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back”cast”away presents “JUMP×HIGH×JACK -その足は跳ぶためにある-”

様々なカテゴライズをぶち破り、最強の8組が最高の夏の思い出をくれた

2012/8/23@Shibuya O-EAST
back"cast"away / Brand New Vibe / THE冠 / iMagic. / UZUMAKI / universe / THE Hitch Lowke / SILC set Heaven

 

 

 

 

 

 

10歩も歩けば息切れ動悸。そんな運動不足の私でも、この日ばかりはO-EASTへと続く坂道を足取り軽く登頂できた。今年も開催された“JUMP×HIGH×JACK”は、back"cast"awayが企画・制作・主催する一大イベントだ。純粋に“かっこいい音楽”という共通点で結ばれた8組が、様々なカテゴライズをぶち破って集結するこのライブ。期待しないわけがない。
会場に入ると、間もなく1組目のSILC set Heavenが登場した。Vo.キラナの力強いガールズボーカルを活かしたメロディアスなミクスチャーロックで、頭からかっ飛ばす。音楽を通して客席とコンタクトを取りながら、心をひとつに盛り上げる。
THE Hitch Lowkeは歌詞にアドリブを盛り込みながら、飾らず等身大の感情を届けてくれた。メロディアスかつパワフル、そしてスピーディーに熱いライブを展開。「俺達はお前達に向けてライブをやっているから」と、オーディエンスを楽しませるために全力を尽くす姿勢に、真の“バンドらしさ”を感じた。
気合入れの掛け声を響かせuniverseのステージが始まる。伸びやかで躍動的なBa.KAZUYAと真っ直ぐに芯の通ったDr.KEIICHIが生み出すビートに圧倒的な技量を見せ付けるG.HIDEのギター。大きなパフォーマンスとギターの両面からエンターテイナーとして魅了するG.YUSUKE。そしてVo.haruの突き刺さるハイトーンボイス。会場をuniverse色に染め上げ、一体感を生み出した。
続くUZUMAKIは、重低音と電子音を轟かせる一見厳つい5人組。喋ると気さくでオモロイ兄ちゃん5人組。饒舌なトークを挟みつつ、重厚で毒々しい音に体内の奥の奥まで侵食されると、体を動かさずにいられない。中央にサークルを出現させれば、端で見ていたガーリーな服装の女の子まで、戸惑いながらもモッシュに参加。初見のお客さんもみるみる間に巻き込んで、笑顔にさせる様はさすがである。
客席にペンライトの明かりが灯る。“想像する魔法”という意味を持つiMagic.(イメージック)のステージの幕開けだ。迫り来るような生のバンド感に加え、DJがいたり、デジタルサウンドを大胆に採り入れたりして、スタイリッシュで美しいハーモニーを生み出している。ライブ初披露となる「Manifesto.」も甘い声で歌い上げ、オーディエンスを魅了した。
それにしても、フロアを見ていると、拳を突き上げる人、咲き乱れる人、拍手で迎える人、様々だ。本当に多種多様なフィールドに通うオーディエンスが集まっているのだと分かる。THE冠のライブでは、メタラー達が綺麗なヘドバンを繰り広げた。その髪の毛が吹かせる風を受ける冠徹弥。笑いのセンスをキラリと光らせつつ、熱のこもったハイトーンボイスを響き渡らせる。
お次のBrand New Vibeは元気ハツラツに前へ出たり、体全体を大きく使ったり、作り込まれたパフォーマンスを見せる。ツインボーカルと密度の高いサウンドも魅力だ。賑やかでアッパーなものから切ないバラードまで、いろんな物語を聴かせ、トリへと繋いだ。
そしていよいよ主催のback"cast"awayが登場。のびのびとステージ上を動きまわっては、高い演奏力で大きな音楽の波を作り出す。途切れることなく耳から流れ込む音に、オーディエンスはひとつ、またひとつ頭のネジを飛ばし、勢いよく拳を突き上げた。気合十分のステージングは、しっかりとキメながらもすごくのびやか。いい意味での緊張感を保ちつつも、今、この瞬間を目一杯に楽しんでいる。Vo. 雅磯が客席を煽ると、テンションはメーターを振り切り最高潮。4人が全身全霊で伝える想いに対し、同じく彼らに対する素直な気持ちをアクションに変え、オーディエンスはさらなる盛り上がりを見せる。一体感という言葉を超え、本当にすべての境目がなくなるということを体感したひと時だった。
すべてを出し切り、迎えた終演の時。様々なシーンから駆けつけた多くの仲間とともに、最高の夏の思い出をくれた彼らの清々しい笑顔が深く記憶に刻まれた。“JUMP×HIGH×JACK −その足は跳ぶためにある−”というタイトル通り、高く高くジャンプしたその姿は、O-EASTのステージでは狭すぎると感じるほど頼もしく見えた。「同じ失敗も同じ成功もしない。これからも新しいことをみんなで楽しみたい」という雅磯の言葉に、今後の飛躍と来年の開催をまた楽しみに待ちたいと思った。
TEXT:Hirase.M