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SPECIAL LIVE REPORT:LOU DROG -心斎橋CLUB DROP 10th ANNIVERSARY feat.LOU DOG-

フレンドリーで自由なみんなの遊び場。それが心斎橋CLUB DROP!

2013/8/27@心斎橋CLUB DROP

【CAST】
[BAND] SUNSET BUS / NUBO / PAN / BUZZ THE BEARS
[DJ] SHiN(DxAxM/sevenneves) / ACCHAN (Feelin')
[FOOD]Buddy Buddy

 

アメリカ村に店を構えるライブハウス“DROP”の10周年記念と、SUNSET BUSのBa./Vo.SATOBOYによる服飾ブランド“LOU DOG”がコラボレートしたこの日のイベント。まずはトップバッターのPANが、“井の中の蛙 大海を知らず”とお馴染みSEで現れた。「こめかみ」の“まっしろなお米食べたい”という謎の歌詞のメロディーに乗せて“DROP10周年おめでとう!”と歌いお祝いの言葉を歌い上げると、そのまま楽曲へと流れ込む! Aメロはミドルテンポで身体を揺らし、サビで一気にスピードアップ。そして勢いはそのままに、ライブアンセム「オアシス」へ! ライブハウス=オアシスという思いが込められたこの曲通り、何もかも吐き出すことのできるこの場所は、何にも勝る癒しかもしれない。いつだってここは、最高に楽しい空間だ。

続いては3ピースメロディック・パンクバンド、BUZZ THE BEARS。まっすぐな歌声と胸に突き刺さるメッセージを、すさまじい熱量と共に放り込む。それに感化されるかのように、オーディエンスも腕を突き上げ、沸き上がるモッシュ&ダイブの嵐! 「光り」で会場が一体となってサビの“このままで終われない”とシンガロングする光景には、感動を通り越して戦慄さえ覚えた。「10年間、俺らが帰るライブハウスであってくれてありがとうございます」。G./Vo.越智健太がDROPへの感謝を告げると、ラスト2曲を一気に駆け抜ける。ファンとメンバー、そしてライブハウススタッフとの心の通い合いを、身をもって体感した。

「僕らが初めてここに来たとき、スタッフの8割が泥酔していました(笑)。でもそれって、それだけ自由な場所だってことですよ!」。そうDROPでの思い出を語ったのは、横浜発のライブバンド、NUBO。今年5月にリリースされたばかりのシングル曲「ナイモノバカリ」や、誰もが肩を組み踊り出す究極のマスターピース「Circle」など、ライブ映えするナンバーが目白押し。だがじっくりと歌詞に耳を傾けると、日常をドラスティックに切り取り、人間の弱さや優しさといった等身大な感情を正直に曝け出したメッセージ性の強い言葉に心を震わせられる。

最後はもちろんこのバンド、SUNSET BUS! この日バーテンダーをしていたSATOBOYは、DROPのスタッフシャツを着て登場。レゲエ的なバックビートのリズムのものや、とことんハジけたパンクソング、はたまたどことなく沖縄チックな楽曲まで様々なカラーを見せながら、陽気な空気感で辺りを包みこんでいく。特に「TRY HARD」のサビで沸き上がるような歓喜の声は、本当に心地が良い。ゆったりとした時間の中で、仲間とともに心ゆくまでお酒を酌み交わした。

アンコールで再び現れた彼ら。「どんな曲をやってほしいー?」と投げかけると、フロアから好き勝手に(笑)さまざまなリクエストが飛び交う。「サライ」「世界中の誰よりきっと」「このまま君だけを奪い去りたい」といった懐メロが多く挙がり、それに対してメンバーが即興でワンコーラスを歌っていったのだが、アンコールでは自分たちの曲よりも人の曲をたくさんやっていたほど(笑)。最終的にはトリプルアンコールまでなだれ込み、G./Vo.TEPPEIが「今日出会えたみんなにありがとう!」と言ったのち「DEAI」でフィニッシュ!

始終わちゃわちゃと、フランクな雰囲気に包まれていたこのイベント。まるで友達の家に遊びに行っているような気軽さと居心地の良さだった。この感じこそ、DROP最大の魅力のように思う。少し時間が空いたとき、なんとなく出かけたくなったとき、ふらっと立ち寄ってみよう。きっと、この自由でフレンドリーな空間には、とても楽しい“何か”が待っているから。

TEXT:森下恭子

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