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Nothing’s Carved In Stone Vo./G.村松拓 続・たっきゅんのキングコングニー Vol.33:たっきゅんにリモートで6/14リリースのDigital Single『Dream in the Dark』のことを訊いたよの巻

続・たっきゅんのキングコングニー Vol.33:たっきゅんにリモートで6/14リリースのDigital Single『Dream in the Dark』のことを訊いたよの巻

SPECIAL ONE-MAN LIVE“BEGINNING 2020”や“Hand In Hand Tour 2020”が新型コロナウイルス感染拡大の影響によって延期となったNothing’s Carved In Stone。音楽シーン全体がライブ再開を心待ちにする中、彼らは3月にリリースしたDigital Single『NEW HORIZON』に続き、6/14にDigital Single『Dream in the Dark』をリリースする。「NEW HORIZON」と対になっているという「Dream in the Dark」はどのようにして生まれ、どのようにして言葉を紡がれたのか。先月に引き続き、たっきゅんにZoomでリモートインタビューを行った。
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
前回のインタビューは5/8でしたが、その後にLUNA SEAがホストのスカパー!フジテレビONE “MUSIC AID FEST. ~FOR POST PANDEMIC~”への出演がありましたよね。

 
 
そうですね。

 
 
ライブは収録という形で参加したんですか?

 
 
そうですね。みんなで別々に録ったやつを配信しました。

 
 
この1ヶ月間の活動というのはどんな感じだったんですか?

 
 
レコーディングが出来そうだったり、各々家で曲作りをしていました。でも自粛をしていた感じですね。その中で配信のお誘いを受けたりとか。

 
 
なるほど。

 
 
“MUSIC AID FEST. ~FOR POST PANDEMIC~”は、医療従事者の方やフロントラインワーカーズの方たちへの感謝を伝えながら、みんなでがんばりましょうという内容だったんです。なのでライブらしい配信ライブはあれが初めてでしたね。

 
 
反響はどうでした?

 
 
ライブの直後は時差があって観ることができなかったんですけど、僕も有料登録をして観たんです(笑)。

 
 
あ、そうなんですか(笑)。

 
 
反応は良かったんじゃないかなと自分では思っています。

 
 
ライブが出来なくなって3ヶ月経ちますが、ライブに対する熱はどうですか?

 
 
めちゃめちゃライブやりたいですね。

 
 
この期間、お客さんがパンパンに入った映像を観てしまうと、たまらなくなりますよね。

 
 
たまらないですね。それで僕らも計画していた配信ライブがようやく出来るんですよ。

 
 
 
 

 
 
 
6/27ですよね? 具体的にはどういう感じの配信ライブになりそうですか?

 
 
本当に全部初めてなので、自分たち的にもまだわかんないんですよ。

 
 
楽しみですね。

 
 
NUMBER GIRLのファイナル(NUMBER GIRLが3/1に無観客で行ったNUMBER GIRL TOUR 2019-2020『逆噴射バンド』@Zepp Tokyo)も観たんですけど、配信ライブでもかっこいいライブが出来るということがわかったんです。

 
 
ほう、なるほど。

 
 
音のことなど色々しっかり詰めて、自分たちの最大限の魅力を引き出せるライブにしたいですね。家で観ていても臨場感があったり、そういうライブにしたいと考えています。

 
 
特に拓さんはヴォーカルなので、無観客だと気持ちの持っていき方が難しそうだと想像するんです。お客さんの顔が見えないというシチュエーションのライブは、あまり経験がないですよね?

 
 
でもリハーサルとかで音を合わせるときに、本番より力を入れることがあるんです。

 
 
あ、そうなんですか。Nothing's Carved In Stoneはライブリハを通しでやりますよね?

 
 
そうですね。ものすごく集中してやるんです。そういう意味では確かに目の前にお客さんが居る時とは少し違うけど、きっと観てくれている人は居ると思うので…。

 
 
なるほど。

 
 
それに自粛期間中はラジオの収録とかを1人でやることも多かったので、“今やっている事柄は誰に向けてやっているんだろう”というのはイメージ出来るようになりましたね。そこによりリアリティが出てきた。

 
 
ああ、なるほど。それはこの自粛期間で培ったもの。

 
 
はい。ライブが100%出来ている時期だったらこういうことは思わなかったと思うけど。

 
 
そうでしょうね。そして3/27にリリースしたDigital Single『NEW HORIZON』に続き、今回もデジタル配信で『Dream in the Dark』がリリースされます。

 
 
Dream in the Dark!!

 
 
 
 

Dream in the Dark!!

 
 
 
ハハハ(笑)。そういうイメージ?

 
 
全然(笑)。

 
 
必殺技みたいな名前ですね(笑)。

 
 
「ツバメクリムゾン」がいちばん必殺技っぽいですね(笑)。

 
 
確かにそうですね(笑)。

 
 
「Dream in the Dark」も印象に残るタイトルになった気がします。

 
 
「NEW HORIZON」と「Dream in the Dark」というタイトルは象徴的というか、込めているものの強さと伝わりやすさを感じるんですが、そこは意識したんですか?

 
 
うーん、そこはいつも通りですね。タイトルは伝えたいことをひと言で説明出来るのがいいと思うんですよ。想像を働かせながらイメージを言葉に変えるのが僕のタイトルの付け方なので、そこはいつも通りでした。

 
 
でも、だんだんそこが強くなってません?

 
 
そうですね。年々いろいろな場所で無駄が削ぎ落とされている気がする。

 
 
歌詞の中に含みがあったとしても、タイトルはあまり含ませないというか。

 
 
確かに。「NEW HORIZON」も「Dream in the Dark」も、光みたいなものを意識させるようなタイトルにしようと思っていました。

 
 
なるほど。前回の「NEW HORIZON」の話の時に「制作は年明けから始まった」という話がありましたが、僕は今のこの世の中の状況に重ね合わせて「Dream in the Dark」を聴いちゃったんですよね。

 
 
去年アルバム『By Your Side』を作ったじゃないですか。“『By Your Side』の先に何を伝えるか?”と考えた時に、どんな状況にも当てはまるような、個人的ではないもので、聴いてくれた人が理解してその気持ちに寄り添えるようなものを提示したかったんです。

 
 
うんうん。「Dream in the Dark」は「NEW HORIZON」と制作時期は近いんですか?

 
 
同時に作っていて、対になっているんですよ。なので全くカラーが違う曲になっています。

 
 
この2曲は雰囲気全然違いますもんね。

 
 
そうですね。「Dream in the Dark」はNothing's Carved In Stoneのエモというか、ハードロックとかそういうところからの枠を外れたエモっぽい曲になっています。ポップだし。

 
 
うんうん。

 
 
「NEW HORIZON」はアメリカンな感じがしますね。

 
 
それは自然な対比として出来たということですか?

 
 
そうですね。アルバムを作る時と感覚は一緒かも。

 
 
全体のバランスを自然に取るというか。

 
 
はい。

 
 
「Dream in the Dark」は特にイントロのギターの音色や、曲全体の色合いというか明るさが…曲のタイプは違いますけど…「Brotherhood」とか「Winter Starts」とか「ツバメクリムゾン」に輝度が近いという印象を受けたんです。

 
 
そうそう。本当にNothing's Carved In Stoneのそっち側の曲という感じ。

 
 
Nothing's Carved In Stoneからしたらそこまで数はないタイプですよね?

 
 
そうなのかな。

 
 
この曲のきっかけは誰が持ってきたんですか?

 
 
これは真一(生形)がデモを作ってきてくれました。

 
 
どんな感じで?

 
 
シングル『Beginning』(2019年5月リリース)くらいからそうなんですけど、イメージが伝わるくらいまで作り込んできてくれますね。

 
 
そのデモを聴いて、メンバーの中でピンとくるものがあった?

 
 
うん。もともとNothing's Carved In Stoneのいいところって真一のメロディセンスや、ギタリストから見た無駄の無さというか。ギターのアプローチがギターっぽくないことをしていたりとか。ギターのフレーズをループさせて、シンセサイザーで作るようなフレーズであえてギターを使うんです。

 
 
ほう、なるほど。

 
 
踊れる感じになるのはそこですかね。もちろんリズム隊との相乗効果もありますけど。でも真一が作ってくる曲はそういうことが多くて、Nothing's Carved In Stoneっぽいなと。

 
 
ギターだけでノリみたいなものが出る?

 
 
そうですね。平坦にやっているんだけど、だんだん気持ちよくなってくるというか。

 
 
生形さんがデモを持ってきて、そこからバンドで詰める作業は結構スムーズだったんですか?

 
 
めっちゃスムーズでした。

 
 
歌詞はどういうイメージで乗せていったんですか?

 
 
 
 

 
 
 
「NEW HORIZON」と「Dream in the Dark」、1曲ずつ配信するということはみんなで話していたから、パンチがある方がいいなと思っていたんですよ。

 
 
パンチ?

 
 
1曲単位で配信するのが初めてなので、そこに意味が無いとダメだなと思っていたんです。

 
 
ああ〜、なるほど。

 
 
その曲が伝わりやすい形で落とし込みたかった。パッと日本語か英語か考えた時に、日本語かなというのはすぐ決まりました。

 
 
はい。

 
 
「NEW HORIZON」と「Dream in the Dark」は2曲同時に歌詞を書いていたんです。意識しているわけじゃないけど、通ずる部分があったんですよね。「Dream in the Dark」は“1人の時に聴いて欲しいな”と思っていたんです。だから“部屋”とか“孤独”とかそういう言葉が出てくるんです。

 
 
あ、確かにそうですね。

 
 
そういう言葉は気付いたら「NEW HORIZON」にも入っているんだけど(笑)。

 
 
それと同時に「Dream in the Dark」は“行く先”という言葉が繰り返し出てきますよね。結果的にですけど、この言葉は今の世界の状況にハマっている気がして。どうしても今の状況に重ね合わせて聴いてしまったんですよね。

 
 
本当ですか。でも完全に状況が変わってしまった人が居ると思うから、行く先が不安になるのは当然ですよね。僕も不安になるし。でもどんな状況になっても当てはまる曲になればいいと思っていたので。

 
 
大きく言うと人生を歌っているというか。

 
 
だからコロナは関係ないんです。僕がこの曲で本当に伝えたいのは、自分の望んでいる理想の姿やどういう風に人生を終えたいとか色々あると思うけど、それを求めていく上で壁はたくさんある。それに対峙して、新しい自分に会いに行く瞬間というのが大切な事だと思う…そういうことを歌いたかったですね。

 
 
なるほど。「Dream in the Dark」では印象に残るフレーズが多いんです。例えば、“変わり続けてでも/歌い続けるよ僕は”という部分なんですけど、助けられるんです。「変わり続けてもいいんだ」みたいな。

 
 
それってすごく難しいですよね。例えば中学とか高校時代の友達に会ったとするじゃないですか。

 
 
そう!

 
 
「お前変わんないな」と言われるのは嬉しいですよね。

 
 
僕は「めっちゃ変わった」と言われるタイプなんです。

 
 
フフフ(笑)。でもがんばってる人って中身はブレていなくても、何かを吸収して変わっていくものだと思うんだよね。そうすることで自分の中身と照らし合わせて新しい物が生まれたりとか、そういうことがあると思う。

 
 
はい。

 
 
自分で変わらないように流されないように気を付けているからこそ、変われない部分もあると思う。で、たぶんNothing's Carved In Stoneは変わらないことを求められているバンドだと思うんですよね。

 
 
うんうん。

 
 
それでも「自分たち自身がもし変わっていくようなことがあっても、それでも続けていくよ」ということが言えたら、自分だったら勇気が出るなと思ったんです。

 
 
僕は勇気が出ました。極端に言うと、行き先が変わってもいいと言われているような気がしたんです。“行き先”っていうのは自分が決めることなので。

 
 
うんうん。ひとつ上手くいっちゃうと、満足してしまうことがあるんですよね。

 
 
はい。

 
 
そういうのって自分を見失うことになりがちな気がするんです。やっぱり続けている人が強いと思うんですよ。

 
 
そうですよね。

 
 
そういう人に自分もなりたいと思ってるし、そういう気持ちを書きたかった。

 
 
なるほど。あと僕がグッとくる表現がもうひとつあって。“不安は今隣で笑い/行く先を囁く”というところで。もう“不安は今隣で笑い”というこの一行。

 
 
完全に山中さんが好きな部分だもん(笑)。この歌詞書けた時に“これ山中さん好きだろうな~”と思った(笑)。

 
 
ハハハ(笑)。これも勇気をもらえたり楽になる部分に通ずるんですけど、感情の状態を現象として客観的に捉えられるというか。そういう視点の表現だと思うんです。

 
 
もう1人の自分みたいな?

 
 
そうそう。何でこんな歌詞が出てきたんですか?

 
 
うーん、でも、誰にでももう1人の自分がいるじゃないですか。1人じゃないくらいいっぱいいるじゃないですか。そういうものに流されないようにがんばっているから。

 
 
うんうん。

 
 
今で言えば、今まで以上に家族と過ごすことになって、大切にしてたものに気がついた人も居ると思うんです。でも小さいことでイライラしたり家族と喧嘩っぽくなっちゃったり、“家にいるとこんなにしんどいんだ!”と思うこともあるんですよ(笑)。そういう話をよく聞くけど、そこをグッと堪えられなくなったら終わりというか。

 
 
はい。

 
 
でもそういう時に考えるのはもう1人の自分じゃないですか。だからもう1人の自分があまりよろしくない感情で囁いてくる時は、自分の事を馬鹿にして笑っているんだよと思った方が楽かなと思って書いたんです。

 
 
そう捉えたら楽ですね。

 
 
ハハハ(笑)。

 
 
前にそういう話を拓さんに相談したら「それは更年期障害だ」と言われましたけど(笑)。

 
 
ウケる(笑)。それぞれ自分との付き合い方があって、どこまで行ってもそういうものとの闘いだと思うんですよね。そこはもっと自分自身が楽になればいいと思いますね。でも難しいよね。そういうのは突如やってくるから。

 
 
囁くやつでしょ?

 
 
そう。突如やってくる。

 
 
やってきているのにも気づかないことありますしね。

 
 
しょっちゅうある。

 
 
むしろ僕が囁く方になっていたりする時もあるし。

 
 
フフフ(笑)。

 
 
日々そういう自分との闘いですよね。

 
 
そういうのをヒントに変えてやるしかないですよね。僕が書いていることはシンプルだと思う。

 
 
もう1つ心に残る歌詞があるんですが、それは“思い出せ”というひと言なんです。すごく力をもらえる。

 
 
忘れちゃうからね(笑)。

 
 
そうなんですよ。アホなので。

 
 
周りが見えなくなりやすい人とか、周りが見えなくなる時は、自分が見えなくなっている時だと思うんです。自分がどうなりたかったとか、自分がどこに行くのかとか、そういうものがもし思い出せたら、相手ももしかしたら自分と一緒だということにも気付けるきっかけになると思うんです。

 
 
はい。

 
 
「どこまでいっても人のせいにするなよ、自分のせいだよ」というのを言いたかった。

 
 
なるほど。「NEW HORIZON」もそうですけど、新曲に対してのお客さんの反応をステージで感じたいじゃないですか。それが待ち遠しいですね。

 
 
待ち遠しいですね~。

 
 
特に新曲を発表した後は、ツアーが始まるまでがすごく待ち遠しい期間だろうし。

 
 
そうですね。多分ツアーが始まった時のテンションはすごい暴走する気がする。

 
 
再開一発目?

 
 
うん。初ライブ並に緊張するかも(笑)。

 
 
確か代官山UNITでのNothing's Carved In Stoneの初ライブは4人ともめちゃくちゃ緊張したんですよね?

 
 
やばかったです。あれは、それだけ気持ちがあったということですね。再開一発目は演奏できないレベルでテンションが上がっちゃうかもしれない(笑)。

 
 
きっとどのアーティストもお客さんもそうなるでしょうね。

 
 
そうそう。同じ気持ちであることも表現したいんですけど、理想は「コロナでしばらく出来なかったから今日は特別なライブします」じゃなくて、やっぱりいつもの自分たちのライブがしたいですね。

 
 
それはNothing's Carved In Stoneの美学ですもんね。

 
 
うん。この曲にも通じることだけど、「状況でそんなにコロコロ変わっていたら、普段やっていることは何なの?」と思うんです。だからSNSに個人的にのめり込まないようにしてるのも流されたくないからだし、考えたくないことも考えた方がいいのかなと思うこともある。いいこともあると思うけど、でもやっぱり自分自身がこういう人生を選んだし、バンドで表現しているものくらいはずっと守っていかなきゃなと思うんです。

 
 
なるほど。新曲を聴いてしまうとやっぱり待ち遠しくなりますね。たぶん僕、泣きます。

 
 
ハハハ(笑)。

 
 
ステージの4人はいつも通りのNothing's Carved In Stoneかもしれないけど、僕は泣いてると思います。

 
 
泣かすわ(笑)。

 
 
アハハハ(笑)。やっぱり新しい曲が出来るということは楽しいですね。

 
 
めっちゃ楽しい。こういう曲を今の時期に出せたのは意味があったのかなと思います。

 
 
すごく意味あったと思います。そもそもコロナに関係なく、配信にチャレンジしてみようと始まった企画でしたもんね。

 
 
そうですね。やっぱり普段からの姿勢って大事ですよね。続けてきたからたまたまリンクしたんだと思う。

 
 
うん、そうですね。ブレてないから。

 
 
アルバムのツアー終わって「すぐ曲作ろうぜ」と自分たちでがんばってきたから、先が自分たちにも見えているんだろうし。だから続けてきてよかったなと自分たちで感謝するところだなと思います。スタッフにもファンのみんなもそうだけど、根本的には自分たちがブレなくてよかったなというのは、今の時期だからこそ感じています。
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
Digital Single
『Dream in the Dark』

2020/6/14 Release
配信先URL https://ssm.lnk.to/DreamintheDark

 
 
Nothing’s Carved In Stone Studio Live “Navigator”
6/27(土)19時〜(※1時間半〜2時間程度を予定)
チケット:¥2,500(税込)
受付期間:6/12(金)18:00~6/29(月)18:00
アーカイブ期間:6/29(月)20:00まで
申込専用URL:https://eplus.jp/ncis-st/

 
 
https://www.ncis.jp/
 
 
 
当連載へのメッセージや感想はyamanaka@junglelife.co.jpまで!!

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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