音楽メディア・フリーマガジン

RAVAR

1曲1曲に命が吹き込まれ、RAVARが形作られていく

2012/10/26@下北沢 ReG
“RAVAR ONEMAN LIVE”
SPECIAL LIVE REPORT

midnightPumpkinの活動休止から1年。最高の仲間を引き連れ、Vo.MAYAがステージに帰ってきた。結成して10ヵ月、この日ようやく始動を果たすRAVAR。誕生の瞬間を共に迎えようと集まった人達により、会場入口には長蛇の列。数十分押しで彼女らの初ライブにして初ワンマンは幕を開けた。

オーディエンスのそわそわした空気をドラムが打ち破り、いきなり“これがRAVARだ”と言わんばかりに4人の音と声を提示してみせた。メロディーは美しく、サウンドはガツンと響く重みを持ち、ハスキーなMAYAの声から叫ばれる言葉は爆発的で力強い。そんな楽曲達はすべて初めて聴くはずなのに、自然と手を上げ、求められれば声まで出してしまうオーディエンス。そうして会場中がひとつになることで1曲1曲に命が吹き込まれ、今、この瞬間、RAVARが形作られていく。そんなことを感じながら、私はステージを見つめていた。

途中、挟まれたMCでスペシャルゲストが来ているのだと言い出したMAYA。なんとTp.amagon、Sax.PE-、そしてmidnightPumpkinでサポートを務めていたTb.小池隼人というオーライブラスの3人が登場! ホーン隊の弾むような音と大きく振りかぶったパフォーマンスが加わり、めくるめくステージに引き込まれる。MAYAと隼人は懐かしさと再会の喜びで、楽しげにはしゃぐ。その姿を笑顔で眺めながら、拳を上げて盛り上がるオーディエンス。それでもさらなる熱を求め、「なめた顔してんじゃねえよ!!」と煽るMAYAの男前っぷりには脱帽だ。

「midnightPumpkinが休止になってから、自分のことを見つめなおしたの。でも、他の可能性を考えれば考えるほど、歌いたくて仕方なくなった」と語ると、小さな体から溢れる想いを「…&EVER」に乗せた。G.hikaruとBa.Bambiは向い合って笑い、サウンドと気持ちを重ねる。Dr.ShoWはすべてを開放しきって音に自らをぶつけていた。ミラーボールの光が飛び交う中、4人が爆発させた感情は、確実にオーディエンスの胸を撃ち抜いたのだった。

TEXT:Hirase.M

  • new_umbro
  • banner-umbloi•ÒW—pj