音楽メディア・フリーマガジン

Tri Mebius

古き良き時代と、新たなる時代の融合が、今始まる…

大阪を拠点とし、女性Voを擁するメロディアス・ヘヴィメタル・バンド、Tri Mebiusの待望の1stフルアルバム『Blind Materials』がリリースされた。ストレートなヘヴィメタル、ヘヴィロック・サウンドに叙情的なリフやテクニカルなギターソロが乗り、キャッチーな ボーカルが楽曲を見事にまとめ上げ、まさに「メロディアス」の名に相応しいサウンドを聴かせる。メロディアスに多転換していく楽曲と、変幻自在な音楽性を 軸に、『Blind Materials』~見えないもの~を書き綴った歌詞で展開していく。視覚的な情報よりも、人の内にある感覚や感情が及ぼす影響を、是非感じ取って欲し い。

Interview

●尚さんが女性ボーカルを執る"嬢メタル"というジャンルになるんですが、みなさん元々メタルをずっと聴いていた?

尚:もともとこういう音楽をしようと集まった訳ではないんです。各個人それぞれ好きな音楽はあるんですけど、その中で5人集まってできた最大限のいい楽曲を表現できる形が今の"Tri Mebiusの音"だったんです。もちろんメタルが大好きなメンバーもいますし、音楽の幅は意外と広いと思います。

●どういう経緯で結成されたんですか?

尚:もともとDr.KENTAと、G.雅仁、G.YASUSHIの3人が発起メンバーで、結成当時は雅仁がギターボーカルをしていたらしいんですけど、ギターを弾くことでいっぱいいっぱいでライブもほとんど歌っていなかったらしいんです。ちゃんと歌うパートがあるのにもかかわらず(笑)。そこからボーカルを入れようってことで、大学の軽音の先輩でもあるリーダー(雅仁)に誘ってもらったのがきっかけです。

●もともと女性ボーカルを入れようということではなく?

KENTA:雅仁が決めてきたことなので僕は全く知りません(笑)。

尚:"嬢メタル"って、ジャンルではなくて形態のひとつに過ぎないと思うんですよ。私以外の候補に男性もいたらしいんですけど、私の声のを気に入ってくれたみたいです。

●尚さんはメタルバンドのシンガーになりたかったんですか?

尚:実は小さなころからずっとピアノをしていて、初めて人前で歌うようになったのは17歳のころに「学祭でGuns N' Rosesのコピーをしたいから歌って欲しい」ってお願いされたのがきっかけなんです。それまでクラシックやJ-POPしか聴いた事がなくて、曲を聴いて歌詞を追いかけるのが精一杯だったんですけど、それからズルズルとデスメタルまで聴くようになって(笑)。今ではアクセルローズ(Guns N' RosesのVo.)は私の中でヒーローです。

●その時バンド誘われていなかったらTri Mebiusはなかったかもしれない。

尚:そうかもしれませんね。音楽を表現する方法として、例えばキーボードで参加する方法もあるし、バンドというものに興味はあったと思うんです。まさか自分がボーカルを、しかもGuns N' Rosesを歌うなんて思ってもみなかった(笑)。

KENTA:僕は小さな頃からずっと親の影響で、80年代のR&Bばかり聴いてきました。邦楽だと光GENJIくらいしか知らなかったし、バンドのバの字も知りませんでした(笑)。

●それはさすがに冗談でしょ(笑)。

KENTA:中学生にもなるとみんなでカラオケに行くじゃないですか? 当然歌える曲があるわけでもなく、これはまずいと思って記憶を辿っていくと何故かLINDBERGの「今すぐKiss Me」が頭に浮かんできたんです。どこかで聴いて引っかかっていただけだと思うんですけど、今思えばバンドサウンドの入りはLINDBERGだったかも知れません(笑)。それから小学校からの友人である雅仁からBLIND GUARDIAN(ジャーマンメタルバンド)のCDを借りて、半ば強制的にメタルの世界に足を踏み入れました。

●きっかけってどこにあるか解りませんよね。

KENTA:それが中1の頃なんですけど、その時にすでにジャーマンメタルを聴いていた雅仁がいろんな意味で1番ヤバいですね(笑)。

尚:彼はメタルのCDをよくジャケ買いするんですけど、彼の中では"魔法使い"が描かれていたら間違い無くアタリらしいです(笑)。

●それじゃ基本的にTri Mebiusの音楽性は雅仁さんにあるんだ。

尚:彼が曲の原案を作ってくるんですが、みんながアレンジをして、いい意味で変化していくことに寛大で、逆にみんなの自主性が求められていたり。今作『Blind Materials』は、過去の楽曲も新メンバーで録り直したものも収録されているんですけど、さっき言ったようにひとりひとりがあってのバンドだと思っているので、メンバー1人変わるだけで大きく楽曲も変わってしまうんです。新メンバーで録り直すことに抵抗もあったんですが、今のTri Mebiusをうまく表現出来たと思います。

KENTA:新しいベースのShuyaは、割と何でも"やりましょう"って言うタイプなんで、逆に迷いのあった僕らの背中を押してくれましたね。

●『Blind Materials』にはどんな想いが込められているんでしょう?

尚:今までの楽曲の歌詞を並べてみると、例えば人の感情であったりと、目に見えない物を歌っている事が多いなと気付いたんです。そこでタイトルも"見えないけれど大切な何か"という意味にして、ジャケットも目隠ししたり人間の感覚をモチーフにしたデザインになっています。

●なるほど。楽曲もバラエティに富んでますし、メタルという枠だけにとらわれていませんよね。

尚:私たち自身メタルバンドだと思ったことも無いし、言ったことも無いんです。似たようなバンドが少ないので逆に取り柄だと思っています。M-8「Proud Of You」は7分の大作で、ずっとライブのラストに演奏してきた曲なんですが、大作だけど聴きやすくて、お客さんからの評判が凄く良い。私たちのお客さんって割と年齢層が幅広くて、がっつりメタル! って楽曲が苦手な方もいらっしゃるんですが、そういった人たちからの支持が強い曲です。

KENTA:結成して最初に出来た曲で、ほぼアレンジも変わってません。自分達でもライブで演奏しないとしっくりこないし、大事な楽曲ですね。

●新曲も収録されていますね。

尚:8曲目の「Proud Of You」までが今までの楽曲で、M-9、10が新曲です。新しいTri Mebiusを感じてもらえたら嬉しいです。バラエティに富んでいるんだけど、しっかりとTri Mebiusというバンドを表現できているんじゃないかな。

KENTA:先を見据えて行動することがいかに大事かということを今作を作る過程で学びました。バンドを進めて行くスパンも見えてきたので、来年はまた新しい音源をお届けできるかと思います。

Interview:上田雄一朗

●尚さんが女性ボーカルを執る“嬢メタル”というジャンルになるんですが、みなさん元々メタルをずっと聴いていた?
尚:もともとこういう音楽をしようと集まった訳ではないんです。各個人それぞれ好きな音楽はあるんですけど、その中で5人集まってできた最大限のいい楽曲 を表現できる形が今の“Tri Mebiusの音”だったんです。もちろんメタルが大好きなメンバーもいますし、音楽の幅は意外と広いと思います。
●どういう経緯で結成されたんですか?
尚:もともとDr.KENTAと、G.雅仁、G.YASUSHIの3人が発起メンバーで、結成当時は雅仁がギターボーカルをしていたらしいんですけど、ギ ターを弾くことでいっぱいいっぱいでライブもほとんど歌っていなかったらしいんです。ちゃんと歌うパートがあるのにもかかわらず(笑)。そこからボーカル を入れようってことで、大学の軽音の先輩でもあるリーダー(雅仁)に誘ってもらったのがきっかけです。
●もともと女性ボーカルを入れようということではなく?
KENTA:雅仁が決めてきたことなので僕は全く知りません(笑)。
尚:“嬢メタル”って、ジャンルではなくて形態のひとつに過ぎないと思うんですよ。私以外の候補に男性もいたらしいんですけど、私の声のを気に入ってくれたみたいです。
●尚さんはメタルバンドのシンガーになりたかったんですか?
尚:実は小さなころからずっとピアノをしていて、初めて人前で歌うようになったのは17歳のころに「学祭でGuns N' Rosesのコピーをしたいから歌って欲しい」ってお願いされたのがきっかけなんです。それまでクラシックやJ-POPしか聴いた事がなくて、曲を聴いて 歌詞を追いかけるのが精一杯だったんですけど、それからズルズルとデスメタルまで聴くようになって(笑)。今ではアクセルローズ(Guns N' RosesのVo.)は私の中でヒーローです。
●その時バンド誘われていなかったらTri Mebiusはなかったかもしれない。
尚:そうかもしれませんね。音楽を表現する方法として、例えばキーボードで参加する方法もあるし、バンドというものに興味はあったと思うんです。まさか自分がボーカルを、しかもGuns N' Rosesを歌うなんて思ってもみなかった(笑)。
KENTA:僕は小さな頃からずっと親の影響で、80年代のR&Bばかり聴いてきました。邦楽だと光GENJIくらいしか知らなかったし、バンドのバの字も知りませんでした(笑)。
●それはさすがに冗談でしょ(笑)。
KENTA:中学生にもなるとみんなでカラオケに行くじゃないですか? 当然歌える曲があるわけでもなく、これはまずいと思って記憶を辿っていくと何故かLINDBERGの「今すぐKiss Me」が頭に浮かんできたんです。どこかで聴いて引っかかっていただけだと思うんですけど、今思えばバンドサウンドの入りはLINDBERGだったかも知 れません(笑)。それから小学校からの友人である雅仁からBLIND GUARDIAN(ジャーマンメタルバンド)のCDを借りて、半ば強制的にメタルの世界に足を踏み入れました。
●きっかけってどこにあるか解りませんよね。
KENTA:それが中1の頃なんですけど、その時にすでにジャーマンメタルを聴いていた雅仁がいろんな意味で1番ヤバいですね(笑)。
尚:彼はメタルのCDをよくジャケ買いするんですけど、彼の中では“魔法使い”が描かれていたら間違い無くアタリらしいです(笑)。
●それじゃ基本的にTri Mebiusの音楽性は雅仁さんにあるんだ。
尚:彼が曲の原案を作ってくるんですが、みんながアレンジをして、いい意味で変化していくことに寛大で、逆にみんなの自主性が求められていたり。今作 『Blind Materials』は、過去の楽曲も新メンバーで録り直したものも収録されているんですけど、さっき言ったようにひとりひとりがあってのバンドだと思っ ているので、メンバー1人変わるだけで大きく楽曲も変わってしまうんです。新メンバーで録り直すことに抵抗もあったんですが、今のTri Mebiusをうまく表現出来たと思います。
KENTA:新しいベースのShuyaは、割と何でも“やりましょう”って言うタイプなんで、逆に迷いのあった僕らの背中を押してくれましたね。
●『Blind Materials』にはどんな想いが込められているんでしょう?
尚:今までの楽曲の歌詞を並べてみると、例えば人の感情であったりと、目に見えない物を歌っている事が多いなと気付いたんです。そこでタイトルも“見えないけれど大切な何か”という意味にして、ジャケットも目隠ししたり人間の感覚をモチーフにしたデザインになっています。
●なるほど。楽曲もバラエティに富んでますし、メタルという枠だけにとらわれていませんよね。
尚:私たち自身メタルバンドだと思ったことも無いし、言ったことも無いんです。似たようなバンドが少ないので逆に取り柄だと思っています。M-8 「Proud Of You」は7分の大作で、ずっとライブのラストに演奏してきた曲なんですが、大作だけど聴きやすくて、お客さんからの評判が凄く良い。私たちのお客さんっ て割と年齢層が幅広くて、がっつりメタル! って楽曲が苦手な方もいらっしゃるんですが、そういった人たちからの支持が強い曲です。
KENTA:結成して最初に出来た曲で、ほぼアレンジも変わってません。自分達でもライブで演奏しないとしっくりこないし、大事な楽曲ですね。
●新曲も収録されていますね。
尚:8曲目の「Proud Of You」までが今までの楽曲で、M-9、10が新曲です。新しいTri Mebiusを感じてもらえたら嬉しいです。バラエティに富んでいるんだけど、しっかりとTri Mebiusというバンドを表現できているんじゃないかな。
KENTA:先を見据えて行動することがいかに大事かということを今作を作る過程で学びました。バンドを進めて行くスパンも見えてきたので、来年はまた新しい音源をお届けできるかと思います。
Interview:上田雄一朗

  • new_umbro
  • banner-umbloi•ÒW—pj