前回に引き続き、FOSTEXのパワードモニタースピーカー NF-4Aについての考察です。
このNF-4Aは、NF-1A(25年前にリリースされたパワードモニタースピーカーの名機)の兄弟機にあたります。
NF-1Aより大きさは一回り小さく、周波数特性も狭いのですが、上回る点もいくつかあります。
まず、NF-1Aで指摘されていた「ツイーター部が少し硬くて痛い」点が、NF-4Aでは改善され、ストレートな高音が楽しめます。
また、上質なスピーカースタンドを使用すればインシュレーターが必要ない点も評価されるポイントです。
単にインシュレーターの購入代金が浮くだけではなく、スイートスポットが広くなり、部屋の制限を受けにくくなるのです。
ウーハーのHR式も、よりアップデートされて、低音の見え方も海外製上位機種と肩を並べる実力を発揮します。
中古市場で状態の良い物が見つかれば、ホームスタジオの1台目のパワードモニタースピーカーとして採用してはいかがでしょうか。
【Sight Seeing】
注目度の高いスタジオをご紹介します。
andyfactory Recording Studio
andyfactoryは2004年に立ち上げたレコーディングスタジオです。
現在の拠点へ移転してから12年目を迎えます。
主宰の安藤圭太は、レコーディングエンジニア/音響エンジニアとして活動しながら、専門学校で録音科講師も務めています。
演奏者としての経験(トランペットを中心に複数楽器)も持ち、録音·PA·教育という異なる現場を横断してきました。
現場で得た知見を、設備設計やワークフローに反映させています。
<スタジオ構造と電源設計>
スタジオは
防音扉 → コントロールルーム → グレモンハンドル防音扉 → 録音ブース
という構成です。
コントロールルームは吸音·デッドニング処理を施し、判断のぶれを抑えることを重視しています。
電源は200V入力から10Aアイソレーショントランスで115Vを生成し、さらに5Aトランスで再絶縁するダブルアイソレーション構成です。
主要機材とマイク系統を分離し、安定性と静粛性を確保しています。
録音環境の基盤は、目に見えない部分から整えています。
<録音・モニタリング環境>
DAWはPro Tools Ultimate。
Avid Carbonを中心に、Focusrite ISA428などを組み合わせています。
モニタースピーカーには iLoud MTM MKII を採用し、補正環境で運用しています。
ヘッドフォンは ADAM H200 を併用し、スピーカーとヘッドフォン双方で確認しています。
主なマイクは
Audio-Technica AT5040
Neumann M147
Neumann TLM103
AKG C451
Shure SM57 / Beta57 / Beta91A
など。
ドラム録音ではBeta91A、SM57系、C451を基本構成とし、楽曲に応じて調整しています。
マイクケーブルには Zaolla および Belden を使用しています。
<プラグイン環境>
録音を重視しつつ、制作全体に対応できる環境を整えています。
補正·編集系
Celemony(Melodyne)、Synchro Arts、iZotope、Sonnox、Zynaptiq
アナログモデリング/ダイナミクス系
Plugin Alliance、SSL、Universal Audio(UADx)、Softube、Waves、IK Multimedia、Steven Slate
音源·クリエイティブ系
Native Instruments、UJAM、W.A.Production、Audiority ほか
解析·納品関連
LANDR、Mixed In Key、MPEG-H、Steinberg
録音から編集、ミックス、マスタリング、配信フォーマット対応まで一通りの制作に対応可能です。
<音響業務と教育活動>
音響業務ではRCF HDL30AやJBL PRXシリーズなどを用いたPAにも携わっています。
再生環境を理解した上で録音·ミックスを行うことを意識しています。
また、専門学校で録音科講師として指導も行っています。
理論と実践を往復しながら、再現性のある音作りを心がけています。
andyfactory Recording Studioは、生演奏を中心とした録音制作を軸に、現場と教育の経験を活かしながら運営しているスタジオです。
【樫村 治延(かしむら はるのぶ)】
STUDIO CHAPTER H[aus](スタジオチャプターハウス)代表
レコーディングエンジニア·サウンドクリエーター
Whirlpool Records/brittford主宰
専門学校非常勤講師、音楽雑誌ライターとしても活動
全国流通レベルのレコーディング、ミックス、マスタリング、楽曲制作を年間平均250曲以上手掛ける
スタジオについての詳細は http://www.chapter-trax.com/ をご覧ください
ラジオ川越 第2·4水曜 23:30 ~ 24:00 「Music Translation」放送中
2026年3月分の放送は3月11日(水)25日(水)
出演 樫村治延
番組は「Listen Now(JCBAインターネットサイマルラジオ配信)」でリアルタイム聴取できます
https://www.jcbasimul.com/radiokawagoe
(コミュニティFMなのでRadikoでは聞けません、ご了承ください)
当スタジオで制作されたアーティスト作品の一部をご紹介します
座布団忍者「誰かが見た幻」
ワールドミュージックのフレーバーをインテリジェンスに取り込み、甘酸っぱい世界観が堪能できるオルタナ·シティーポップの決定盤。はっぴいえんど、シュガーベイブ、はちみつぱい、never young beachなど好きな人にもおすすめ。
CARRY「春が来る」
新潟在住ロックバンドの新曲。ラモーンズ、ニューヨークドールズ、ザ·クラッシュなどに影響を受けている雰囲気があり、R&Rと初期パンクの混ぜ具合、邦楽パンクのエッセンスも感じられるのがユニーク。
日々かりめろ「TOTO」
毎年1枚ずつフルアルバムをリリースし、今年で10枚目·10周年となる記念碑的作品。豪華なゲスト陣を迎えて制作され、これまで以上に濃い内容になりスペックも上がっている。