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12年間、絶えず演奏されてきた楽曲 「Fake star」が待望の音源化

先日、riceのオフィシャルHPにて12/25の赤坂BLITZを最後に無期限活動休止の発表がなされた。前進バンドRaphaelの活動休止後にriceを結成、12年間走り続けてきた彼らは、どのような想いを持ち、どのような考えでここまで辿り着いたのか? そして無期限活動休止についてはどのように考えているのだろうか? JUNGLE☆LIFEでは2ヶ月連続で櫻井有紀に迫り、10/24にリリースされたばかりのシングル『Fake star』、そして12/25の赤坂BLITZワンマンについて訊く。

 

 
●まず活動休止について訊きたいんですが、いつ頃から考えていたんですか?

櫻井:ぼーっと考え始めたのは今年の春頃なんです。もう12年も前のことになるんですが、riceの前身バンド、Raphaelの復活ライブ(10/31,11/1@Zepp Tokyo)の発表を4月のワンマン公演で発表したんです。

●はい。

櫻井:その頃に“年明けはちょっと休もうかな”と心に決まっちゃっていたんです。それで、自分のプライドにかけて2012年は華やかなriceのステージで…riceで終わるんだ! っていう決意が固くて。それにriceのこの12年間は元旦くらいしか休んでいなかったんですよ。だから勇気を振り絞って身体も心もちょっと休めてみようかなと。

●肯定的に休もうと。

櫻井:そうですね。「ちょっと長めの休暇を下さい!」みたいな。僕らはほぼD.I.Yで活動しているんですが、考えてみると1年くらい新曲を作れていなかったんです。色々と忙しくて。バンドマンやミュージシャン、アーティストにとっての“本分”の部分が疎かになるのは本末転倒ですし、僕は欲があるのでもっともっと成長していきたいんです。そのために少し休もうと。

●今回リリースとなるシングル『Fake star』ですが、初回限定盤と通常盤の4曲の共通点を感じたんです。それは時間が流れたことによってしか歌えないようなことで、一定の時間が流れた上での想いや振り返りや決意や希望…全体的にそういうことを綴った作品ですよね。

櫻井:まさにそうです。12年前、Raphaelが事実上ストップしてしまった理由というのが、当時リーダーだったG.華月の他界なんです。その華月が生前に「かっこいい! これシングルでいきたいくらいかっこいい!」とずっと言ってくれていたのが「Fake star」の原型なんですよ。

●はい。

櫻井:だから音楽をずっと自分が続けていくためにも、“誓いのフラッグ”じゃないですけど、この曲をライブでやり続けようと決めたんです。で、riceのワンマン公演ではこの12年間1度も欠かさずやり続けてきて。「Fake star」と同じく「Re:Bye」もずっとやってきましたし。

●なるほど。

櫻井:それに「Friends the nation」も同時期にできた曲なんです。この3曲は、作詞で言うと僕の1作目2作目3作目くらいのものなので荒削りな部分もあるんですけど、敢えてそのままでいこうということで。

●「Fake star」は、今まで音源化する発想はなかったんですか?

櫻井:12年前から“12年後に出そう”と決めていたんです。華月の13回忌ですね、数え年でいうところの。

●ああ〜。

櫻井:だからとにかく、どれだけ苦しかろうが自分が自分に約束したそのときが来るまで歌い続けようと思って歌い続けてきたんです。だから自分に誓った約束通りの期日で今回のシングルを発表できた、というところですね。だからさっきおっしゃっていただいた通り、ずっと時間軸を振り返っていくようなキーワードを歌い続けてきた曲なんです。だから今回の初回限定盤に関しては、12年の軌跡のパワーを持っている曲で固めようと。通常盤については、どのタイミングでも触れてもらえる方々に色んな受け取り方のあるテイストの曲があってもいいかなということで、書き下ろしの「カサブランカ」を入れたんです。

●「Friends the nation」はサウンド全体で一体感を生むパワフルな楽曲ですが、この曲は“Bonds Rock”と称されるrice独自のジャンル/コンセプトを象徴しているということですが。

櫻井:そうですね。“Bonds”は“絆”という意味で、ファンの方が命名してくれたんです。riceを始めてしばらくしたとき、ドラムの村田から「重くてしっかりしたものも叩きたい」というアイディアが出て「じゃあそういう曲を書くよ」ということで書いた先駆けの曲なんです。今もライブで軸になっているものは、こういうテイストの曲が多いんですよ。だからriceの基本形というか、バンドを理解するためにはわかりやすい楽曲だと思います。

●riceのライブを観ていると、まさにお客さんとの絆が強いと感じるんですよね。櫻井さんにとってお客さんはどういうものですか?

櫻井:うーん、家族みたいなようなものかなと思っていたんですけど、だんだん変わってきたんですよね。うちは女性が9割以上を占めるんですが…まあ最近はガッツリ異性として見てますよね。

●ハハハハハ(笑)。

櫻井:とにかくライブは、ニーハイでミニスカートで来てほしい(笑)。

●でも異性と考えたら、男としては“とことん楽しませよう”というモチベーションに繋がりますよね。

櫻井:そこなんです! 僕はそこからまた更に逸脱した世界観を作れるタイプではなくて、やっぱりひとりの人間というか男ですからね。だからお客さんを“ファン”という第三の性みたいな感じで扱うんじゃなくて、女子なんだからガッツリ異性として考えた方が自然かなと(笑)。

●その自然な感じはステージに出ていますよね(笑)。そして12/25には赤坂BLITZのワンマンが控えていますが、どのようなライブにしようと考えていますか?

櫻井:毎年“ありったけスーパーライブ”というタイトルを付けて、その年の最後のライブをやっているんです。毎回、その1年間お世話になった人たちにお声を掛けて、ゲストとして出ていただいてriceの曲を一緒に演奏していただいて。オールスター戦というかドリームマッチ的な感じですね。

●今回は“12年の集大成”という感じになるんですか?

櫻井:それも考えたんですけど、でもそうしてしまうと13年目が薄くなるような気がして。戻って来たときに全部リセットしてまたイチから…というわけではなくて、やっぱり今までの延長線で活動を再会したいんです。だから毎年のコンセプトと同じく、“2012年の集大成”というライブをしようと思います。

interview:Takeshi.Yamanaka