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SPECIAL LIVE REPORT:キュウソネコカミ

追いつめられたネズミ達の爆進撃が始まった

2013/4/14@梅田Shangri-La “キュウソネコカミ『DMCC』〜ホントのワンマン<大阪編>”

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「まだまだお客様が入りますので、前に詰めてくださーい!」。そんな呼びかけが絶え間なく聞こえるほど、キュウソネコカミの大阪初ワンマンには多くのファンが駆け付けた。客足が落ち着いた頃を見計らったようにステージの幕が開けば「キュウソネコカミ」「JP」という、のっけからテンションMAXのセットリスト!

MCタイムになると、オーディエンスはこことばかりにヤジを飛ばす。どこからともなく「ほうれい線!」と声が飛ぶと、すかさずVo./G.ヤマサキ セイヤが「お前等がそんなこと言うから、鏡を見るたびに鬱になるんやぞ!」と切り返し、「化粧水使えー!」との言には「もう塗っとるわ!」とちょっと切ないリアルな返答(笑)。さすがはキュウソ、お客さんとのちょっとしたやりとりさえも逐一面白い。

「ファッションミュージック」「キャベツ」とディスコチューンを連発した後、ふいにセイヤがステージ横へと姿を隠す。暫くすると、2枚のレジャーシートを持って再び現れた。そしていきなり「前のベースが“もしもワンマンをすることがあれば、ふとんで寝てみたい”と言っていた。だからそれを実現したい」と告げ、オーディエンスにシートを持たせその上に寝始めたのだ! 良い意味で何をしでかすかわからない、破天荒なパフォーマンスには毎度ドキドキさせられる。

もちろん“お約束”的要素も健在だ。「困った」の後にまたセイヤがステージ横に引っ込むと、ここで“社会のしがらみ(メンバーが日頃のうっぷんや最近の出来事を書き連ねた段ボール箱。ライブ毎に新しいものを作っている)”を持って登場! ワンマンということで、特別にファンからコメントを募り段ボールに書き連ねた“ミニ社会のしがらみ”を読み上げる。「若いからって何でも許されると思うな」「東京に出て小さくなるなよ」「ほうれい線」…。「悪口ばっかやないかい!」というセイヤの叫びのとともに、本日幾度目かの大爆笑が巻き起こった。

ライブは後半へと進み、メロウなナンバーの「シャチクズ」から代表曲「DQNなりたい、40代で死にたい」へ! もはやイベントやフェスですら通用する知名度を得たであろう“ヤンキー恐い“コールは、今日一番の大合唱。アンコール1曲目では「大好きなアーティストの曲をカバーする」と言って銀杏BOYZの「あいどんわなだい」を歌い出す! 攻撃的なサウンドとポップさが共存した原曲を、キュウソらしいハッピーかつダンサブルな雰囲気へと見事にアレンジしてみせた。

そして「お願いシェンロン」でアンコール第一部を締めくくった途端、即座に「ヨコター!」「タクロウー!!」「ソゴウ!」「ソゴウ〜」「ソゴウー!!」とメンバーの名を叫ぶファン達。明らかに声援の多いソゴウに他の4人が嫉妬しつつも(笑)、ダブルアンコールで「TSUTSUNUKE BOYS」「役立たず」を披露。G.オカザワ カズマの鋭いギターリフも、Ba.カワクボ タクロウの骨太なベースラインも、Key./Vo.ヨコタ シンノスケのラップまでも、全編を通していつも以上にキレが良い。最後は最高の笑顔を残して、彼らはステージを後にした。

かつてはたった2人しかお客さんがいない日もあったという、キュウソネコカミのライブ。それがいまや梅田Shangri-Laを埋め尽くすほどのファンが集まり、こんなにも楽しい空間を作り出しているのを観ると、彼らが諦めずに音楽を続けてくれて本当に良かったと思う。苦節の時を経たネズミ達の爆進撃が、ついに始まったのだ。

TEXT:森下恭子
PHOTO:→SATOMIN←

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