らやったらこれくらいできるやろ」って自信満々やったんですよ。…要するにナメとったんか(笑)。

MAKKIN:「すぐイケるやろ!」って思ってたんです。

U-tan:それで作り出したらまぁ…前奏は21パターン必要やし、歌詞も21パターン必要やし。「これはちょっと、俺らものすごいところに挑戦してるぞ」って(笑)。

●いつもはU-tanがいっぱい曲を書いて、TANNYがそこそこ書いて、MAKKINがたまに持ってくるっていう感じじゃないですか。だから、今回は曲数が必然的に多くなるだろうし、みんなで書いていると想像したんです。と思いきや、U-tanが18曲でTANNYが3曲、MAKKINに至っては0ですね。

U-tan:今回MAKKINは「俺はもう作らへん」って言うてて(笑)。

●なんで?

MAKKIN:最初に何曲か持ってきたんですけど方向性が違い過ぎててボツになって。「今回アカンな」って思ったんですよ。

●諦めるの早いな。

U-tan:MAKKINだけじゃなくて、今回形になった曲は25~6曲あったんですけど「なんか違うな」ってバンバン俺もボツになったんですよ(笑)。

●そうだったんですね。

U-tan:「とにかくいっぱい作ろう」って言ってたから、俺も色んな作り方で作曲して。鼻歌とかメロディから作ったりとか、ギターのリフやコードから作ったり、MAKKINのベース借りてベースで作ったりもして。

●あ、ベースで作ることもあるんですか。

U-tan:なんかベースで作ったら固定観念がないんですよ。ギターで作ったら手癖のコード進行になったりだとか、テンションコード入れて泣かしてみたりっていう。それが俺の色なんでしょうけど、たまにそんなの無しで作りたいときがあって。

●なるほど。今までの経験がどうしても出てくるから、それを無くそうと。

U-tan:そうそう。そのためにベースで1個ずつコード押さえて後はメロディだけで構成して、後からギターを入れるといい感じになったり、変なコード進行の曲ができたりするんです。

●自分なりにマンネリを解消する方法…左手でオナニーするみたいな?

U-tan:そうです(笑)。

一同:アハハハハハハ(笑)。

●今までの作品と今回とでは、曲作りの感覚は違うんですか?

U-tan:一緒ですね。長かろうが短かかろうが、1曲を作る感覚は同じです。

●そりゃしんどいわ(笑)。

U-tan:そうなんですよ(笑)。結果、そうだということがわかったんです。

TANNY:21曲分ですからね。

●ショートチューンだからといって、普段の半分の力で作れるわけがないと。

U-tan:そう! 全然一緒! アレンジもレコーディングも一緒!

●ちょっと考えたらわかりそうやけどね(笑)。

一同:(笑)。

●聴いた感想なんですけど、楽曲で描かれている感情や心象風景みたいなものが、"葛藤"や"哀愁"や"悩み"のようなやや複雑なものではなくて、"怒り"や"意志"のようなストレートな感情を音楽で表現している楽曲が多いような気がして。

U-tan:うんうん。

●だからズバッと入ってくる印象があって。曲によっては"Cメロとか付けたらもっと広がるんちゃうかな"とか思うこともありましたけど、基本的には潔さというかシンプルな強さを感じる楽曲が多かった。

U-tan:もう1回聴きたくなるようなものにしたかったんですよ。僕らが好きな90年代のメロディックパンクのCDとかにもそういう曲が入ってて、「何これ?」ってびっくりして、巻き戻してもう1回聴いてしまうっていう。「これめっちゃかっこええやん!」っていうような衝撃も与えつつ、でもただ単に速くて短いだけのショートチューンにはしたくなくて。全部通してドラマがあって、ストーリーがあって、ふざけてるところはふざけてるけどビシッと締まってて、俺らの色がちゃんと出ているような作品にしようっていうのは最初に話してて。

●うんうん。studio coastのMCで「ショートチューンばっかり入れたアルバム作ります」と聞いたときは、最初から最後までドタバタで終わるようなアルバムを想像したんです。でも全然違いますよね。バンドの意志も感じられるし、勝手な想像ですけどおそらく震災後に書いたんやろうなっていう曲もあるし。

TANNY:ショートチューンやからといって"手抜いてるな"って思われるようなものには絶対にしたくなかったというか、俺ら自身がそこのハードルは気にしてどの曲もクオリティ高いものにしようって。やっぱりフックがないとイヤやし。

U-tan:やるからには『BACK 4 GOOD』を超えたかったしな。

●短い曲でそのクオリティを出そうと思ったら、必要最小限で最大限の要素を入れないといけないと思うんですよ。だからある意味、曲作りのいちばん大切な部分が浮き彫りになるというか、洗練さえないといけないですよね。

U-tan:そうなんですよ。歌詞についてもいちばんわかりやすくて考えさせられるようなものにしたいと思って。サウンドがポップでポジティブでふざけているように見せてるので、歌詞ではドキッとするというか考えさせられるようなものがあってもいいなと思っていて。それを如何に一行で伝えるか、とか。そういう部分は色々と考えました。

●企画盤ですけど、今のGOOD4NOTHINGがキチンと表現できたアルバムになりましたね。

MAKKIN:その感じは…できてから思いました(笑)。

interview:Takeshi.Yamanaka