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THE MODS

THE MODS 30th ANNIVERSARY SPECIAL LIVE “YA-YA-ROCK ON!!”2011/6/25@日比谷野外大音楽堂

 色んな時代のTシャツに身を包んだ愛すべきヤツらが森山と一緒に歌い、叫んだ伝説の夜

Review

日比谷野外大音楽堂の周りは開演前から黒山の人だかり。ライブが始まる前から客席の至る所で観客が立ち上がり、Vo.森山の名前を呼び、モッズコールが沸き起こる。
それも当然、ここ日比谷野外音楽堂は1982年、THE MODSがデビュー1周年を記念して開催したライブで“雨の野音”と後々まで語り継がれる伝説を残した場所。結成30周年、約束の地へと戻って来たTHE MODSを祝福するために集まった観客が客席を埋め尽くした。もちろんチケットはソールドアウト。開演前に雨がパラパラと降り始めるも、会場の熱気はうなぎ上りだ。
モッズコールはどんどん大きくなり、いよいよライブが始まった。幕開けは「LET'S GO GARAGE」。全員が森山と一緒に歌い、G.苣木のギターソロに酔いしれ、Ba.北里のグルーヴに身を任せ、Dr.周のビートで心と身体を躍らせる。一音一音にTHE MODSというバンドの計り知れないパワーを体感する。全員が拳を振り上げ、野音からはみ出さんばかりの音を膨大な熱量で受け止める。
「MAKE SOME TROUBLE」「TRUST ME」と最初からトバしまくる4人と、全力で追走するオーディエンス。フロント3人がドラムの方を向き、「壊れたエンジン」のイントロが鳴り始めた瞬間に客席からは大きな歓声。開演前、「ステージと客席は50/50(フィフティーフィフティー)」というTHE MODSからのメッセージが伝えられたが、まさにステージと客席の関係は50/50。バンドとファンの素晴らしい絆を感じる。
森山が発する言葉のひとつひとつが突き刺さる「STORY」、苣木がセンターに立って披露した「BACK TO ALLEY」と続き、熱気はますます高くなっていく。空がやや暗くなり始め、照明が4人の姿をくっきりと浮かび上がらせる。THE MODSには野音のステージがよく似合う。誰もがそう感じたはず。
周がヴォーカルを取る「RIGHT TIME RIGHT WAY」を披露し、ステージ後方にはバンド名を象った大きなロゴのバックドロップが現れる。そのロゴは「T-O-K-Y-O アイランド」の歌詞とリンクして光を放ち、会場全員が感情を込めながら森山と一緒に歌う光景は壮観だった。
ライブは後半に差し掛かる。ピンヴォーカルとなり、客席ギリギリまで身を乗り出してオーディエンスの興奮を更に煽りまくる森山は、広い野音のステージの端から端まで走り回り、全力で歌い、感情をほとばしらせる。そして印象的だったのは、MCで森山が「アニバーサリー的なライブは今日が最後かもしれない」と告げたこと。客席から「まだまだ!」「もっとやるよ!」と返され、感謝の気持ちを告げる森山。この日集まったファンにとって、THE MODSは永遠の存在なのだ。そんな彼らの気持ちに後押しされ、ステージの4人は「LIVE WITH ROCK'N'ROLL」でどこまでも真っすぐなロックンロールをスパークさせ、客席から放たれた大きなコーラスが日比谷の森に響き渡る。北里がメインヴォーカルの「EVERYBODY LOVES SOMEBODY」でOiコールが起き、大合唱の「COME ON DOWN」で本編が終了。
そして壮絶なまでのアンコールはなんと4回。その4回目、最後の最後にワンマンを締めくくったのは「LOOSE GAME」。THE MODSが今まで走って来た30年という軌跡。その軌跡の時々、色んな時代のTHE MODS Tシャツに身を包んだ様々な年代の愛すべきヤツらが、森山と一緒に、THE MODSと一緒になって“俺は仕方なく やってきたんじゃないぜ/俺は望んで ここへここへ来たのさ”と歌う。THE MODSという偉大なバンドと多くのファンたちが、また新たな伝説を歴史に刻んだ瞬間だった。

Text:Takeshi.Yamanaka