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LIVE REPORT:Chelsy

2014年のガールズバンドシーンを担うChelsy、初めてのフリーライブ

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うれしい×たのしい=Chelsy
チケット無料!集まれ!冬の大感謝祭
スペシャルフリーライブ!
2013/12/18@渋谷Star lounge

2014年のガールズバンドシーンを担うChelsy、初めてのフリーライブ

 「少しでも自分たちを知ってもらうきっかけになればいい」「いつも来てもらっているお客さんに対する感謝の気持ちを込めて」という理由で企画した、Chelsy初のフリーライブ。寒空の下、会場となったStar loungeにはたくさんの観客が詰めかけ、熱気が溢れていた。

 ほぼ面識のなかった3人によって2011年に結成されたChelsyは、この2年間でバンドして地道に活動を重ね、メンバー同士の絆を深め、目覚ましい成長を遂げた。全員が作詞作曲をこなし、キャッチーなメロディとロック感溢れるバンドサウンド、矛盾や葛藤をはらんだ等身大の歌詞は、2014年のシーンを担う存在へと自らを押し上げてきた。何よりCDリリースもしていない新人バンドが、いくらフリーライブとは言え、渋谷Star loungeのフロアを埋め尽くす観客を集めたこと自体が、バンドとしての期待値の高さを証明している。

 代表曲「Sixteen Age」でスタートしたライブ、Vo./G.MIOが放つ芯の強い歌とDr.AMIの繊細なコーラス、そしてその間で存在感を放つBa.SHIZUKAのベースライン。そのアンサンブルは抜群のバランスで、聴く者の胸にぐんぐんと響いてくる。

 この日はスペシャルなフリーライブ、持ち曲をすべて演奏するというだけあって演出も盛りだくさん。クリスマスソングや、リクエストを募ったカヴァーなども披露し、洋邦問わずロックからポップスまで通っているメンバーの多彩さを垣間見せる。

 そしてライブ中盤のアコースティックタイムでは、まるで息遣いまでが伝わってくるような肌触りのアレンジで心に染みわたるナンバーを披露。アコギの繊細なタッチが印象的な「Shutter」、MIOが「私たちは音を通して絆を深めてきた」と言って演奏された「キミとのキズナ」など、音の1つ1つに込められた想いがひしひしと伝わってくる。3人の幅広い表現力に魅了される。

 Chelsyのライブを観るのは初めてだったが、何よりも印象的だったのは、ステージで歌っているときのMIOが放つ存在感。先日のインタビューでは、次から次へと天真爛漫に話をするAMIや、マイペースに飾り気のない言葉を放つSHIZUKAとは対照的に、自分の気持ちを上手く言葉にできずに照れていた彼女だが、ステージで歌っているときのMIOはまるで別人。活き活きとした表情で、まるで水の中を自由に泳ぐ魚のように、言葉とメロディを紡いでいく。おそらく彼女は、楽曲に込めた想いをステージで言葉とメロディに載せたとき、初めて自らのすべてを解放する天性の歌い手なのだろう。

Exif_JPEG_PICTURE ライブは後半にさしかかり、会場を大きな一体感で包み込んだ「All My Love」、パンキッシュなサウンドでガンガン攻める「HERO」。観客は腕を振り上げ、ステージから放つ迫力ある音に負けじと身体を揺らす。間奏はこの日いちばんのダイナミックなアンサンブル。まるで火花を散らすように3人が音をぶつけ合い、会場の興奮はぐんぐん上昇する。そして本編最後は「ロケット」。オーディエンスがタオルをまわしながら3人と一緒に歌う光景を目の当たりにし、MIOがインタビューで言っていた「ライブは、お客さんと感情を共有することができるいちばん大切な場所」という言葉を思い出した。

 そしてアンコール。「私たちはもう決めたので後戻りはしません」とMIOが力強く告げ、バンドとしての意志を感じさせる「Change My Life」で終演。この日のライブを同曲で締め括ったことで、彼女たちの想いがひしひしと伝わってきた。

 終演後、メンバーにも知らされていなかったという全国タワーレコードでのCDデビュー(2014年3月19日4曲入りEP『I’LL BE ON MY WAY』リリース)とレコ初ワンマン(3月22日(土)渋谷eggman)が会場のスクリーンで発表された。3人はまだスタート地点に立ったばかり。これからChelsyがどのような成長を遂げていくのか、とても楽しみだ。

TEXT:Takeshi.Yamanaka