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CHAPTER H[aus]エンジニア 樫村治延の セルフRECはプロRECを越えられるか? 第123回

今回ご紹介する機材は、TOA社のバランス給電アイソレーショントランス「NDT-15100MS8」です。

 

とにかくスーパーワイドレンジで、超ド級の立体感と密度感、圧倒的な音質の良さを誇るクリーン電源です。

手っ取り早く洋楽メジャー級の音質を求めている人にはうってつけです。

コンセントは8口あるので、使い勝手もバツグン。

今まで数多くのハイエンドな電源類を導入してきた当スタジオですが、その凄さに言葉を失いました。

気になる価格は40万円弱ほど。

室内配線の強化やブレーカーのグレードアップなど音質向上の方法は様々ありますが、同じ予算をつぎ込むならこの電源を導入するという選択肢もありだと思います。


Sight Seeing

注目度の高いバンド・アーティストのプライベートスタジオをご紹介します。

茨城県在住、宅録愛好家のプライベートスタジオ「Mojo Rec」です。

Blues等のルーツミュージックを好んで鍵盤を弾いており、仕事の傍らバンドや宅録を楽しんでおります。

宅録は10代後半から始め、20代中頃CubaseVST5に移行し、UAD-1が出てすぐに使い始めたのがきっかけで実機を触ってみたくなり、以後宅録を拗らせ現在に至ります。

「自分の好きな機材で、自分で自分のバンドを録る」を長年目標にしてきました。

(写真1:CR全景)

DAWはStudioOne6Pro で、64bit/96kハイレゾ録音をしております。

 

(写真2:Interface/ Clock )

UA apolloX8(2台)にRME ADI-8(2台)を繋いだ42In/48Outのネイティブシステムです。

デジタル系はAntelope10MとTrinityでマスタークロックを送っています。

(写真3: Mic Pre)

マイクプリは「Neve系の実機でドラムを録りたい」という想いから、VintechとRupert Neve Designsで10ch、足りないchはapolloのUnison機能を使って録音しています。

(写真4:EQ & Comp)

EQ、コンプ系は自分の音楽ジャンルに合うように選んだ結果、ビンテージ機材も幾つか揃えております。

 

(写真5:Mastering)

ミックスはITBではなくDAWの各トラックにハードウエアインサートしながら、MixDreamに16chアナログサミングしています。

ミックスと同時にマスタリングを行うので

apollo➡️MixDream➡️GBusComp➡️AD2055➡️Vari-Mu➡️MasteringLimiter➡️db4496(現Lavry)AD変換

➡️MAXX BCL(L2のみ)➡️apollo(S/PDIF In )

でStudio One6にMasterを作成しています。

出来たMasterからStudioOneで、各種フォーマットに沿った微調整とプリントを行なっています。

(写真6:Mic)

マイクはドラム録りがあるので多数ありますが、あまり定番と言われる物はありません。

マイクケーブルは最長5mでプリアンプに入り、2mでAD変換し、無駄な音質劣化が起こらないように注意しています。

(写真7:Key)

(写真8:Drum)

 

(写真9:ギターアンプ)

(写真10:ベースアンプ)

ソフトシンセやプラグインではなく実機を録音したいので、各楽器類を揃えております。

(写真11:電源)

電源環境は200vのアイソレーショントランスから115vと100vを取り出し、アコリバ、オヤイデ、プロケなどの各種電源タップとパワーケーブルを全機種分用意し、アウトボードによって変えながら使っています。

(写真12:カメラ)

最近は映像にも興味を持ち始めた為勉強中です。

ライブ映像やHome Recording Classic Rock Cover シリーズと題してYouTubeにアップしております。

お時間ありましたらご視聴ください。

リンクはこちら⬇️

https://www.youtube.com/@KURITAPIANO

Sound Cloud ⬇️

https://on.soundcloud.com/42TqpRdoTBWcrcBP8


【樫村 治延(かしむら はるのぶ)】

STUDIO CHAPTER H[aus](スタジオチャプターハウス)代表

レコーディングエンジニア・サウンドクリエーター

Whirlpool Records/brittford主宰

専門学校非常勤講師、音楽雑誌ライターとしても活動

全国流通レベルのレコーディング、ミックス、マスタリング、楽曲制作を年間平均250曲以上手掛ける

スタジオについての詳細は http://www.chapter-trax.com/ をご覧ください

ラジオ川越 第2・4水曜 23:30 ~ 24:00 「Music Translation」放送中

2025年3月分の放送は3月12日(水)26日(水)

出演 樫村治延

番組は「Listen Now(JCBAインターネットサイマルラジオ配信)」でリアルタイム聴取できます

https://www.jcbasimul.com/radiokawagoe

(コミュニティFMなのでRadikoでは聞けません、ご了承ください)

当スタジオで制作されたアーティスト作品の一部をご紹介します


 

明里香七「レストラン スケープゴート」

群馬県在住、女性シンガーソングライターのマキシシングル。メランコリックな歌詞と、ハモリを重視した精度の高いアレンジの融合が聴きどころ。


 

BIG DICKTRUE LOVE

ドリルやトラップ的要素が随所から感じられる、BIG DICK氏の渾身の一曲。ビート、音色、声色の整合性がナチュラルで、繰り返し聴いても飽きない魅力がある。


 BIG DICKVIBES VIRUS

リアルなリリックがグッとくるBIG DICK氏の最新デジタルシングル。ガヤをはじめ、かぶせパートとメインヴォーカルとの絡みが心地よい。


 

DAX & BIGBABYBAD ASS

メインMCのDAXと、男女1人ずつの2MCが加わったゴージャスなトラップヒップホップ。VerseとHookの切り替わりに彩りが感じられる作品。


 

TëKMO+navyblue

新旧のシティーポップの黄金律をセンシティブに織り交ぜたサウンド。ギターロックからブラックミュージックまで、幅広いファンがつく可能性を感じる。


 

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