音楽メディア・フリーマガジン

今月のリリース Vol:218

今月のおすすめリリース

『NIPPONNO ONNAWO UTAU BEST』

Artist : NakamuraEmi

「NIPPONNO ONNAWO UTAU」、新たな歌姫が登場した。
働きながら、社会の荒波に揉まれながら音楽活動を続けてきた彼女は、その経験が反映されたリアルな世界観をリリックに乗せ、小柄な体からは想像もつかないパワフルな歌声でそれらを私たちの耳に届けてくる。それは確実に胸にグサッと突き刺さってくる。誰もが経験すること、当たり前の日常の中で生まれる決意、彼女の歌は私たちを奮い立たせる後押しをしてくれるのだ。
14年ぶりにオフィスオーガスタが送り出す女性シンガーということもあり、音楽好きにはもちろん彼女の歌が刺さるであろう。しかし、初めて彼女の歌に触れる人も、身近な日常を切り取った歌詞に共感すること間違いなしだ。
人生に迷っている人、日常に不安をかかえている人、決断を迫られている人は、一度彼女の歌に触れ、自分を奮い立たせてほしい。

レビュー執筆者:日本コロムビア 宣伝プロモーター イシイサトミ NakamuraEmiの歌に共感し、自分を奮い立たせる日々を送る、レコード会社の三十路プロモーター。迷うこともあるけれど、大好きな音楽がそこにあるので、頑張れます。己を信じろ。

『PANDEMONIUM』

Artist : revenge my LOST

大阪revenge my LOST、結成6年目にして待ちに待った流通盤シングル。作品作りからライブから打ち上げまで(笑)、大阪バンドらしく関わった人間全てを楽しませる「オモロイ事」をクリエイトしてきた4人。
そんな遅れてきた大型新人が仕掛ける一大エンターテイメント作品がコレ! 例えるならディ○ニーのホーン○ッドマンション(?)な、バンドの持ち味であるゴシック色の強いリード曲M-1、デモ時代からのファンも驚かせるラップ混じりのリベンジ流ミクスチャーM-2、合計2曲入りシングルをタワーレコード限定でリリース!
是非音源をチェックして彼らのSHOWに足を踏み入れてください。2016年、リベンジは「キ」ます!

レビュー執筆者:サクマユウヘイ JMSという流通会社の人です。revenge my LOSTとはどこかの打ち上げで会ったのですが、酔っていたのかあまり記憶はありません。

『Case of takekings』

Artist : takekings

2015年2月、惜しくも突然の活動休止を発表したFoZZtone。そのギタリストである竹尾典明が初めてフロントマンとしてヴォーカルをとり、ギターロックの新境地を提示したのがこのアルバムだ。
彼に最初に出会ったのはもう10年程前になる。FoZZtoneのPV監督として最初に出会った時は、「クソ生意気だけど、メッチャ華のある男だなあ」という印象だった。
不思議な縁でその10年後にFoZZtoneのレーベル仲間として関わり出し、クールなポーズの裏に見える細やかさと優しさ、ギターへの愛、音楽への愛が、1人のアーティストとして形になって行く姿を見届けることができた。
竹尾典明が全身全霊を込めて作り上げた全13曲。懐かしさと新しさ、ソリッドかつウォームなその音像は、過去の様々なロックメソッドを解体再構築〜Re-Birth〜しながら、変幻自在の風景を見せてくれる。
世代を超えて聴いて欲しい、傑作アルバムです。

レビュー執筆者:BeachNineRecords(株式会社ロウティック) 代表/プロデューサー 井上哲央 MV監督としてはEXILE、Cocco、eastern youthなど数々の作品を手がける。

『PICTURE』

Artist : 王舟

宅録で作品を作る人は、今時はとてもたくさんいると思うのですが、1人で全てを生み出して完結させて、さらにこれまでの作品を超えるという作業は、想像をはるかに超える試練なのではないかと、勝手に想像します。
2ndアルバム『PICTURE』は、そんな作り手の苦悩や努力を感じることなく、とてもスマート、とても緻密、とても洗練された作品です。天性によってごく自然に発せられる、とても特殊なものを感じます。
メロディも、楽器の音も、それぞれが主張を持っていながらも、柔らかい塊のようになって聴き手を包み込みます。そして優しく包み込まれたかと思えば、風に吹かれるように次の曲がやってきて、また新しい空気に包まれる。
そんな夢のような世界を、このアルバムは見させてくれます。
こんなアルバムを一人で作るなんて。
本当に気持ちのいいアルバムです。ぜひ、1人でも多くの人に出会って欲しいと思います。

レビュー執筆者:SPACE SHOWER MUSIC 松尾由恵 犬と猫とお酒と仕事が人生の90%くらいを占める、堕落気味の人生を謳歌中。

『地球』

Artist : 摩天楼オペラ

世界を形成する五大元素(エーテル・風・水・地・火)を音楽で表現すべく創られた楽曲たち。M-1「PANDORA」から勢いは加速しM-2「BURNING SOUL」でヘヴィ・メタルを掻き鳴らせば、M-5「君と見る風の行方」のアコーディオンやM-6「Good By My World」の笛などの民族楽器の音色が新鮮味を増す。
M-6のジャズ要素や、M-7「青く透明なこの神秘の海へ」冒頭の切なげな三拍子では、バンド特有の妖艶さを堪能できる。M-8「FANTASIA」のインストに続くネオクラシカルメタルなM-9「SILENT SCREAM」は、是非ともライヴで頭を振って楽しみたいナンバー。“大地”をイメージしたM-11「讃えよう 母なる地で」の堂々たる重低音と壮大な合唱との融合には圧巻される。
総じて、アルバムタイトルに掲げている“地球”というテーマに沿ったコンセプチュアルな作品である。初回限定盤のみセルフカバー曲M-13「嘘のない私で」も収録。3月からはこのアルバムを引っ提げたワンマンライブツアー“地球 -The Elements- TOUR”が始まる。

レビュー執筆者:キングレコード 宣伝 羽村萌 公私共にイベント三昧だった年末を経てあっという間に2016年…。社会人5年目を迎える今年も、公私共に素敵な人と出会いたいです!
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