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Special Talk Session:稲村太佑 × 村松拓 × 内田直孝 :3人のヴォーカルとしての考え方と価値観、表現の根幹を成す“想い”、お互いに対するリスペクトについて訊いたスペシャル対談!!

稲村太佑(アルカラ)×村松拓(Nothing's Carved In Stone / ABSTRACT MASH)×内田直孝(Rhythmic Toy World) 唯一無二のヴォーカリスト3人による弾き語りライブイベント4/5(金)開催!! ENJOY MUSIC, ENJOY LIFE ACOUSTIC NIGHT 2019/4/5@代官山LOOP

圧倒的なパフォーマンスと歌で、観る者の心を鷲掴みにする稲村太佑(アルカラ)。比類なきヴォーカルを絶え間なく進化させ続けてきた村松拓(Nothing's Carved In Stone / ABSTRACT MASH)。歌うこと、音楽を届けることに邁進し、包容力のある歌で包み込む内田直孝(Rhythmic Toy World)。そんな唯一無二のヴォーカリスト3人が、4/5に代官山LOOPにて開催される弾き語りイベント“ENJOY MUSIC, ENJOY LIFE ACOUSTIC NIGHT”で共演を果たす。同イベント開催決定を記念して、今月号では3人のスペシャル対談が実現。3人のヴォーカルとしての考え方と価値観、表現の根幹を成す“想い”、ヴォーカリスト同士のリスペクトについてじっくりと訊いた。
 
 
 

Special Talk Session #1

 
●4/5の出演、ご快諾いただきましてありがとうございます!

 
 
よろしくお願いします!

 
 
●このイベント、きっかけは僕から拓さん(村松)に「弾き語りイベントを企画したい」という相談をして、「太佑さんとうっちー(内田)さんの3人がいい!」という話を元にお誘いさせていただいたんです。

 
 
ありがとうございます!

 
 
●なのでおさらいという意味も含め、それぞれの出会いや馴れ初めを教えていただきたいんですが。

 
 
僕と拓ちゃんは14〜15年くらい前からの付き合いで。共通の先輩であるOUTASIGHTというバンドから「関東にヤバいやつがいるからお前らに会わせたい」と言っていただいて、OUTASIGHT主催のイベントでABSTRACT MASHと引き会わせてもらったんです。

 
 
当時の俺はバンドを始めたばかりで、ライブハウスにも通いつめてない状態だったんです。だからバンド界隈っていうか、アマチュアからインディーズに登っていく過程の、沸々と煮立っている人たちのシーンに入っていくみたいな時期だったというか。そこでいちばん最初に出会ったかっこいい先輩がアルカラだった。

 
 
そこから対バンしたりとかして、だんだん近くなっていった感じですかね。

 
 
●なるほど。

 
 
うっちーと拓ちゃんは最近?

 
 
Nothing's Carved In Stoneとは“ROCK IN JAPAN FESTIVAL”で対バンしたんですよね。

 
 
確かそうだよね。

 
 
2年くらい前だったと思うんですけど、フェスのバックヤードで一緒に飲んで、そのときに「僕、拓さんのことものすごく好きなんですよ」って言ったら、「嘘つけ!」みたいな。「そんなの信じねぇよ!」って。

 
 
だって俺にはうっちーに好かれる要素がないもん。

 
 
ありますよ!

 
 
●ハハハ(笑)。

 
 
僕、たぶん伝わりにくいんですよ。「どうせ誰にでもそういうこと言ってるんだろ?」と思われるというか。

 
 
●お世辞みたいな。

 
 
あ、それは俺も思ったな。

 
 
そう思われるくらい、ストレートに言っちゃうんです。でもこの世で、僕が先輩に「めっちゃ好きなんです」って言うのは、太佑さんと拓さんくらいなんですよ。

 
 
●うわ!

 
 
逆に言うと、そういうお世辞をもっと上手く色んな人に言えてたら状況が変わっていたのかもしれないですけど、それってめちゃくちゃ失礼じゃないですか。だから僕は本当に大好きな人にしか言ってなくて、他に言ってないぶん、会うたびにめちゃくちゃ言っちゃうので、嘘くさいと思われるんでしょうね(笑)。

 
 
ハハハ(笑)。

 
 
Rhythmic Toy WorldのBa.須藤が、僕よりも先に拓さんやひなっちさん(Nothing's Carved In Stone Ba./日向)と仲良くなって、最初は須藤に連れて行ってもらっている感じだったんです。憧れでちょっと離れて見てる、みたいな。それでメンバーからも「拓さんにちゃんと言いなよ」みたいなアドバイスをもらって、会ったときにとりあえず「めっちゃ好きなんです」としか言えなくて。

 
 
●内田さんは、2人のどこに惹かれたんですか?

 
 
歌ですね。声と歌。あとは2人ともステージでの立ち振舞いがずば抜けてかっこいいです。どちらもステージを降りると割とへらっとしてる感じがあって、それは僕が憧れる像というか。ステージを降りると「ほんまにあの人なんかな?」と思うようなキャラクターで。でもいざステージに立ったら存在感をパーン! と出す。

 
 
●うんうん。

 
 
俺も太佑さんのそういう部分にすっごく憧れました。

 
 
ほんま? いつの話?

 
 
今でもそうですけど、10年以上前かな。うっちーに対してもそう思うし。

 
 
そういう衝撃を受けさせてもらったのが2人。すごくかっこいい方とか他にもいっぱいいらっしゃるんですけど、自分の感度に触れるというか、衝撃を受けたのは太佑さんと拓さんなんです。

 
 
●アルカラとRhythmic Toy Worldの出会いはいつなんですか?

 
 
僕、太佑さんと仲良くなるのに5年くらいかかったんです。遠回りして、アウトコースから。

 
 
ハハハ(笑)。どういうこと?

 
 
僕らがO-Crestに出始めていた頃、太佑さんはO-Crestのリーダーみたいな感じだったんです。

 
 
太佑さんは行く先々でリーダーみたいになっていくからね(笑)。

 
 
単に年齢が上なだけや。

 
 
ハハハ(笑)。

 
 
やっぱり僕らの同世代のバンドはアルカラに憧れて「俺たちもああいうライブがしたい」となるんですけど、太佑さんは来る者拒まずというか、ムツゴロウさんみたいな感じで。

 
 
何やねんその例え(笑)。

 
 
アハハハハハハ(笑)。

 
 
●『ムツゴロウとゆかいな仲間たち』ですね(笑)。

 
 
後輩みんなに対して「お〜、来いよ〜」みたいな感じで、僕もめちゃくちゃ行きたかったですけど、今行ったらたくさんの後輩のうちの1人になってしまうというか、バンドとして並ぶことができないなと思って。結局、太佑さんと近くなったのは2年くらい前なんです。

 
 
●そうだったんですか。

 
 
2年くらい前、当時まだうっちーは三つ編みで、対バンとかで会うたびに三つ編みをイジるのが楽しみだったんです。でもイベントとかで一緒になってライブを観ていると、徐々に成長もしていくし、変化もしていく。“波長が合うな”っていう部分を僕も感じていて、最初は荒削りだったものがだんだん整地されていく様を見てきたというか。それで“いいな”と思っていた時期と、Rhythmic Toy Worldがツアーに誘ってくれたタイミングがちょうど一緒で、「ぜひ!」と。ちゃんと仲良くなりたかったし。最初の入り口は楽屋トークみたいな感じでしたけど、会う度にライブを観ながら、あーだこーだ思いながら、僕は僕で遠回りをしていたんだなっていう気もします。

 
 
●あ、なるほど。

 
 
出会いってタイミングが大事なので、僕らも40歳手前のバンドになりましたけど、若い頃に出会ってたら逆にうまくいってないんじゃないかなっていう関係もいっぱいあって。この年になってようやく初対バンっていうことが最近多いんですけど、遠回りしているからこそ、通ってきた道も含めて見せつけ合えるから、お互い“ええやん”ってなれるというか。

 
 
●太佑さんは太佑さんで、Rhythmic Toy Worldを観てきたと。

 
 
観てくれている感じはずっとありました。イベントで一緒になったときとか、さっきおっしゃったように三つ編みイジり程度の関係性だった頃でも、気づいたらステージ袖で観てくれていたり。それで徐々に近くなっていって、あるときのライブの打ち上げで太佑さんと一緒に飲んだんですけど、「お前、全然おもろないわ」って。「もっと鍛えろ!」とか言われるようになって。

 
 
そんなこと言うたっけ?

 
 
●本人覚えてない!

 
 
俺も言われてたもん。

 
 
嘘やん?

 
 
●アハハハハ(笑)。

 
 
そういうことを言われるようになって、“太佑さんに応えられるようになりたいな”っていう気持ちになって。今度太佑さんと飲む機会があったら、僕も控えずにぶつかっていこうと思って。そういうことが積み重なって、2人で飲みながら色んな話ができるような今の関係になれたんです。
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 

Special Talk Session #2

 
●先ほど内田さんから2人に対して印象を伺いましたが、太佑さんと拓さんから見た2人はそれぞれどういう印象ですか?

 
 
拓ちゃんは出会ったときから衝撃的なヴォーカリストやと思っていたんですけど、そのまま今も階段を登り続けている最中やなって思います。ちょっと偉そうに聞こえるかもしれないですけど…ABSTRACT MASHをやっていた時期、それからNothing's Carved In Stoneに加入して、ABSTRACT MASHが復活して…そういう色んな時期があったと思うんですけど、その時々で彼なりに色んな変化があったり、挑戦している時期なんやなと思いながら僕は見てきていて。

 
 
●はい。

 
 
そういう変化や挑戦を、第一線にいる今現在も止めていないというか、常に新しい自分を探している感じがするんです。こないだちょっと話す機会があったんですけど、そのときに「“この1年間歌がダメだった”みたいな時期ないですか?」と拓ちゃんが言っているのを聞いて、そんなことを思うくらい1年1年を噛み締めてやってきたんだなと感動して。

 
 
そんなこと覚えてるんですか?

 
 
うん。言うとったで。バンドとして“この1年どうだった?”と振り返って話すことはあると思うんですけど、ヴォーカリストとして1年がどうだったみたいな話をしていて、ちょっと先の未来から自分を見ることができるというのはすごいなと。それは次のヴィジョンがしっかりあるからこそだし、あるいは目指す目標があったり、挑戦している時期だからこそ、自分を客観的に見ているんやろうなって。出会ったときの衝撃が、未だに塗り替えられていく感じがあるというか。

 
 
●内田さんに対してはどうですか?

 
 
うっちーは、本当の心の底では自信がすごくある側のタイプやなと思っていて。でも「俺がいちばんやねん!」と言わずに、色んなものを吸収しようという気持ちで、自分を伸ばしてくれるものに出会おうとしているというか。変に変化せず、進化してきたというか。

 
 
●変に変化せず、進化してきた?

 
 
「遅い」と言えば遅いのかもしれないですけど、その方が着実な気がしていて。新しいものをどんどん採り入れていくわけじゃなくて、1つ1つ自分のヴォーカリストとしてのスタイルを見つけてきた感じがいいなと思うんです。

 
 
●拓さんは、2人に対してどういう印象がありますか?

 
 
根本的には僕と2人は似ている部分があると思っているんですけど、お手本が無い人たちだなと思うんです。対バンでも飲みに行くでもそうなんですけど、自分と同じタイプを探すのが結構大変で、進化していくことに時間をかけないと答えが見えないというか。僕はそもそもそういうタイプで、2人を見ていてもそういう自分と似ている部分があるなと思っていて、今の2人の話を聞いてると改めてそう思いますね。なるほどなって。

 
 
●確かにそういう部分は似ているかもしれませんね。

 
 
その上で、僕にないものを持っているから憧れちゃう2人なんです。僕が今回の弾き語りイベントでこの2人とやりたいと思った理由は、僕にないものを持っているからなんです。それが、対バンするとミックスされて、ヴォーカリストって新しい自分になれるんですよ。それが欲しくて、この2人と対バンしたかった。

 
 
●刺激を受けることができる人たち。

 
 
そうですね。状態がいい(笑)。

 
 
●その話を聞いて改めて思うんですが、太佑さんのステージでの立ち振舞いって、本当に他にないものですよね。

 
 
いや、すごいですよね。

 
 
いつだったか仙台でライブしたとき、「コンビニのおにぎりの包装の右を引っ張って、左を引っ張って、開けて食べます」みたいなMCをして曲に入っていったんですよ。天才だなと思って。

 
 
そういうことあったな〜。

 
 
それを言うと、僕はLACCO TOWERが主催している“I ROCKS”というイベントで対バンしたとき、会場はホールだったんですけど、お客さんがすごく湧いてる中で…なんでそういうMCになったのかよく覚えてないんですけど…某CMのメロディで「はじめての、アナル♪」と言ってたんです。

 
 
めちゃくちゃおもしろいな(笑)。

 
 
嘘やん!

 
 
僕は爆笑して観ていたんですけど、一瞬にして空気を二分する力を持っているというか。

 
 
一同:アハハハハ(爆笑)。

 
 
「好き」と「嫌い」に二分できるってすごいことやと思うんです。大抵は最大公約数を探しにいくじゃないですか。みんなの共通項というか。でも「はじめてのアナル」っていうMCは、共通項は誰も持ってないと思うんです。

 
 
●そうですね。

 
 
なんで言ったんやろ。覚えてないな。

 
 
太佑さんってパワープレイするところあるじゃないですか。

 
 
あるある(笑)。

 
 
それで言った後にみんなが「え?」みたいな感じになったら、「お前らが悪い!」という空気をバーン! と出して「アワワワ…」となってる間にいきなり曲をやって、その曲が結局かっこいいからみんな忘れている。僕は忘れてない。

 
 
一同:ハハハ(笑)。

 
 
「爪痕を残す」みたいなやり方じゃないんですよね。

 
 
ああ〜、そうだね。確かに。

 
 
楽屋でも同じようなことをしゃべってるんですよ。それをそのままステージの上でやっている。結局僕はそれを数年経っても覚えているわけじゃないですか。そういう記憶への残り方は、たぶん僕だけじゃなくてお客さんや対バンの人たちも同じだと思うんです。そこがすごいなって。

 
 
●なるほど〜。

 
 
僕は今までMCでいろんなことをしゃべってきましたけど、今拓ちゃんが言ったおにぎりの話やうっちーが言った話は、両方自分の中では“スベったな”とか“要らんことしたな”と思ってるやつです。

 
 
●ハハハ(笑)。

 
 
俺、アルカラをひと言で説明するいい言葉を知ってるんですよ。

 
 
●え、何ですか?

 
 
オルタナティヴ。

 
 
一同:おお〜、確かに!!

 
 
●太佑さんは、あの感じをどうやって確立したんですか?

 
 
うーん、なんと言ったらいいかわからないんですけど、『笑っていいとも!』のタモリさんって、台本があって打ち合わせしてもその通りにいかないらしいんですよ。次のコーナーに押しまくっていた時期があったりとかして。敢えて壊すのがおもしろいと思うというか、「正解はこれ」と決めてないからこそできる、みたいな。

 
 
そこのバランス感覚が、太佑さんは昔から普通じゃなかったっすよ。俺らは“壊していきたい”と思っていて、でもそれをバンドでどうやって表現しようかと悩んでいるのに、太佑さんは思い切りやっちゃってる。普通じゃなかった。

 
 
●基準が違うんですかね?

 
 
僕はもともとライブハウスで働いていて、ピンキリでいろんなバンドを観てきたんですよ。そのお陰で「これも正解なんやな」「これもいいんやな」っていうところが拡がってきたんですよ。神戸のART HOUSEというライブハウスで働いていたんですけど、神戸はバンドがウジャウジャいるわけでもないし、ミュージシャンがポンポン生まれてくるような場所でもないんです。

 
 
●はい。

 
 
今でこそ神戸出身で活躍しているバンドが増えましたけど、僕が20歳くらいの頃は数えるくらいしかいなくて。バンドがめっちゃ盛り上がっているわけではないからこそ、なんてことないことをやっているけど「これがおもろいねんで」って言えると見え方が変わってくるんです。

 
 
●ほう。

 
 
それは自分にはないものだったりして、弾き語りの人が息を吸いながら歌っているシーンとか、思いもよらないところで自分の心が揺れたりする毎日だったんです。さっき「基準が違う」とおっしゃいましたけど、「これもOK」「これもOK」「裏を見たらこれもOK」みたいなところに居たんでしょうね。だから無理やり確立したというより、そういう場所に居たというか。

 
 
●色んなものを観た結果だと。

 
 
そうですね。今も足りてるとは思っていないので、ヴォーカリストという人は基本的に観れるときは観ようと思ってます。拓ちゃんがさっき言ってましたけど、自分もヴォーカリストとして受け取りたいというか、自分のものにしたいなというのは常に意識して。バンドで出会えるとはいえ、バンドの中だと限られてくるので、未だにそういう気持ちはずっと持ってやっていますね。
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 

Special Talk Session #3

 
●今回弾き語りで出演していただくわけですけど、弾き語りのときとバンドのときと、自分の中のモードは違うんですか?

 
 
僕は全然違いますね。僕は弾き語りを結構やっているんですけど、弾き語りで対バンをするようになったのは最近なんです。

 
 
●定期的に、弾き語りワンマンをやっていらっしゃるんですよね?

 
 
そうです。今までワンマンは15本くらいやっていて。

 
 
すごい。

 
 
最初はRhythmic Toy Worldとして弾き語りをしていたんですけど、途中から意識が変わったというか。たぶん最初は“ファンが楽しめればいい”みたいなテンションでやっていたんですね。だからRhythmic Toy Worldでいるときと同じ感じ。でも途中から、Rhythmic Toy Worldが無い状態というか「内田直孝」の状態で見知らぬ人が聴いたときにかっこいいのか、かっこよくないのか。響くのか、響かないのか…そういうところにフォーカスを当て始めたんです。

 
 
●ほう。

 
 
そこから、バンドの曲ではない弾き語りのみのオリジナル曲を作り始めて。それも初見の人からするとバンドの曲だろうが弾き語りの曲だろうが同じじゃないですか。だとしたら、1本だけで成立する歌を歌おうと思って。

 
 
●はい。

 
 
でも大半はRhythmic Toy Worldのお客さんが来てくれるので、だったらやるたびに新曲をやろうと。そしたら今まで来てくれた人も楽しめるだろうし、初めての人も疎外感がないし。それと最近は少しずつですけど、ライブが終わったら特典の音源を手渡して見送る、ということもやっているんです。

 
 
へぇ〜。

 
 
なかなか1対1で話す機会なんてないじゃないですか。みんなそれぞれお気に入りの曲があって、だいたいそういうのはMVの曲ではないんですよね。「そこか!」みたいな発見があって、そういうエピソードを聞けるだけですごい前を向けたんです。バンドで与えられるものと、弾き語りでしか与えられないもの、それぞれをもっと作りたいなという意識になっていったんです。

 
 
●意識がどんどん変わっていったんですね。

 
 
バンドは楽しいんですよ。みんなで楽しく笑ってハッピーになろうぜ! みたいな。でも弾き語りは「いかに自分の弱さを隠さずに出せるか」っていうところを自ら実践していくというか。それで来てくれた人たちが何かしら重ねてもらえるような場所になればいいなと。

 
 
●得るものが大きいという自覚がある。

 
 
だからバンドで作る曲も、歌詞とか、コード進行もどんどん変わってきました。完全にメロディ先行になったり、歌詞先行になったり。だから僕は弾き語りにすごくやりがいを感じるというか、やればやるほど何かが変わっていくなっていう感触がありますね。

 
 
●なるほど。拓さんはどうですか?

 
 
うーん、バンドと弾き語り、違うと言えば違うし。違うのは気持ちの部分かな〜。弾き語りの方が気楽ですね。

 
 
●気持ちの部分が違う。

 
 
はい。その日の気分で全部決めることができるっていうのが、僕は好きですね。ステージに出ていって、自分の状態をちゃんと見てもらってっていうのが、僕が求めているアーティスト像に近い感じがするんです。「今日は調子悪いですよ」とか「今日すごく調子いいね」とか「今日は声出ません」とか、全部あらわになるじゃないですか。それが心地いい。ステージに立って「今日はこういう状態ですよ」って胸を張って言えちゃうみたいな。

 
 
●ということは、弾き語りでステージに立つときは、あまり決め込んでいない?

 
 
曲とかは事前に準備していくので、結局やることはあまり変わらないんですけどね。でも尺が変わってアドリブとか入れても、ちょっとミスって間が空いちゃったとしても、それを曲にできるというか、お客さんと一緒にライブを作っていくことができるじゃないですか。自分次第っていうか、その自由度の高さが好きなんです。逆に言うと、限られた時間の中でお客さんとの関係値を高めることができなかったら、もう何にもならない。いちばんの肝は、自分の状態を自分がわかっていていれば共有できる。それが心地いいんですよね。

 
 
●心地いいってすごいですね。

 
 
もちろん緊張することも含めてですよ。「なんか今日緊張するな」っていうのもお客さんはわかっているだろうし、それで30〜40分くらいの間で出来上がっていく…あれがいいんですよ。

 
 
●なるほど。太佑さんはどうですか?

 
 
2人が言っていたことを“そのとおりだな”って思いながら聞いていたんですけど、バンドってメンバーで作り上げたものを、その日のテンションに落とし込んでいくっていう感じというか。音楽は、唯一何回味わっても飽きない芸術らしいんですよ。他のものって1回見たり、1回食べたりしたら…2度目・3度目・4度目となっていくと飽きてくるものなんですけど、音楽って唯一何度繰り返しても飽きない。要するに音楽はそれまでに何十時間もかけて制作して、最終的に3〜5分くらいに収めていて。あっさりしていて答えを全部言わないからこそっていうところ。バンドにはそういう良さがあると思うんです。

 
 
●ふむふむ。

 
 
でも弾き語りは、さっき拓ちゃんが言ったように、絵を作っていくところから、お客さんや共演者と一緒に進めていくというか。バンドは「今日は何色になるだろう?」という面白味があるし、弾き語りは「今日は何の絵を描いてくれるんだろう?」という良さがある。拓ちゃんが言うように、いいときもあれば悪いときもあるし、うっちーが言うようにライブ中もお客さんと会話しているようなところもある。同じ“歌う”という行為ですけど、弾き語りは自分のペースで無駄にタメたり、緊張しているときは後でビデオを観たらめっちゃ速かったり。自分のテンションが丸わかりなところがおもしろいですね。
 
 
 
 
 
 

 
 

 
 
 
Interview:Takeshi.Yamanaka
Photo:マサ(Twitter, Instagram)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
JUNGLE LIFE presents
ENJOY MUSIC, ENJOY LIFE ACOUSTIC NIGHT

2019/4/5(金)代官山LOOP
出演:稲村太佑 / 村松拓 / 内田直孝
OPEN / START 18:00 / 19:00
AVD / DOOR ¥3,300 / ¥3,800(+1DRINK)
チケット一般発売(先着)
2019/2/10(日)12:00〜
ENJOY MUSIC,
購入ページURL
https://eplus.jp/sf/detail/2865630001-P0030001
問い合わせ:代官山LOOP
主催:JUNGLE☆LIFE

 
 
 
 

チケット完売!! 感謝を込めて撮り下ろしポスターを3名様にプレゼント!!

 
 
 
 
アルカラ
http://arukara.net/

Nothing's Carved In Stone
https://www.ncis.jp/

ABSTRACT MASH
https://www.abstractmash.com/

Rhythmic Toy World
http://rhythmictoyworld.com/
 
 

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