音楽メディア・フリーマガジン

今月のリリース Vol:211

今月のおすすめリリース

『一郎.ep』

Artist : CRAZY WEST MOUNTAIN

ワンコインEPのタイトル、その名も『一郎.ep』。なぜ??? それは、彼らにとって、これが初産だから。オレたちに長男が生まれたんだ! 元気に育って欲しいんだ! そんな喜びと願いを込めて「一郎」。すくすく育って世界で活躍する男になるんだ! そんな夢も描いて「一郎」。東京・大阪を中心に活動する5人組ミクスチャーロックバンド「CRAZY WEST MOUNTAIN」の初の全国流通盤でございます。
90's以降のオルタナロックを系譜とするグルーヴィーでアグレッシブなパフォーマンスの上で、人間愛に溢れる面白可笑しく奇想天外な世界観が描き出され、力強さと可笑しさが奇跡的なバランスで共存するユニークなサウンドを浴びて、中毒になってしまう音楽ファンが急増中! 1991年生まれの幼なじみが集まり、“音楽”という泥んこ遊びにハマってしまってもう9年(現在24歳)。泥んこ姿のままロックシーンに名乗りを上げ、全国各地に足跡を残すんだ!
チョモランマ、ヒマラヤ、フジヤマ、みんな山!!

レビュー執筆者:(株)フジパシフィックミュージック ディレクター 浅見トマル 大原櫻子、The Cheserasera、Menoz、CRAZY WEST MOUNTAINなどの制作で日々奮闘中!

『I’m your DADDY』

Artist : DUTCH DADDY

DUTCH DADDYは、絶妙な立ち位置にあるバンドだと思う。the pillowsのように「ルーツミュージックを有機的に昇華させているJロック的要素」が土台にあり、「ブリットポップやUSオルタナ、ハードロックのテイスト」もふんだんに盛り込まれ、バランスよく溶け合っている。そしてそれらのサウンドに、ややコケティッシュなVo.マユの歌声が、半歩前にいながらもナチュラルな一体感を醸し出しながら交わっている。これこそが彼らの個性ではないだろうか。レコーディングエンジニアとして彼らと関わるのは三回目になるが、今作は初のフルアルバムおよび全国発売でもあり記念碑的事項も多い。新曲に加え過去の曲も最強の新体制でリメイクし、密度の濃いストーリー性が加えられた。演奏力や作曲のスキルの向上も相まって、特別なギミックなしでも気軽に何度でも聴ける意欲作に仕上がり、サンプル盤を聴いた人たちからも良い反応が返ってきているのも嬉しい限りだ。

レビュー執筆者:樫村治延 スタジオチャプターハウス / Whirlpool Records代表・兼エンジニア。本誌WEB版にてコラム「セルフRECはプロRECを超えられるか?」連載中。音楽制作専門誌「月刊サウンド・デザイナー」でも執筆の他、専門学校講師も務める。

『非幸福論』(初回限定盤)

Artist : LACCO TOWER

叙情的であり焦燥感の強い物語を奏でる、激情型ロックバンド“LACCO TOWER(ラッコタワー)”。2002年の結成以来、インディーズでブレの無い独自の世界観を貫いてきた5人組ロックバンドが、6/17、復活を遂げたロックレーベル“TRIAD”(※THE YELLOW MONKEY、THEE MICHELLE GUN ELEPHANTらを輩出した、日本屈指のロックレーベル)より、アルバム『非幸福論』をもっていよいよメジャーデビューします。10数年に渡る彼らのインディーズでの活動の集大成とも言うべきこのアルバムは必聴です。しかし、キャリアがあるとは言え、あくまでも新人。初めて彼らのことを知ったという方に向けて、激しいロックを奏でる反面、彼らが見せる意外な姿をご紹介をさせていただくと、地元・群馬で、ロックフェスティバル“I ROCKS”を主催したり、ラジオ番組を長年続けていたり、メンバーの実家の老舗のお菓子屋さんでオリジナルのお菓子を作ってもらうなど、地元をとても愛し、愛されているバンドなのです。

レビュー執筆者:日本コロムビア 宣伝プロモーター 石井聡美 「DISC NOW」初挑戦! 新人である“LACCO TOWER”と共に、フレッシュな気持ちで頑張ります! 表題曲「非幸福論」のMVがかっこよすぎて、連日見ながら悶えています。

『organism』

Artist : Qaijff

2013年3月にリリースしたフルアルバムがチャートインを果たし、ツアーファイナルの名古屋CLUB QUATTROワンマンはソールドアウト。その後ロックインジャパンやTREASURE、スペシャ列伝をはじめとするフェスやイベントに出演を果たす等、名古屋を中心に目覚しい活躍をみせる中で待望のQaijff初となるミニアルバムをリリースする。
ダイナミクス溢れるバンドサウンドと美しい旋律からなるイントロが印象的な「organism」から始まる今作は、前作で魅せたPOPセンスや良質なメロディーを継承しつつ、新たにストリングスやシンセフレーズ等の打ち込みを大胆に取り入れ、バンドとして気品や格調といった新たなサウンドスケープが感じられる仕上がりとなった。また今回は生きる事に対して様々な喜びや悲しみ、出会いや別れといった普遍的なテーマが独特な視点から描かれていて、Vo./Key.森彩乃が唄うその歌声には繊細でありながら確固たる意思が感じられ、リスナーのパーソナルな感情に訴えかける作品になっている。

レビュー執筆者:KAIROS ゴウノ A&R。ストレス発散できる何かを模索する日々です…。

『ピクニック』

Artist : RADWIMPS

ついにRADWIMPSも映画主題歌か。そんな簡単な話じゃないみたいですよ、この曲は。映画「トイレのピエタ」主題歌としてリリースされるシングル『ピクニック』。この映画、主演は何とあの野田洋次郎です。その発表時から、巷では大変話題になっておりましたね。
末期ガン宣告された宏は、女子高生真衣と出会う。限られた時間の中で、恋を育む2人のあまりにもピュアすぎるそれは、たぶん見た人、1人1人の心に様々な感情を残すと思います。それはぜひ、実際に映画を見て体験してほしいのです。
そして、それぞれが抱えた気持ちを昇華してくれるのがエンドロールのこの歌。この曲に関しては、絶対に映画を見てから聴いてほしい。絶対に解釈が変わるから。
と、「JUNGLE☆LIFE」でまさかの映画レビューみたいになりましたが、みなさん本当にオススメですので、今年の夏はぜひ劇場へ! ついでにCDもちゃんと買ってね☆

レビュー執筆者:EMI RECORDS宣伝本部 オオトモ 邦ロックと宇多田ヒカルをこよなく愛する金髪腐女子。日夜マンキツにて新しい音楽と新しい漫画を探す毎日。

『いつでも夢を』

Artist : プププランド

“RO69JACK 2014”、“eo Music Try 2014”と2つのコンテストで優勝を獲得、さらに1stアルバム『BYE! BYE! BYE!』がタワレコメンに選出され、地元神戸から全国へと大躍進を遂げたプププランドが、前作から約半年という早さでミニアルバム『いつでも夢を』をリリースします! 彼らが得意とする“明るさの裏にある切なさ”を感じさせるフォーキーな楽曲だけでなく、前作に収めきれなかったオルタナティブ感や彼らならではのシュールな面をたっぷり詰め込んだ全5曲。ファンタジーとリアルの狭間で描かれる甘酸っぱい歌詞の世界と、時に切なく、時にエモーショナルなサウンドが、青春真っ只中の若者から青春に思いを馳せる中年まで、老若男女の心をぎゅっと掴んで離さない名曲揃いの一枚です。早いだけがロックじゃない! 抗うだけがロックじゃない! ポップで、切なくて、シュールで、マジな、プププランドのオルタナティブ・フォークロックが、あなたを夢の中へお連れします。

レビュー執筆者:ロッキング・オン・ジャパン / RO69JACK 橋本裕美 この夏、“ROCK IN JAPAN FES. 2015”への出演を懸けたコンテスト“RO69JACK 2015”只今進行中! ぜひご注目ください!

『How low,my friend?』

Artist : 石井卓とジョン中村

この度、我がレーベルSORAMIROにて石井卓とジョン中村のニューアルバムを発売することになりました。
このバンドは名前の通り石井と中村の2ピースロックバンド。兎に角この2人は背が高い。2人が並ぶと侍みたいです。幕末の志士を感じます。なんかブレないんです、彼らは。
僕なんかブレまくりな人生を送ってきたので、彼らの音楽を聴くとハッとしてしまいます。ハッとしながらもプロデュースさせていただきました。背が高い2人に囲まれて、上からものを言われながら必死に作ったアルバムなので是非聴いて欲しい。
ブレないふたりが織りなすまっすぐなサウンドは、結果的に僕は凄く暖かい優しさに包まれたアルバムになったと思っております。

レビュー執筆者:SORAMIRO代表 河崎雅光 2014年に下北沢CLUB251の中に立ち上げたレーベルSORAMIROの代表、プロデューサー。wash? のベーシストであり、食べることが大好きなおじさん。

『ベストライド』

Artist : a flood of circle

a flood of circleが新作『ベストライド』をリリースします。4月から新体制になり、その挨拶代わりとも言えるような痛快な6曲が収録されています。タイトルトラック「ベストライド」は確実にライブで大盛り上がりするであろう疾走感&爽快感のある核心的な名曲。今まで紆余曲折あった彼らですが、それでも必死に転がり続けロックンロールバンドとして勝ち上がって来たバンドだからこそ書ける、リスナーの魂を掴んでぶるぶる振るわせてくれるような歌になっています。その他の曲もどの曲もシングルカットできるようなラインナップで、新生AFOCの今の調子の良さが計り知れるアルバムになっています。今までa flood of circleを知っていた人はもちろん、この作品で初めてこのバンドに触れる人にも、手に取りやすいキャッチーなアルバムです。またリリース後にクアトロツアーも決定しています。ライブ、CDとも是非に!

レビュー執筆者:増沢弘行 インペリアルレコード所属ディレクター。

『FOUR FACES』[通常盤]

Artist : BACK LIFT

“SATANIC CARNIVAL”、“FREEDOM NAGOYA”、“京都大作戦”出演決定! メロディックパンクの枠を越えて進化を遂げ続けるBACK LIFTが新作をドロップ! CDタイトルの通り4曲が4曲とも違う表情を持ったBACK LIFTの新境地を切り開く一枚! また今作初回限定盤には名古屋DIAMOND HALLにて灼熱SOLD OUTの中開催された“Ten Years Later Tour FINAL”の映像をフルで余すこと無く収録したDVDとの2枚組。リリースパーティーとして東名阪で自主企画を開催! 名古屋編はBACK LIFT史上初となる主催フェス“少年少女秘密基地FESTIVAL2015”を名古屋DIAMOND HALLにて開催! 進化し続けるBACK LIFTを是非目の当たりにせよ!
“FOUR FACES RELEASE PARTY!!”
6/13(土) 心斎橋FANJ-twice
6/14(日) 名古屋DIAMOND HALL “少年少女秘密基地FESTIVAL2015”
6/27(土) 代官山UNIT

レビュー執筆者:綿谷 剛(ワタタニ コウ) RAD CREATION(株) / TRUST RECORDS 代表取締役社長。“FREEDOM NAGOYA”、“GRANDLINE”、“TRUST YOUR SOULS”イベント企画、製作。新しいこと、面白いこと、常に探求中!

『LISLE’S NEON』

Artist : FIVE NEW OLD

甘酸っぱく強く尖った良い音楽だ。つまらない大人は、自身の青春の尺度で今の若さを見下ろし「つまらない」と言う。そんな大人は是非黙らせて欲しいが、ここ数年は僕こそが、そんなつまらない大人になっていたように思う。どこか冷静に今のロックを見下ろしていた。そもそも僕が心動かされる音は、成熟したシーンを完成形へと磨き上げるような音ではないからだ。荒削りでも、シーンそのものを切り拓こうとする尖った音が好きだ。そんな僕を俯瞰から引き摺り下ろしたのが「FIVE NEW OLD」だ。これから彼らが築く新たなシーンを、数年後の僕はまた見下ろすだろうか? いや、その時は大きなステージを見上げているだろう。既に僕は黙らされ、この文に大した意味もないが、FNOのファンには、願わくばバンドと同じく開拓者であって欲しい。若くしてこのアルバムを聴く人々がうらやましい。シーンに乗るのとそれを創るのとでは、全く深みが違うのだから。

レビュー執筆者:maximum10 / 12 ENDER、FACT、Invaderous、LOST、POP DISASTER、sfpr、waterweedが所属するレーベル“maximum10”のA&R。
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