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Zeela(ジーラ)特集

ベースオントップ8軒目のライブハウス大阪梅田にオープン!!

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(L-R)
Zeela ブッキングマネージャー 尾上 敬亮
Zeela ブッキングマネージャー 白井 二朗
Zeela 店長 橋本 嘉文

関西屈指のライブハウスとして地元のアーティストを応援してきた堺東のGoithより橋本、尼崎Deepaより白井、そしてアメ村の住人として、その特異なキャラクターで、多くのミュージシャンとの交流を持つ尾上(K兄)の3名が集結。ライブハウス激戦区である大阪梅田に新潮流を生み出す!!

 

 

 

 

 

 

●ベースオントップグループ8件目のライブハウスがオープンということですが、まずはみなさんの担当と経歴を教えてください。

橋本:僕は店長をしています。つい7月までは堺東Goithというライブハウスで店長をしていました。

●では、Goithから引き続き店長業務をするわけですね。ポール(白井)は?

白井:Zeelaのブッキング担当でございます。系列店のライブハウス、尼崎Deepaに10年間いました。

●10年ということは、オープニング時から?

白井:お店ができて1年目くらいからですね。

尾上:僕はブッキングマネージャーをやります。心斎橋DROPで9年間制作をしていました。

●ほぼ10年選手が3人も集まって立ち上げるわけですが、それぞれ得意分野はどんなところですか?

橋本:バンドのブッキングでは、結構歌モノやポップロックといったバンドさんをよくブッキングしていて。堺東では、ヒップホップのアーティストさんとかも担当したりしていました。でも本当に幅広くて、ロックンロールやレゲエもやっていました。

●なるほど。ポールは?

白井:僕も特に得意なジャンルはないですね。オールジャンルでやっていますけど、結構アンダーグラウンド寄りですかね。尼崎は変わったバンドが多いので、そういう人たちが得意だと思います。

●K兄(尾上)は?

尾上:自分のブッキングはラウドロックが多かったりするんですが、アイドルの制作をやったりもしますし、ラウドでもギターロックでもヒップホップでもR&Bでも…何でもやりますね。でも結構意外だと言われるんですけど、ラウドロックはあんまり聴かないんです。15年前くらいは聴いてましたけど、最近好きなのは海外のUKロックとかオルタナディブですね。

●イメージがセックス&ドラッグ&ロッケンロールって感じだもんね。

橋本:そうですね(笑)。

●大阪のライブハウスは数が多いしシビアだとは思うけど、Zeelaはこれからどういったアプローチをしていこうと思っていますか?

尾上:意外と梅田のど真ん中にライブハウスは少ないし、キャパも250くらいなんで、新しい客層を引き込めるかなっていうところですね。僕はイベンターさんのイベントの窓口が多いんで、若いバンドがイベントに出られるよう、窓口になろうと思っていて。

●そういうところっていうのは、例えばフェスとか?

尾上:そうですね。12月にZeelaとRUSH BALLのコラボイベントがあるのですが、そういうのを見て“あの箱にでればこういう風に繋がっていけるのかなぁ”っていうのをバンドさんに知ってもらって「ここで頑張りたい」っていう風になってくれたら嬉しいですね。

●そういう意味では、梅田っていう今までのベースオントップになかった地の利ができた。

白井:K兄さんが大きなイベントに繋がる流れを作ってくれるんで、僕はそこに行けるような若手バンドを育てていくのが役割かなと思います。尼崎では神戸から来ている人も多かったんで、そっちの人たちが大阪に来るときはZeelaに来る流れを作っていきたいなと。

●若手を育てていきたいと。橋本くんは?

橋本:僕はお客さんに楽しんでもらえるようなイベントをやっていきたい。今の時代ライブハウスはいっぱいあるんですけど、できるだけ一般のお客さんが来ても入りやすいような店作りをしたいです。ライブハウスって独特な感じがあるじゃないですか。来たことがない子ってすごく来にくい場所やと思うんで、みんなに来てもらいやすい方針で頑張りたいなと。

●もともとクラブが好きっていうのもあるし、どっちかというとクラブの方が一般層も取り込めるというか。

橋本:初めて来た人でも、できるだけ居心地の良い場所になるよう努力しています。僕はそうですね。

●3人にコンセンサスが取れているようで、意外とバラバラなところが良いね。

一同:アハハハ!

橋本:バラバラ感が出てますか(笑)。

●出てるよ(笑)。出ているけど、ひとつのところにまとまるっていうのが面白いよな。何でなんやろ?

尾上:まあ…会社員の宿命ですね。

一同:アハハハ!

尾上:まあ、できる事がバラバラの人間が集まる方が面白いかなと思います。

●それぞれが自分の役割を認識してるから。かといって、意見が違うのは当たり前やからね。それをまとめているのはすごいと思う。

尾上:みんなで歩み寄るしかないですよね。

●例えば僕はずっと音楽に関わる仕事をしていて、やっぱりCDが売れないというのが事実としてあるわけで。バンドやアーティストの意識改革っていうところでは何か自分たち的に思うところはある?

尾上:そこをバンドに訊くと、あんまり答えを持っているバンドはいない印象ですね。「なんで音楽をやってんの?」って訊かれても、パッと答えられないというか。まぁこっちも訊くのに勇気いりますが(笑)。

白井:「売れたい」とは言いますけどね。

尾上:ホントに(笑)。ただインディーズで「売れるって何?」っていうのを説明できる人もいないと思いますし、ただ音楽で飯を食いたいのか、金持ちになりたいのか、女にモテたいのか、お金がなくても良いから気持ちを伝えて音楽を続けたいのか…まあ全然全部間違ってはいないというか、間違いとか正解とか無いと思うんですけど、その辺の意識改革みたいなのは時間がかかるイメージですね。遊びやノリからいつの間にか本気になっていたっていう人も多いと思いますし。音楽性にしても入りはモノマネから入って、どんなアプローチの曲をやってもそいつららしい曲になるまで時間がかかるというか。あまり答えになってませんが。。。

●バンドとミーティングをしたり、意識改革のための具体的な指導をする感じ?

尾上:打ち上げのときに、そういう話をしたりします。

橋本:音楽に対しては、ストイックでいてほしいです。「いろんな音楽を聴いて」っていうのはいろんなバンドに言いますね。やりたい音楽は何なのかを見つめ直したり、いろんな音楽を吸収したり…聴けば必ず身になると思うんで。音楽に対してまっすぐだったら、周りが動いてくれる場合もあるやろうし。

●それによって、出演するにしても企画力や推進力もないとあかん時代に突入しているでしょうし。

尾上:これはバンドのイベント然り、僕が言うことでもない気もしますが、やっぱり詰めの甘いところがありますね。持ち 時間が30分でも、2、3分はみんなよく押します。けど、フェスや大きいイベントに出たら絶対にNGじゃないですか。そういう普段やっている詰めの甘さが全部出ているなと。そういうときに僕は「ここ出来てなかったで」とか言いますけど。自分に人にも甘やかしてる部分がイベントがとよく見えますね。

●K兄の場合は、そういう10年を経ているわけやけど、ポールの場合はどんな感覚を持ってやろうとしているの? 若いバンドを育てるというと、君の存在は大きいと思うけど。

白井:今までは若手ばっかりやったんで、腰を据えてDeepaでやっていくっていう人たちがあんまりいなかったんですよね。大阪や神戸の人は、大体そっちがホームになるわけじゃないですか。だからZeelaではここに腰を据えて、一年間のスケジュールを立てて、「ここまでにこれを達成する」っていう風に育てていきたいと思います。もちろん、Deepaでもやれる奴にはしてましたけどね。

●ポールからしたら、環境的にはやりやすくなったというか。「自信を持ってホームでやっていけよ」って言える環境ができつつある。

白井:そうですね。

●ライブハウス(Zeela)の役割は、どういう風に考えていますか?

尾上:僕はバンドをやっていたので、バンドと一緒に考えて、できるのであれば手助けをする。解散しちゃった人も多いですけど、僕がいることでフラッと店に来てくれたりする場所でありたいですね。

白井:僕は“繋がりを作る”ですかね。やっぱりライブハウスに来ないとバンドマンってのは出会えないじゃないですか。それを僕がいろんな人たちに会わせて広がりを作ってあげるっていう感じじゃないかな。

橋本:僕も白井くんの話を聞いていて、そうかなと思いました。始まりはみんな学生の頃に音楽を聴いて“こんなカッコイイのがあるんや。自分もやりたい”っていう動機やと思うんですよ。それで楽器を買って最初は友達を集めてライブをしたりするんでしょうけど、箱のブッキングがなければ新しいバンド仲間もできないし、アドバイスがなければ続けていけないと思うんです。もっとどっぷり足を突っ込んで、他の対バンを見ながら「こうしたらええんや」っていうのを勉強していくもんやと思うし。

●Zeelaは11/22にオープンですけど、お店の大きな特徴とウリみたいなところでいうと?

尾上:アクセスは良いですね。梅田の泉の広場を上がってすぐなので。

白井:そうですね。あと、キャパシティ250人っていうのは梅田にはなかったし、使いやすいと思いますね。

尾上:スタジオも併設していますから、リハが終わって納得がいかなかったらすぐにスタジオも入れますよ。僕らもリハを聴いてあげる理由も作れるというか。「ここができてなかったよ」って言ってあげたらパッと練習できますし、それは今までにない強みかなと。

橋本:あと、生ビールが美味い店です。温度調整から樽のガス圧のかけ方まで、管理が徹底しています。

●オープニングイベントは決まっていますか?

尾上:初日のこけら落としは東京の友達のライオンヘッドと一緒に、smorgas、HAKAIHAYABUSA、SUNSET BUS、THE GAME SHOP、GNz-WORD、DJにUZUMAKIメンバーとか。アメ村感満載でやります(笑)。またOPENIG PARTYとして24・25日にこれも仲の良いFM802 の飯室大吾氏と一緒にやるイベントもあったりします。

●ド派手にかますぞという感じですね。ちなみに、みなさんの要チェックアーティストはいますか?

白井:僕はZZZ'sですね。よく海外にライブをしにいく逆輸入系なんですよ。尼崎出身なんですけどSXSW(サウス バイ サウスウエスト)とかに出たり、今年はヨーロッパツアーに行ったりしているんですが、これから人気が出るんちゃうかな? っていう感じです。

●尼崎って面白いポテンシャルを持っている人が多いよね。

白井:そうですね。独自の進化を遂げていくアーティストが多いんですよね。その辺を僕がZeela でいろんな人と繋がりを作って持っていけたらなと思います。

尾上:僕はカラスは真っ白とか。なにかあの子らに対してできることがあったらなと思います。

橋本:僕はZeelaのオープニングイベントにも出てくれるバンドで、ENTHRALLS、DENIMS、Hotelchloe。その3バンドはこれからも全力で応援していきます!

●なるほど。最後に、出演者やお客さんに対するメッセージをお願いします。

白井:みんなが幸せになれる箱だと思います。

尾上:出演者さんに対しては、精いっぱい人を呼ぶ・巻き込むっていうところに対してガッツリ頑張る意識は常に出してほしいですね。そしたら巻き込める輪も大きくなるんで、お客さんを呼ぶっていうことにも繋がるし、皆がそういう形になっていったら意識の高め合いになると思います。

橋本:僕はやっぱり、一般のお客さんに楽しんでもらえるようにしたいですね。チルアウトゾーンもあるので、ゆっくりくつろいでもらえると思います。お酒の種類や味、お客さんへの対応もしっかりやっていきたいです。もちろん、箱の顔になる受付の対応や店内のきれいさや照明も。大きい音に慣れていなくても、エエ音が出ていればそんなにしんどくないと思いますし、トータル面でいろいろやっていきたいです。

Edit:森下恭子

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