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繋げ! 東北ライブハウス大作戦☆LIFE Vol.37

2011年3月11日。あの日からわずか3カ月後の2011年6月に産声をあげた「東北ライブハウス大作戦」。ライブハウスに生きづく人たちの、“真実と志”を伝えるために…。

チェーンコラム37人目 半田安政(Showcase)

OVER ARM THROWの洋平さんからバトンを受け取りました、ライブカメラマンの半田と申します。
家系ラーメンは横浜のバンドから教わりました。

今は2016年。あれから5年経ちますね。突如何気ない日常に突然割り込んで来た大震災。
翌日に宮崎でバンドが解散ライブをするということで撮影に行きましたが、交通網がマヒしていたために大変な思いをしました。
2011・12に写真展“ONE”と“ONE2”を開催させていただき、来場者からいただいた入場料の利益はRACCOS BURGERによる被災地での炊き出し支援、南三陸町で避難生活をされていた方々へ衛生用品として、そして、東北ライブハウス大作戦へと託させていだきました。

当時「他人任せで自分は動いてねぇじゃねぇか」という思いがあったのですが、その後沿岸部に生まれた3つのライブハウスへバンドと共に現地へ行き、その場の「音」「空気」「感情」を写真にのせて発信することによってその葛藤は自分の中では次第に打ち消されていった気がします。
正解は分からないけど、これが自分の気持ちの着地点だったのかなって。
東北に限らず、各地でのライブハウスでの出来事を発信するのはライブカメラマンの責務の一つだと、今では思っています。
正直それまで自分の役割がちゃんと分かっていなかったのかも知れない。

大震災なんてなかった方がもちろん良かった。
でも気付かされたことがとても多かった。

僕の写真展や写真集のタイトルの“ONE”には、唯一無二のバンドの音、二度とない一瞬、二つとない命、一期一会、そしてあの当時の皆が心を一つにしようとしていた情景の、という沢山の意味の“ONE”が込められています。

2012年に初めて大船渡FREAKSへ行った時に通った陸前高田の風景を見て、言葉にならず泣いてしまいました。
国道45号線の風景は、宮古・大船渡・石巻間を通過する度に復興に向けて様変わりしていっています。
東北はご飯は美味しく、人は温かく、海はきれいでとても優しい土地です。
皆さんも機会を作って好きなバンドがあの場所で鳴らす音を体感しに訪れてはいかがでしょうか?
僕と同じように、きっと大切な何かを得られるんじゃないかと思います。

あ、各地のトンビには気を付けてくださいね!
コンビニで買ったフライドチキン食べ歩きしてると一口しか食べてないのに空から奪取されます。笑

さて、「バンドマン以外のバトン受取人の回」キャンペーンということで、大船渡出身でありFREAKSにも通っていたという音楽が大好きなモデルの藤野有理さんに繋ぎたいと思います。宜しくです!

半田安政(Showcase)
Showcase Prints( http://www.showcase-prints.com/ )

 

D35_6807(web用)大船渡FREAKSへ横浜バンド達と行った「爆裂ツアー」での思い出深い一枚。
周辺には建物がなくなっていたために、ずいぶん後ろへ下がってこの写真を撮ったという事実も痛切な記録です。

 

 

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