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10-FEET 『OVERCOME』

4月にリリースしたコラボアルバム『6-feat』が反響を呼んでいる10-FEETが次に放つのは、世の中に問いかける痛切なメッセージが込められた名曲「OVERCOME」。カップリングには、彼ら自身の音楽的なルーツが目一杯詰まった「JUST A FALSE! JUST A HOLE!」、そして盟友マキシマム ザ ホルモンとの夢の共作「ビタミン7」。
 
 
 


「誰もが最後は死んでしまうからこそ どういう生き方をしていくのかが重要」


 
 
 
●最近はSPACE SHOWER TVでレギュラーが始まったり、相変わらず忙しいですね。休みの日とかは何をしているんですか?
 
TAKUMA:最近はインドアですよ。家でずーっと犬を触っている。
 
●ペスでしたっけ?
 
TAKUMA:ケンタや。
 
●前にも言いましたけど、犬の話は全く興味ないですね。
 
TAKUMA:おい!
 
●そういえば6/14に新婦を出すらしいですね。
 
TAKUMA:そうです。いちびって(調子に乗って)シングル『OVERCOME』を出します。
 
●4/19にリリースした場繋ぎのコラボレーションアルバム『6-feat』で、曲作りとか制作の時間稼ぎは出来たじゃないですか(笑)。
 
TAKUMA:出来た(笑)。間は保てた(笑)。
 
●でも真面目な話、『6-feat』の反響は大きかったんじゃないですか?
 
NAOKI:大きかったですよ。
 
KOUICHI:BBSに「Dragon Ashが好きでKjの声が聴きたくて『6-feat』を買って、10-FEETが好きになりました」という書き込みがあったり。
 
●おお! 嬉しいですね。いい企画でしたもんね。
 
TAKUMA:やっぱり6曲ともいい反応でしたね。
 
●まさに他人のふんどしで相撲を取るアルバム…大金星ですね(笑)。
 
3人:(爆笑)。
 
TAKUMA:くっそー、なんか悔しい(笑)。
 
●シングルの話に戻りますが、今作はいつ頃作ったんですか?
 
TAKUMA:楽曲はずっと前からあったんですけど、最終的に仕上がったのはレコーディングの直前ですね。『6-feat』で「10-FEETはどういう所が良いのか?」と自分たちを客観的に見直すことが出来た。
 
●はい。
 
TAKUMA:そういったことを経て、今作の制作を通して「10-FEETはどういうことをすると最も力を発揮できるか?」というのがすごく見えてきたというか。
 
●ということは、今作にあたって改めて“10-FEETの良さ”を考え直したんですか?
 
TAKUMA:めっちゃ考えましたよ。特に俺の中ですごく悩んだかな。今回はオリジナル2曲とマキシマム ザ ホルモンとの共作1曲の合計3曲ですけど、「曲作りの時にどんな要素を入れたらええやろ?」とずっと迷っていて。
 
●はい。
 
TAKUMA:その結果出来た曲が2曲とも両極端な感じで、ぶっちゃけどっちもシングル曲として出したいくらいの勢い。でもシングルだからタイトル曲がやっぱり「どーも! これが10-FEETです!」という風に見られると思うから、そこもメンバーと話し合った。
 
●そうやって色々考えた結果、ジャングルビートな感じの「OVERCOME」をシングル曲に選んだんですね。これはJUNGLE LIFEにかけてジャングルビートの曲を?
 
TAKUMA:そうそうそうそう。
 
●やっぱりJUNGLE LIFEが好きだから?
 
TAKUMA:そうそうそうそう。
 
●というか、JUNGLE LIFEのテーマ曲?
 
TAKUMA:そうそう…もういい?
 
●編集部に印税は入ってくるんですかね?
 
TAKUMA:それは無理。
 
●いつも思うんですが、この「OVERCOME」の歌詞からも10-FEETなりの死生観を強く感じるんです。
 
TAKUMA:それはやっぱり強く考えていますね。「誰もが最後は死んでしまうからこそ、どういう生き方をしていくのか?」ということが、人間が最も考えるべきことだと思う。よくライブとかで「笑いながら棺桶に入ろう」と言っていますけど、本当にそうだと思う。
 
●はい。
 
TAKUMA:それと俺が今まで書いてきた詞というのは弱い人の目線で弱い人に共感してもらえる感じというか…。やっぱり力になれるような、支えになれるような言葉をチョイスしているようなつもりなんですよ。でも全くそんな言葉が必要のない人に対しては、耳障りにならないようにとも考えていて。
 
●なるほど。今おっしゃったように10-FEETは同じ目線で弱い人ならではのメッセージを発してきたと思うんですが、「OVERCOME」ではもっと広い範囲というか…同じ“愛”でも、今まで以上に対象が広くなった“愛”だなと。
 
TAKUMA:はい。
 
●具体的に言うと、この曲では戦争や不治の病に関することを歌っているじゃないですか。それってすごく勇気がいることだと思うんです。そういう視点の違いも感じました。
 
TAKUMA:確かに勇気はすごく必要でしたね。インターネットでいろんな闘病生活を送っている人の書き込みを読む機会があって。絶対にそういう立場になってみないとわからない気持ちだと思うんですけど、そんな人達もすごくしっかり書き込みをしているんですよ。
 
●はい。
 
TAKUMA:TVのニュース番組とか、こういう人の病気のことを取り上げたほうが絶対に世の中の役に立つんじゃないかなと。
 
●ああ、それすごく思います。無駄なニュースがとにかく多い。
 
TAKUMA:そのほうが少年犯罪が少なくなったり、病気の人を励ますことが出来たり、国が良くなったりすると思うんです。そういうことがありすぎて…もっとTVとか有効な使い方があるんじゃないかと心から思う。
 
●はい。
 
TAKUMA:ガンだとかB型肝炎だとかエイズとか…色々な不治の病を患っているひとがめちゃくちゃいるじゃないですか。そういうことはTVではあまり触れていないんですよね。多分本当に助けて欲しい人はめちゃくちゃいるんだろうなと思っているんです。
 
●なるほど。
 
TAKUMA:俺がその立場だったら助けてほしいと思うし、好きなアーティストにはそういうことを歌ってほしいし…「何かやらな!」と。
 
●強く思ったんですね。
 
TAKUMA:うん。それって10-FEETがやってきたことと繋がるし。すごく安易な言葉を使ってしまいますけど、そういうことを伝えるためには偽善者と思われたら駄目だと思うんです。だからバランスはすごく考えましたね。サウンドであったり、言葉の選び方であったり。でも歌にしてCDを出す限りはどんなに神経を使っても「おまえにそんな事言われたくないわ」と思っている人はいると思うんですよ。
 
●確かにいるでしょうね。
 
TAKUMA:でも例えそう思われたとしても、歌うべきテーマだと思うんです。バランスだとか言葉の選び方は確かにいろいろ迷いましけど、根本のテーマに関しては一切迷いはなかったですね。そういうことばかり考えていたら気持ちが重くなってしまうけど、でも考えるべきことだと思います。
 
●10-FEETが出してくるメッセージは毎回興味深いです。
 
TAKUMA:ワビサビなんですよ。「あれ? ちょっと待てよ?」と思ってもらいたい。
 
●そして2曲目の「JUST A FALSE! JUST A HOLE!」ですが、「OVERCOME」とは対照的ですね。
 
TAKUMA:テーマは共通しているんですよ。"生命”や"人間のパワー”みたいなものを歌いたかったんですよ。表現の方法は全く違うけど。
 
●なるほど。サウンド的には10-FEETが今まで持っていたものをずーっと遡って出していった感じですよね。
 
TAKUMA:そうですね。だから色々悩みましたけど、「OVERCOME」と「JUST A FALSE! JUST A HOLE!」で結局は10-FEETの全部を見せているんですよ(笑)。
 
●ですよね(笑)。この曲は「OVERCOME」ありきで作ったんですか?
 
TAKUMA:いや、特に意識はしていないです。結果的にいいバランスになりましたね。
 
●そして問題の3曲目、マキシマム ザ ホルモンとの共作「ビタミン7」ですが。
 
TAKUMA:めっちゃ面白かったですよ(笑)。もともとは名古屋でマキシマム ザ ホルモンとライブをした時に、俺が泊まっている部屋でマキシマムザ亮君がとお互いアイデアを持ち寄って適当にセッションをして。そこで元ネタが出来たんですけど、曲の構成は俺の頭の中にあったから連絡を取りつつこっちで仮歌を入れて。最後にマキシマム ザ ホルモンのメンバーと一緒にアレンジを詰めて。
 
●もともと共作の話があったんですか?
 
TAKUMA:いや、具体的な話はしていなかったんですよ。でもずっと前からマキシマムザ亮君と「一緒に曲作りをしたいよな」という話をしていて。なんかね、彼らの曲を聴いてすごく共通点を感じていたんですよ。作り方とか閃き方とかが似ているなと思っていて。
 
●ああ、なるほど。
 
TAKUMA:だからめっちゃ楽しかったですよ。こういう歌詞も初めての経験で。もう30分くらいで書いたんです。その後にサビとか言葉の使い回しをマキシマムザ亮君がアレンジをしたり、新たに作ってきてくれたり。レコーディングは盛り上がりましたよ。
 
●この2バンドのメンバーが揃うだけでも盛り上がりそうですね。
 
TAKUMA:俺ら3人とも女装して、レコーディングブースの端っこにテーブルとソファーでボックス席を作ったんです。掴みでどれだけホルモンを笑わせられるかで、この曲がいい曲になるかどうか決まると思っていたから。
 
●はい(笑)。
 
TAKUMA:俺が仮歌を録っている間にNAOKIとKOUICHIが買いに行って。
 
KOUICHI:女装グッズとか衣装とか。
 
NAOKI:結局2時間くらい探し回って。ピッチピチのミニスカート履いて、派手な服を着て。それでメンバーとマネージャーにプレゼント用のヨン様のストラップを買いました。
 
●やりすぎや(笑)。
 
TAKUMA:「おはようございまーす」とマキシマム ザ ホルモンのメンバーが入ってきて、俺らの姿を見て。なんか面白いリアクションが取れなかったから悔しい表情をしているんですよ(笑)。「もう1回最初からやり直す」と外に出て、リアクション取るところからやり直ししていました(笑)。
 
●お互い笑いには貪欲ですね。
 
TAKUMA:俺もフルチンでスカート履いて。メニューに"TAKUMAスカートめくり 5000円”と書いたら、あいつらホンマに「これ頼むわ」と5000円出してきて(笑)。レコーディングはもうそのままのフルテンションで、もう好き放題だったけどめっちゃいい曲になりました。
 
●いい曲ですね。ライブではどうなるんですか?
 
TAKUMA:ライブではトラックだけ流して、みんなでマイクだけ持って演るほうがいいでしょうね。こないだね、これを聴いてうちの姉が大爆笑していました。「今からこれを1曲目に変えられへんの? これがいちばんええわ」って(笑)。
 
一同:(笑)。
 
●今作は3曲だけですけど、もう聴きどころが満載で。
 
TAKUMA:そうそう。満載ですね(笑)。本当に今回はアルバムみたいな感覚です。
 
●では最後にメッセージをお願いします。
 
NAOKI:ロットングラフティーの通販限定の新譜がヤバいです。チェックしてみてください。
 
TAKUMA:ロットングラフティーは今年もガンガンやっていくので、是非ライブに遊びに来てください。
 
KOUICHI:これからもロットングラフティーは頑張っていくので、よろしくおねがいします。