音楽メディア・フリーマガジン

今月のリリース Vol:209

今月のおすすめリリース

『BRING IT ON!』

Artist : SA

パンクロックを基本としながらも様々な要素を取り入れたサウンドと、初見の観客をもゴッソリかっさらっていく激アツなライブで、熱狂的な支持を集めるSAのニューアルバムが完成! フロア爆発の激烈ナンバーから、涙腺崩壊ソングまで、飾りを一切脱ぎ捨て、シンプルなまでに喜怒哀楽をブチ込んだ渾身の1枚。今年7/11には、“聖地”日比谷野外大音楽堂で初のワンマン・ライブも決定! 怒髪天が會長を務めるSA野音公式サポーター「SAコムレイズかかってこん會」には、ラフィンノーズ、チバユウスケ&クハラカズユキ(The Birthday)、Ken Yokoyama、TOSHI-LOW(BRAHMAN)、THE MODS、フラワーカンパニーズ、志磨遼平(ドレスコーズ)、the pillowsをはじめとするSAを愛する多くの仲間たちが入會中。歳を取るということは、大人しくなるって事なのか? 夢を諦めるって事なのか?
ただ1つ言えることは、SAは若い奴の背中も、大人の背中も押してくれる。「まだやれる」って押してくれる。SA、浴びてみて下さい。

レビュー執筆者:MAVERCIK KITCHEN 国広克典 タワーレコード在職中にはイベント“MAVERICK KITCHEN”を企画するなど、数多くのロックバンドとのコラボ企画を手掛ける。現在はフリーランスでプロモーター・ライターとして活動中。

『Next Stage』

Artist : 荒木宏文

D☆DATEのリーダー、荒木宏文(読み:あらき ひろふみ)が、ソロデビューシングル『Next Stage』を4/1にリリース!
ソロでは生音の楽曲で歌いたかったという荒木。希望が叶い、荒木本人が書き下ろした作詞で、楽曲は新鋭ロックバンド“BACKDRAFT SMITHS”が担当。
ソロデビュー曲「Next Stage」に対して「自分自身、新しいステージに向かう事に対する宣言でもあり、新社会人、新入生、新学生のみなさん、また新しい事をしたい、しようと考えてる皆様、新しい環境で戦う皆様の背中を押せたらと思います。素敵な出会いに、そして、この作品を通して出会える全ての方に感謝し、お届けします」とコメント。
役者としても活躍している荒木だが、表現者として役者というキャリアが音楽にも活かされている歌詞。実に男気に満ちた力強い言葉で想いが綴られている。

レビュー執筆者:エイベックス 木村恵美子 TOKYO No.1 SOUL SET / 土岐麻子 / 大森靖子を担当。3/4から大森靖子&THEピンクトカレフのアルバム『トカレフ』発売中!

『FIGHT LIKE A GIRL』

Artist : Saku

『FIGHT LIKE A GIRL』、アルバムタイトルからすでに女子力を感じる。それなのにエレキを高々と持ち上げて「どうだ!」って真っ直ぐに見つめ返されてるジャケ写。気になる。
「女子力」という言葉に強い抵抗はありながら、キュンキュンした気持ちがずいぶん足りてないのを認めざるを得ず、心を決めてSakuを聴く。真っ向勝負! ヴォリュームMAXの爆音でヘッドフォンを使って聴く。すると、ド頭からストレートにロック。間違いなくロックなのに、Sakuの甘くて可愛らしいけどどこか芯の強さも漂う歌声が絶妙に混ざり合って、カラりとした潔い音で攻めてくる。「あたしを好きだなんて天才かも」ってサラッと言えちゃう。
爆音で聴き続けると、だんだん心拍数が上がってくる。この感じもなんだか気持ちいい。妙にワクワクして、根拠はないけどたぶん今日はいろんなことが上手くいく。そんな気にさせてくれる。
参りました。

レビュー執筆者:SPACE SHOWER MUSIC 松尾由恵 犬と猫とお酒と仕事が人生の90%くらいを占める、堕落気味の人生を謳歌中。

『Love Again』

Artist : SelfishJean

SelfishJean小池龍也。甘く色っぽい声、の割に中身は男くさくて、音楽の先駆者達への尊敬の気持ちや、バンドの先輩や仲間を大切にする、アツい男です。そんな彼のソロプロジェクトとしてスタートしたSelfishJean。素晴らしいベーシストとドラマーを向かい入れ、バンドとなり、ギアをもう一段踏み込んだタイミングでリリースされるミニアルバム『Love Again』。一足先に聞かせてもらいました。本当にブレないぜ小池龍也。あいつ、こんな音楽がやりたくて、こんな歌を届けたくて、仕方ないんだろうなぁ。軽やかで、優しくて、ちょっぴり懐かしい。脈々と受け継がれるポップソングへの希望や憧れ、それを残そうとする気概も感じ取れて、ドキドキしました。この作品は日常にフィットして、日々を色鮮やかに彩ってくれる音楽です。FoZZtone渡會さんが描いたジャケットもハマっています。
リリース本当におめでとう! 届けー!

レビュー執筆者:小野雄一郎 butterfly inthe stomachのボーカルギター。4/24下北沢GARAGEにてイベント開催! ザ・チャレンジのチャレンジオノマックとしても活動中

『LIQUID』

Artist : パノラマ虚構ゼノン

おい! そこの老若男女紳士淑女さん達よ! 京都を拠点に全国展開している、パノラマ虚構ゼノンが通算8枚目となるシングル『LIQUID』をドドーンとリリースしましてん!!
いやーしかし、リリースする度に完成度がアップするバンド・パノラマ虚構ゼノン今回も炸裂してまんにゃわ! 表題曲である「LIQUID」はヴィジュアル系の枠に留まらず、Djentやラウド、スクリーモなどコアな要素も取り入れつつ、サビでは珠玉のメロディがフューチャーされた異色作! それでいて聴き心地よし! なんやそれ! すげーな! マジでビジュアル系というジャンルに抵抗がある人も、これを聞けば世界が変わること必至でっせ! カップリングの「SPiCA SPHiA」、「ヒトシズク」もこれまたなっかなかのラウド・ロック・POPSの新しい融合が成された素晴らすぃ〜い作品なんで、是非とも! お買い求め頂いて! じっくり聴いてください!
聴いたら多分ライブ行きたなるで!

レビュー執筆者:吉田 巧 Studio246Groupのチーフレコーディングエンジニア。 自身もハードなギターを弾きまくる熱血ROCKバカ。過去にflumpool、EGG BRAIN、韻シスト等のメジャー・インディーズ問わず多くの作品に携わる。

『バイリンガール』(初回限定盤)

Artist : go!go!vanillas

全国の放送局やライブ関係者から大絶賛の声をいただき、昨年11月のメジャー進出時にはリード曲「マジック」が各地でパワープレイに選んでいただきましたので、耳にされた方も多いのではないでしょうか。そんな“新世代ネクストブレーカー”の筆頭、“バニラズ”のメジャー初シングルとなる本作。表題曲「バイリンガール」は“言葉とは裏腹な女心が招いた恋の物語”をモチーフに制作されたもので、悲しみに立ち向かい乗り越える主人公を歌った爽快なロックナンバーです。また、カップリング収録の「トロピカリア」では前代未聞ともいえる公開レコーディングイベントを実施し、東京・大阪のリスナー約500人が手拍子や掛け声などで“参加”しています。
バンドのキャッチフレーズは「スウィンギン・ロンドンと現在の東京を一直線でつなぎ、ロックンロールのその先へーー」。未知のスピードで進化し続けるロックンロールバンド、“バニラズ”に注目するなら、今です!

レビュー執筆者:横田直樹 Victor / Getting Better Records プロデューサー

『LIFE』

Artist : D.W.ニコルズ

10年ひと昔。とはよく言ったもので。10年前、私何してたかな、と思い返したら、その頃の私は制服を着ていましたね。黒髪でした。今は金髪です。
そんな、私が黒髪でだっさい制服に包まれながら、日々を過ごしていたころに結成されたD.W.ニコルズが、結成10周年を迎えました。ついにオールタイムベストを出しちゃいます。よ! 待ってました!
ライブ音源まで含めて、豪華に19曲入りのベストアルバム。どの曲を聴いても、優しい歌声と、包みこまれるようなサウンドで溢れております。さらに新曲「LIFE」は亀田誠治さんプロデュース! ニコルズらしさ溢れる、とても優しい歌。
ダサい制服で過ごしてた16歳の私にも、金髪で武装している26歳の私にも、いつも優しさをくれるD.W.ニコルズ。あなたの人生のお供にも、この『LIFE』を選んでくれたら、みんなが選んでくれたら、もっと優しい世界が広がるのではないかと、そう本気で思っています。

レビュー執筆者:EMI RECORDS宣伝本部 オオトモ 邦ロックと宇多田ヒカルをこよなく愛する金髪腐女子。日夜マンキツにて新しい音楽と新しい漫画を探す毎日。

『JAPAN』

Artist : psybava

間もなくフェス・シーズンに突入! という季節になりましたが、これまで“渚音楽祭大阪”、“ONE Music Camp”に出演、結成から10年を迎えるインスト・バンド、その名もpsybavaの新作をご紹介! なんてたって、全員がフジ・ロックで圧倒的なパフォーマンスを魅せたあの、溺れたエビの検死報告書のメンバー! 「emperor」のグイグイと野外に誘うようなキラー・チューンっぷりはもちろん、現在全国のCDショップのジャズ・フロアを賑わせているfcpやtoconomaもレコメンドを寄せていることも納得のジャジー・フレイヴァー「tempo」やぶっといレゲエ調のリズム上でトランペットとギター、キーボードがリードを取り合い盛り上げる「firefly」等々、まさに全方位型。ビール片手にどうぞ! 5月には各所でインストア・ライヴを予定、違った編成が見れるかも! (お店ではお酒は飲めませんが)。

レビュー執筆者:株式会社ウルトラ・ヴァイヴ 笠嶌寿之 フェス行きたいですね !

『Bows And Arrows』

Artist : COUNTRY YARD

2014年は数々の野外フェスや大型イベントに参加しつつ、酸欠満員御礼の中、持ち曲全てを披露したキャリア初のワンマン、韓国・香港・台湾を熱狂させたASIA TOURなどをこなし、New Found Glory・THE GET UP KIDS等の多数の海外バンドのツアーサポートを行い、今や世界に誇れる日本のメロディックパンクのアイコンとなりつつあるCOUNTRY YARDが、よりスケール感を増した『Bows And Arrows』を完成させた。
4月から始まる“Bows And Arrows Tour”にはSiM・dustbox・SHANK・Crystal Lakeなどをゲストに向かえ全国各地で派手に行う…というセールス文章は置いといて、とにかくライブ三昧の日々の中でこんな素晴らしい作品をSTEP UP RECORDSの歴史に刻んでくれたメンバーに感謝しています。

レビュー執筆者:RYOSUKE STEP UP RECORDS & BASS PLAYER(FUCK YOU HEROES / ABSOLUTION / HCFC)

『Some Glastonbury』

Artist : The Echo Dek

シューゲイザーでもなく、ラウド系や直球的ロックでもない「ちょっとひねりがあってオシャレな英詞バンド」のシーンが最近徐々に盛り上がってきている気がする。大きなジャンルに分ければオルタナやニューウエーブ、ブルックリン勢やフレンチロック、ネオアコ、ポストエレクトロあたりに属するのだろう。このThe Echo Dekも、まさにその辺りの立ち位置にいるバンドである。
今作も私がRec、Mix(Remixを除く)マスタリングを担当したが、彼らの世界観を考慮し「いかに欧米大手スタジオで録ったような質感が出せるか」を重視した。Vo.野呂昌生の声質がスクリッティ・ポリッティを彷彿とさせるのにも注目だ。世界最大級の音楽フェス“Glastonbury”に引っ掛けたアルバムタイトルからも想像できる、洋楽のカラフルで個性的なロックチューン満載の本作。洋の東西を感じさせない魅力的な一枚だと思う。

レビュー執筆者:樫村治延 プロフィール:スタジオチャプターハウス / Whirlpool Records代表兼エンジニア。本誌WEB版にてコラム「セルフRECはプロRECを超えられるか?」連載中。音楽制作専門誌「月刊サウンド・デザイナー」でも執筆の他、専門学校講師も務める。
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