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Nothing’s Carved In Stone ここからまた彼らの新たな時間が流れ始める


 
 
 

INTERVIEW#1 Details to Sands of Time
新作『Sands of Time』に至るまで

 
 


「すごくバンドらしくなってきた。最初の頃はとにかく自分たちが演奏することにまず夢中というか、そこしか考えられなかったんですけど」


 
 
 
●シングル『Around The Clock』リリースツアー“Rigit Clocks Tour”(全12箇所ワンマン)はどうでしたか?
 
生形:ワンマンの最後が1/30の渋谷AXだったんですけど、実は2/1から今作のレコーディングだったんですよ。曲作りはだいたい済ませてから今回のツアーに臨んだんですけど、やっぱりそういう時だから状態がすごくいいんですよね。ライブリハをやるのとはまた違って、プリプロとかレコーディングの準備してる時ってすごく頭を使っているし、スタジオでちゃんと録りながらやるので感覚が研ぎ澄まされてるというか。そういう状態でツアーに出ることが出来たので、ライブ自体の完成度は高かったと思います。
 
●なるほど。
 
生形:あと、前回のツアーを踏まえてライブの流れがだんだんわかってきた。4人全員のキャラもわかってきたから、「ライブが上手くなった」って言ったら語弊があるかもしれないけど、バンドらしくなったという気がします。バンド内で自然と出来る役割分担ってあるじゃないですか。ライブ中にしても、例えば誰がムードメーカーでとか、そういうのがだんだんハッキリしてきたので、その辺がバンドらしくなってきたかな。最初の頃はとにかく自分たちが演奏するのに夢中というか、そこしか考えられなかったんですけど。
 
村松:あのツアーは、多分4人とも同じようなことを感じてたと思うんです。ポジションがわかってきたというか、お互いの人間性も。僕なんか特にそうだったんですけど、あまり4人とも深く関わってなかったと思うんですよ。でも2回ツアーをやって、それだけの時間を一緒に過ごしるとお互いが大体わかってきて。だから純粋にすごく楽しいツアーでした。4人で楽しめたっていう感じがあった。
 
●ステージの上に立っている時間だけではなく?
 
村松:それ以外の時間も含めてです。みんなで飯食いに行って、ゲネやってライブやって、打ち上げ行って、みたいな。やっぱりみんなそれぞれ他にもバンドをやっているから、一緒にいない時期っていうのが他のバンドに比べて圧倒的に多いんですよ。
 
●ああ、確かにそうですね。
 
生形:例えばひなっち(日向)はストレイテナーのツアーがあるから、次に会うのは7月の頭くらいなんです。でも、なんかそれはそれでいいんですよね。会うた度に新鮮だし。去年もそうだったんですけど、夏にライブをやって秋は会わなくて冬からまたって。それが逆にいいのかなって最近は思ったりもするんです。俺らはセッションをすごくやるようにしていて、何もない状態から誰かが弾き始めたら、それにみんなが合わせて曲にしたりするんですけど、それって新鮮さも大事だと思っていて。そういう意味でも今のような状態でいいのかなって思いますね。それぞれが色んなメンバーとやってきて、それを経てこのバンドで音を合わせた時に出てくるモノってやっぱりすごく新鮮なのです。だからセッションとかも、「そろそろレコーディングしようか」っていう時くらいしかやらないようにしてますね。
 
●出来る限り刺激的な感じで。
 
生形:うん。だから溜めて溜めてっていう。その辺はちょっと考えてますね。最近は毎日セッションやってたんですけど。
 
●過去のインタビューでも曲作りはセッションから始める的な話がありましたよね。で、今作を聴いた感想なんですが、Nothing'sってライブを大切にしているバンドだと思うんですね。ライブから色んなモノを得て、次の新しい何かを作り出すというサイクルで動いてるバンドだと思ってるんですが、そういうライブバンドから今作のような音というか、こういう感覚を受けた経験があまり無かったんです。それはどういう感覚かというと、情熱的であったり映像的であったり物語的だったり…音楽を聴いた後というよりも長編映画を観た後に近いような感覚だった。音楽の1曲なんて時間的にはすごく短くて、そこに込めることが出来る情報量なんて限られてるじゃないですか。なのに色んなモノが詰まっている気がする。「Nothing'sはセッションで曲を作り始める」という前知識を持って今作を聴き始めましたけど、こういう作品を複数の人間でセッション的に作っている姿が想像出来なかったです。
 
生形:そこは必ずメンバーで統一するんです。曲を作る時にしてもアルバムを作る時にしても。そうしないと…これは俺の勝手な考えなんですけど…バンドって複数の人間が集まってやることだから、結構バラバラになっちゃうこともあるんです。だからまず曲を作る時にイメージを統一させることはよくします。さっき言われた景色でもいいし。例えばアメリカのニューヨークっぽい感じとか、それだけでもだいぶ違うんですよね。そうすることによって全員から出てくるフレーズっていうのがちょっと統一される。だからそういう意味での話し合いは曲ごとにかなりやりました。
 
●作品としてはどういうモノにしようと?
 
生形:曲によってそれぞれイメージはあるんですけど、年食った感じというよりは、良い意味でちゃんと若者っぽいロックをやりたいなと。やっぱりみんな年取るとどんどん落ち着いてきちゃうじゃないですか。だから1、2曲目(「Chaotic imagination」「Cold Reason」)はどんどん押していったし。なんかそういう感じではありました。お洒落なのはお洒落で好きなんですよ。お洒落でちょっと聴きやすいというか、そういう作品も大好きなんですけど、今回は攻めていこうと。
 
●既発シングル『Around The Clock』の収録曲M-4「Around The Clock」とM-9「The Swim」も今作には入っていますが、この曲達がある意味作品のきっかけになったんでしょうか。
 
生形:そうかもしれないですね。「Around The Clock」は絶対に入れようと思ってて、それに加えてM-3「Sands of Time」とM-6「Sunday Morning Escape」は前回のツアーでもう演奏してたんです。「Around The Clock」と「Sands of Time」はタイプ的には近い曲で、「Sunday Morning Escape」は雰囲気がある曲だけど、その辺を核にして拡げていった。「じゃあ次はどういう曲を作ろうか」って感じ。
 
●なるほど。
 
生形:でもそれだけじゃなくて、M-5「Memento」というインストゥルメンタルなんかはアルバムのことを特に意識せず、ツアー中に出来たんです。ツアーのリハでひなっちがベースのフレーズを弾いて、それに合わせて。これこそセッションで作った曲ですね。自然に出来た。で、録りの直前に「じゃああれも入れようか」という話になった。1曲くらいインストがあってもいいかなって。
 
●「Memento」は歌詞が無いけど、でも景色が鮮明に見えてくるんですよね。
 
生形:まさにその通りで、景色が見えるような曲にしたかった。この曲が形になるまではすごく早かったんですけど、そこから映像が見えるような雰囲気を出すのに時間がかかりました。「Sands of Time」も時間がかかったし。逆に早かったのはM-2「Cold Reason」とかだっけ?
 
村松:うん。「Cold Reason」は早かった。
 
生形:「Cold Reason」は何も決めずにスタジオ入って、「何か曲作ろうか」って言って作ったんだよね。
 
 
 

INTERVIEW#2 Popularity of Sands of Time
更に進化した普遍性

 
 
 


「まずはメンバーが“いい”と言わなきゃイヤだし、いろんな人に“いい”と言ってもらいたいという気持ちが強い」


 
 
 
●曲調もリズムもかなりバラエティに富んだ11曲だと思うんですが…メロディと言い切っていいのかどうかちょっとわからないんですけど…普遍的なポピュラリティがどの曲にもあるような気がして。もしかしたらそれはバンドの個性なのかもしれないですが、耳に残る独特なメロディやフレーズや雰囲気があるというか。
 
生形:それはバンドの色なのかもしれない。
 
●意識していないんでしょうか?
 
生形:意識してるのかな? 正直よくわからないんです。“ポピュラリティ”という区切りがすごく難しくて。
 
●そうですよね。難しいと思うし、定義しづらいと思います。
 
生形:俺はハードコアでもポップなバンドっていると思ってて、そういう意味でポップな音楽が好きなんです。だからそこからはズレないようにしているというか。うちのメンバーはみんなそうだと思うんですよ。自己満足で終わっちゃうのがイヤというか。まずはメンバーが“いい”と言わなきゃイヤだし、いろんな人に“いい”と言ってもらいたいという気持ちが強いんですかね。
 
●ああ~。
 
生形:だから自然とそうなるのかな。わかりやすくは無いと思うんですけど、やっぱりポイントがないと。曲の中にグッとくるポイントだったり、抑揚だったり、さっき言ってくれた映画みたいな物語がないとイヤだというか。それは曲ごとにありますね。
 
●確かに“ポピュラリティ”というより“ポイント”なのかもしれないですね。わかりやすい例だと「Sands of Time」とかで、間奏やCメロのやや混沌とした感じはサビの普遍性を鮮明にしている。
 
生形:意識的にそうしているかどうかはわからないですけど、まさにそう聴いてもらいたくて作ってます。やっぱりなるべく焦点を絞るというか、“ポイント”を聴かせたくてそのために周りを作るとか。だから感覚的にはきっと映画と一緒なんだと思う。ちゃんとイントロがあって、クライマックスがあってエンディングがあって。曲を物語風に考えているんでしょうね。そこが一番大変ですけど。
 
●なるほど。でもその“ポイント”そのもの…例えば「Sands of Time」で言うとサビのキャッチーなメロディ…を作ることが出来るかどうかで曲の完成度が全然違ってくると思うんですよ。
 
生形:そこは出てくるまでやるしかないですね。メロディは最後に付けるんですけど、「この曲はキャッチーにしよう」と思ったらとにかく自分が納得するものが出るまで作り続ける。
 
●探し続けるという感じ?
 
生形:そうですね。でも「Sands of Time」はそんなに苦労しなかったんですよ。なんとなく曲が出来た時に「ここはサビにしよう」っていうことはみんながわかってて。わかりやすく言うと“Aメロを静かにやってサビでドカーンとやる”とか、そういうことを自然にやってるんです。だから、特にこういう曲は割りとメロディが作りやすい。でもどんな曲あれ、めげずにずっとやってればそういう“ポイント”は出てくるもんですよ。だからそんなに心配はしていない。
 
●なるほど。
 
生形:もちろん不安もあるんですよ。「Sands of Time」は俺がメロディを付けたんですけど、“すごくいいサビが出来たな”と思うんです。でもみんなに聴かせる時に、“果たしてみんなも良いと思うんだろうか?”という不安があって。で、みんなに聴かせるとだいたいわかるんです。「いいね」ってお世辞で言ってるのか、本気でいってるのか。顔を見ればわかるんで(笑)。
 
●そういうのは空気でわかるでしょうね(笑)。
 
生形:なんか「みんなピンときてないな」っていう時は作り直したりするんです。「Sands of Time」の時はみんな「すごくいいね」って言ったから、これは間違ってないなと。拓ちゃんがメロディを付けた「Sunday Morning Escape」とかもすごく良いと思ったし。
 
村松:俺も最初は不安だったからね(笑)。
 
生形:不安だよね。みんなに聴かせる時がまず不安だし。だからどの曲も「バンドのみんながそう思うのなら大丈夫だろう」っていう根拠を経て形になっているんです。
 
●メンバーのフィルターを通っているからこそ普遍性が確立しているんですね。
 
 
 

INTERVIEW#3 Words put in Sands of Time
必然的に置かれた歌詞

 
 
 


「とにかく自分の中から切り取っていかないとリアルじゃないと思っていて。そのリアルな部分を歌詞に書かないと伝わらない」


 
 
 
●すごく印象的だったのが、M-8「Slow Down」の頭と最後に入ってるスピーチなんですよね。ああいうサンプリングが曲の持つ世界観を増幅させていると感じたし、そもそもこの曲が綴っている空気感は独特ですよね。
 
生形:ディープな感じですよね。これもセッションで出来た曲です。オルガンのフレーズから始まるんですけど、最初はあのフレーズをひなっちが弾いてたんです。セッションしながらやってる時に「これはベースじゃないほうがいいな」って本人が言い出して、シンセで弾いて、どんどん作っていって。オルガンになってからかなり曲のイメージが見えてきて。
 
●スピーチが入っているので、初めて聴いた時はメッセージ性が強い曲かと思ったんですが、歌詞を読むと案外そうでもなかった。全体的に歌詞の内容が曖昧というか、直接的な表現があまりないですよね。
 
村松:僕はポエムがすごく好きなんですけど、この曲とかは完璧にポエムのつもりで書いたんです。散文的な感じでいいんじゃないかと。
 
●なるほど。でも、散文的な歌詞が多い中でちょっと気になったところがあったんです。まず「Sands of Time」に“それにしてもイカレた世界だね 多分君には耐えられなかった”(意訳)というフレーズがあるじゃないですか。
 
生形:僕が歌詞を書いたんですよ、この曲。
 
●あ、そうだったんですか。この一文がすごく印象に残ったんですよね。刺さったというか、ヒリヒリした。
 
生形:ここはちょっと深いかもしれないですね。
 
●“君”は耐えられなかった、ということですよね。どういうことだろう?って。
 
生形:そこに気付きましたか(笑)。実はM-11「Palm」で歌っていることとモチーフは同じなんです。
 
●あ、やっぱり。歌詞で気になったことがあると言いましたけど、「Sands of Time」のこの一文と「Palm」だったんです。
 
生形:よくわかりましたね。今作の中で、この2曲だけ俺が歌詞書いたんです。
 
●「Sands of Time」のアウトロのギターはすごく哀愁感があると感じたんですけど、そういうところからもなんとなくイメージされて。
 
生形:あのギターも2本あって、マイナーのコードが付いてるんですけど、それも歌詞の内容とリンクさせて。
 
●そういう意図みたいなモノが曲ごとに色々とあるから、僕は物語的な印象を受けたんですよね。歌詞にも共通している話だと思うんですが、前作のインタビューで村松さんが「Nothing'sをやるようになって“人に伝える”ことを意識し始めた」とおっしゃってたんです。そういう意識はより強くなってきてるんですか?
 
村松:その意識は今回も共通しているというか、多分無くなることはないと思うんです。でもシングルの時、明確にそう思い始めたと同時に、そこまで意識しなくてもいいかなと思い始めていて。
 
●というと?
 
村松:さっき「ポピュラリティの区切りが難しい」という話がありましたけど、ポピュラリティがあるかどうかは別にして、とにかく自分の中から切り取っていかないとリアルじゃないと思っていて。そのリアルな部分を歌詞に書かないと伝わらない。歌っている内容がわからなくても、なんとなくそれで伝わるモノはあると思うんです。そういう“リアルなモノ”が伝わればいいはずだから、そういうところを今回は意識したんです。
 
●伝える方法を大切にするというより、伝えようとする“そのモノ”を大切にするというか。
 
村松:そうですね。もちろん伝え方も大事だと思いますけど、その時に浮かんでくることとか、溜まってるストレスとか、そういうものを書いてる曲が多かったかな。
 
●語弊があるかもしれないですけど、Nothing'sの歌詞は自分のために書いてるというか、自分が進むために書いてるという感じがするんです。
 
村松:そういう意味では確かにそうですね。歌詞を書く時はいろいろ考えますけど、音楽をやっている他の人の言ってることとか歌詞よりも、僕は同年代の友達とかから刺激を受けることが多いんです。年齢を重ねるに従ってどんどん社会のネットワークを作っている人たちの一員になって、次第にその中心になっているのを目の当たりにするじゃないですか。
 
●そうですね。
 
村松:そういうのを見てると、確かに「自分は社会に対してどういうことを伝えられるのかな?」とか考えたりしますけど、ミュージシャンってその辺はズルいですよね。特にロックアーティストとかは自分の悩みとかそういう感情を書きなぐって、それで自分が進んでいく姿を見せるっていうのが本番というか。そういうことを1回やらないとダメなのかなと思った部分も確かにあったんです。
 
●でも、それによって助けられてる部分もあるわけですよね?
 
村松:すごくあります。「言葉に出すとよくわかる」って言いますけどそれと一緒で、書くと“別に何も考えてない”っていうこともわかるし(笑)。とにかく歌詞を書いて自分を見つめ直す、みたいな部分はあります。
 
●今の話は、M-1「Chaotic imagination」の歌詞とちょっと共通するような気がしたんです。
 
村松:あぁ~、そうですね。この曲は友達に対して歌ったはずだったんですけど、でもやっぱり自分に対しても言えますよね(笑)。
 
 
 

INTERVIEW#4 Nothing's Carved In Stone is true live band
真のライブバンドとして進化を重ねていく4人

 
 
 


「何が起こるかわからない楽しさってあるじゃないですか。俺らはそっちの方向なのかなっていう」


 
 
 
●初ライブから1年ちょっとですよね。
 
生形:1年3ヶ月くらいですね。
 
●なのにもうアルバム2枚も出すという。
 
生形:そこは特に考えていないんです。「みんなの時間がある時に曲を作ろう」という感じで作っていって、あとは期限を決めないといつまでもダラダラやっちゃう質だから、だったら期限を決めてサクッと出そうと。今回もこの機会を逃すと冬になっちゃうんですよ。みんなの空く時間を考えると。
 
●あ、そうか。単純に作れる時に作ったらこうなったと。
 
生形:うん。今作にはシングルの曲も入ってるし、リリースペースはそこまで速いと思ってないんです。まぁ制作は大変でしたけど(笑)。
 
●当初と比べて成長や手応えみたいな実感はありますか?
 
生形:お客さんが増えてきているのが純粋に嬉しいですね。昨日“ARABAKI ROCK FES”に出てきたんですけど(取材は5/3)、すごくいっぱいの人が観てくれたし。多分去年出てたら全然お客さんが居なかったんじゃないかと思う。そういう意味ではちゃんとバンドとして認識されてきているのかなと。どうしても一時的なプロジェクトみたいに思われちゃうから。
 
●確かにメンバーは他の活動もしてますけど、そういう見られ方もするんですね。
 
生形:そうですね。やっぱりバンドはそんな甘いものじゃないと思ってて、もちろんやるからには本気でやっているんです。それが伝わっていると実感できるのが嬉しい。
 
村松:僕は一番年下ということもあると思うんですけど、好きなようにやらせてもらってる感じなんですよ。だから僕たちは兄貴からパワーをもらって、切磋琢磨して、Nothing'sでいいパフォーマンス、レコーディングでもライブでも最高のモノが出せたら良いなと常に思っていて。パーマネントなバンドって色々タイプがあると思うんですけど、それぞれが別のバンドをやっているという今の現状…その僕達が持っているモノの合わせ技というか、そういうことが出来る良いバンドだという実感がどんどん強くなってます。だからずっと続けていければいいなと。
 
●リリース後はツアーも始まりますが、この4人でライブをするときの1番の面白味はどういうところですか?
 
生形:俺らはライブリハをあまりやらないんですよ。もちろん多少のチェックとかはしますけど、割りと他のバンドよりも少ないと思う。ライブをショーにしたくないんですよね。もちろんショー的なライブはライブで観てる方も気持ちいいし、完成度も高いと思うんですけど、俺らはもっと人間的じゃないとおもしろくないなっていう感覚が最近は特に強くて。
 
●ライブはそういうところが面白いと思うんです。
 
生形:通しのリハとかさすがに1回はしますけど、なるべくガチガチにしないように。何が起こるかわからない楽しさってあるじゃないですか。俺らはそっちの方向なのかなっていう。ライブとかでひなっちがいきなり違うフレーズ弾き出したりするし(笑)。でもそれがないと俺らは楽しくないし(笑)。
 
村松:うん。なんかそれが俺らっぽいかなと思います。
 
●どんどんそういう風になっていったんですか?
 
生形:そうですね。Nothing'sを始めた頃、俺はリハが少ないんじゃないかと思ってたんです。もちろん時間の都合もあったんだけど。だから当初はもうちょっとやってもいいんじゃないかと思ってたんだけど、でも全然大丈夫だったっていうかそっちのほうが面白い。要するに自分が怖がってただけかなと思って。俺は性格的にキッチリしている方なので、俺1人でやるとなると多分ものすごく細かいところまで決めないとイヤなんですよ。でもそれは俺が怖がってただけだなって。ひなっちなんか色んなところでセッションしてるから、それが普通になっているんですよ。もちろんメンバー個々がちゃんと責任を負った上でね。だからそういうバンドが面白いなって思えるようになったのは、このバンドをやり始めてから感じたことですね。
 
●要するに考え方ひとつだと。
 
生形:本当にそうですね。角度が違うだけ。キッチリしたライブはやろうと思えば出来るんですよ。曲間から何からキッチリ決めて練習すればいいんだから。だけどそうじゃないライブもやってみたいと思ったし、そういう方向性にNothing'sが合っていた。じゃあ、この方向でやってみようと。だからこれからどんどん自由になっていったら面白いですよね。もちろん曲は一切妥協しないで作ってるんで、そこだけブレなければ大丈夫だなと思う。レコーディングはしっかりやるけど、ライブはそれを再現するだけじゃないよっていう。そういうバンドでいたいですね。
 
●信頼出来るメンバーだからこそ出来ることですよね。
 
生形:そうですね。その信頼が無かったら、俺はみんなに言ってます。「もうちょっと細かくリハやろう」って。でもそれを言わないのは楽しいと感じているからだし、多分他のメンバーも楽しいと感じてる。このバンドで俺はそういうところを学びました。最初はドキドキしましたけど(笑)。
 
●とても健康的ですね。
 
村松:健康的ですよ。毎日がセッションみたいな感覚。
 
生形:やっぱり20何本もライブをやっていると、毎回同じことをやっててもしょうがないんですよ。だからNothing'sがすごく刺激的です。自分たちがまず興奮できる。
 
 
 
 
 
 

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